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BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係 最終話

2014-06-10 19:49:07 | 2014春ドラマ
最終話(第9話) 「越境~石川安吾最後の決断」

※あらすじを書きながら、場面場面で感想を書いていきます。

ショッピングモールで、母親から離れてトイレに行った8歳の少年・天川弘志が行方不明となる。
弘志は、トイレで安藤(大森南朋)から、フィギュアが欲しければ人目に付かないように駐車場までついてくるように言われてついて行くが、車に着いたところで車内に連れ込まれ、殺され、翌日遺体で発見される。
死因は舌骨の骨折による窒息死で、医学的知識を持つ者の犯行ではないかと特別検視官・比嘉ミカ(波瑠)は分析する。
そして、ショッピングモールには20台の防犯カメラがあったが、いずれのカメラにも弘志は映っていなかったことから、犯人はショッピングモールに熟知した従業員や出入り業者ではないかと考えられる。
遺体の胸部中央には唾液で「A」と書かれてあったが、唾液は非分泌型で血液型もDNAも検出できず、汗や皮脂や微細な細胞も一切検出されなかった。
現場検証をしていた石川安吾(小栗旬)は、死者となって現れた弘志から「おもちゃ屋のお兄さん」が犯人と教えられたため、ガー君(野間口徹)&サイ君(浜野謙太)にモールを出入りしているおもちゃ業者を調べてもらい、犯人はスター玩具社の安藤であると確信する。
石川がスター玩具に行くと、安藤は前日に突然辞表を出して退社しており、職場に残してあったマグカップを借りて比嘉に調べてもらうと、そこに付いていた唾液も非分泌型だった。
比嘉は「その人が非分泌型の血液だって分かっただけの事だから、先走ったことはしないでね。非分泌型の血液を持つ人は、人口の約3分の1もいるの。つまり現時点では、その人たち全員が被疑者ってことなんだから」と石川に話す。
そして比嘉は「もしかして何かおかしなものが見えてる?例えば死者とか。この世界にありえないことなんてないの。それを実証していくのが科学者の仕事よ。もしそうだとしたら、頭の中の弾が原因の可能性が高いわ。それに見えてはいけないものを見続けているんだから、相当心にダメージが加わっているはず。ねぇ、どうなの?」と尋ねるが、石川は「今はこの事件に集中したいんだ。事件が解決したらキチンと話すよ。心配してくれてありがとう」と話すため、比嘉は「この前も言ったけど、痛みに支配されないで」と声を掛ける。
 ↓
非分泌型の血液を持つ人って、そんなにいるのですね
私はどうなのかしら・・・(知ってどうする?
安藤は、自分がそういう人だと知った時から、こういう犯罪に手を出すようになったのだろうか??
比嘉がようやく石川の特殊能力について言い当てたのに、石川は肯定も否定もせず・・・。
もう少し早く言い当ててあげれば良かったのですけどね


石川は弘志の毛髪を入手し、便利屋・スズキ(滝藤賢一)に渡して安藤の家に置かせる。
その後、石川は安藤の目の前で自分の頭を塀に打ち付け、安藤を公務執行妨害で逮捕して家宅捜索をするが、弘志の毛髪も何も見つからなかった。
班長・市倉卓司(遠藤憲一)は石川に「このまま奴を留置しておくことは出来ない。上からの命令だ。それに、お前の捜査手法に上が強い疑念を抱いている。これまでは俺も大目に見てきたが、今回はこれ以上ムチャな事はするな」と話すが、石川が何も答えないため市倉は「お前のためを思って言ってるんだ!」と怒鳴る。
 ↓
無垢な子供に対する意味不明の殺人に対して、ガー君・サイ君・スズキは謝礼をもらわずに捜査協力していましたね。
証拠を残さない犯人に対して、石川は証拠を仕込んだり、自らを傷つけてまで摘発しようとするのだけど、安藤の方が上手・・・
石川のそんな強引な手法を市倉も少し(だいぶ?)気づいていて、なんとか止めようとするのだけど・・・
市倉の「お前のためを思って言ってるんだ!」というセリフには泣けました


石川が釈放された安藤に「お前がやったんだろ?」と尋ねると、安藤は「はい。そうやって聞いてもらえれば、いつでも正直に答えたのに。まぁ、私がやった証拠は何もないですけどね。どうやってあなたが私にたどり着いたのか、イマイチよく分かりませんが何にせよ、あなたは間違っていなかった。あなたがあの子を無垢だと思ったのは何故ですか?私に殺されたからでしょ?あの平凡な子が無垢な存在になれたのは、私のおかげですよ。いうなれば、私があの子に光を与えてやったんです。それに、世の親たちにモラルを与えてもやりました。しばらくの間は私のおかげで、買い物の時我が子の手を離す親が減ることでしょう。闇があってこそ光があるんです。悪が存在してこそ、正義も存在する。どちらか一方しかない世界なんて、つまらないですよ。そうでしょ?私がいるからこそ、あなたは輝けるんです。もしそれが気に入らないなら、あなたもこちら側に来るといい。髪の毛を置くなんてみみっちい真似をしないで、私を直接罰すればいい。それは出来ないでしょ?でも、それが正しいんです。私が全体的な悪をなす。そしてあなたは中途半端な正義を実践しようとして、常に私に敗北する・・・これからも正しい関係でいましょう」と話す。
石川が「いつから悪に染まった?何がキッカケだ?」と尋ねると、安藤は「さぁ、いつからでしょう。ところで、あなたが正義に染まったのはいつですか?何がキッカケですか?分かったでしょう、実は正義や悪に大した違いはないんです。あるとするなら、実際に行う者の違いだけです。つまり、私が有能であなたが無能という事です。私は絶対的な悪をなすために、これまで長い準備期間を費やしてあらゆる犯罪を研究し尽くしました。無能なあなたにたやすく捕まる訳にはいかないんです。ちなみにアルファベットの『A』は、私の名前=安藤の頭文字です。これからも私は色々な死体にサインを書き続けるつもりです。誘拐殺人は完成したので、次は違う犯罪に手を染めようと思っています」と言って去っていく。
 ↓
よく話す犯罪者
証拠を全く残さない犯罪者っているのかなぁ??
そのために用意周到に計画して、勝手な論理(闇に光を当てるとか、自己中も甚だしい)で犯罪を起こして、自己満足を得る・・・
自分は悪だと分かっていて、強力な正義にむしろ向かっていって、その正義を打ち負かすことで更に喜びを得ている・・・
普通の人間は、こういう人に対しては相手にはならないと(悔しいけど)諦めるような気がするけど、石川は諦めないのですよね・・・


石川は情報屋・赤井(古田新太)の元へ行って「絶対的な悪はこの世に存在すると思うか?」と尋ねると、赤井は「存在するでしょうね。これまでの人生で何度か、絶対的な悪と呼べそうなものを見てきました」と話す。
石川が「それに勝つためにはどうすればいい?」と尋ねると、赤井は「私ならそもそも戦いません。絶対的な悪に勝つためには、絶対的な正義にならなくてはいけない。つまり、コインの裏表になるという事です。端から見れば、同じものに見えるという事です。相手がしくじるのを待つんです。じっくり、腰を据えて。その間に戦う知恵も必ず増えてきます。とにかく焦らないことです」と話す。
石川が「その間にいくつもの生命が消えていってもか?」と尋ねると、赤井は「消えていくものを必要以上に儚んではいけません。あなたの魂がすり減ってしまいますよ。運命だったと思って諦めるんです」と話す。
すると石川は「俺が撃たれて生き返ったのも運命だろう…だとすると、それに従わなきゃならない。ありがとう」と言って去っていこうとするため、赤井は「近々、ビジネスは抜きにして酒を酌み交わしましょう」と声を掛け、石川は「あぁ、楽しみにしているよ」と言って帰っていく。
 ↓
私は、赤井と同じ考えだなぁ・・・。
今まで「どう言っても道理が通じない人」に何人か出会ったけど、そのままぶつかると私の方が消耗してしまうから、ひたすら相手がボロを出すのを待って、ボロが出てから攻略していました。
10代~20代前半まではまず戦って消耗する方だったのですが・・・大人になった?(若くなくなったってこと??)
石川にも、この赤井の進言どおりにしてもらいたかったです
赤井の「運命だと思って諦めるんです」という言葉にだけ反応しちゃったのかな・・・。
自分が生き残ったという「運命」を、「絶対的な悪を倒すこと」ということに置き換えてしまったのが、非常に残念です


翌日、石川は弘志の斎場まで行き、そこで弘志の両親が泣き崩れる様子と死者の弘志が「ありがとう」と言って手を振る姿を見た後、斎場から走り出す。
そして安藤の住むマンションへ行き、出てきた安藤を屋上まで無理矢理連れて行って、屋上の端へ安藤を突出しながら「怖いか!?死にたくなかったら自白しろ!証拠を差し出せ!」と怒鳴るが、安藤は顔色を変えずに「本当に何もわかってないですよ、あなたは。あなたは正義のためなら死ねると思ってるでしょ?私も同じです。悪を成すためなら死ねると思っています。でも、あなたと私には決定的な違いがあります。私は悪を成すためなら人を殺せます。でも、あなたは殺せないでしょう?この差は永遠に縮まらないんです。それが分かったんなら、もう私の事は諦めて、さっさとコソドロでも捕まえに行ってください」と話す。
石川はいったん安藤を引き上げるが、安藤が「また私の勝ちですね」と言うのを聞くと安藤を放り出し、安藤は地上に落ちていく。
石川は地上に横たわった安藤の姿を見て言葉を失うが、そんな石川の肩を安藤が掴んで「こちらの世界へようこそ」と声を掛ける。
 ↓
とうとう石川は犯罪者になってしまいましたね
私は、ドラマタイトルの「ボーダー」が何のボーダー(境界線)なのかということをずっと考えていて、犯罪(軽犯罪ではなく殺人罪)なのかな?と漠然と思っていて、最終回が始まってから序盤の段階で「あぁ…石川は一線を越えてしまうのかな!?でも超えてほしくない!!」と願っていたのですが、こういう結末になって非常に残念でした
石川は安藤を突き落した後で「自分は何てことをしてしまったんだ!!」という感情を持ったように、私は見えましたが。

ちょっと分からなかったのは、最後に石川の肩を安藤が掴んだ所・・・
その時の安藤は「死者」の安藤、ということなのかな?
でも、石川の肩を掴んでいましたよね?
死者は肩を掴めるの??
死者は生きている人に触れることができないと勝手に思っていたけど、実は触れることが出来るってこと??

もう続編はない、と私は受け取ったのですが・・・。
だって、悪の世界に行ってしまった石川は見たくない
しっかり罪を償って、裏の世界(?)で再び正義を追ってほしいな、と願っています。


うーーーん、とにかく後味は悪かったですね
特殊な能力(死者が見える)を持っても、かえって心が苦しくなって精神が蝕まれていく・・・ということなのかなぁ。
人にはない能力を持っても、良いこともあるけど、悪いこともある。。。
・・・このドラマは、何を一番言いたかったのかな?

ドラマ全体を通じた感想は、後日「春ドラマ総括」の記事で書きたいと思っていますが、この最終回までにもう少しじっくり、何話か増えた形で描いてほしかったな~と思いました。
石川が殺人を犯すまでにもう少し葛藤が欲しかったかな・・・小栗君の演技は素晴らしかったのですけどね。
ストーリーが終盤やや唐突気味だったように思いました。

色んな問題提起はしていて、毎回毎回考えさせられたし、ストーリーも他にない感じで面白く観ていたのですけどね~。
結末と全体的なテーマについては、ややモヤっとしたのですが、何だか毎回とても惹き込まれ、観ていて良かったな~という感想は変わりません
こういうドラマもあってもいいんじゃないかな、とは思います

用事が立て込んでいて、感想を書くのが大変遅れて申し訳ありませんでした
そんな中お立ち寄りいただき、本当にありがとうございました!!

※これまでの感想
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