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Ekrino書簡

頭の整理&ひまつぶしに適当なことを書く

Topping D10を改造する

2025年02月09日 | オーディオ
最初に断っておくと現行モデルのD10sではなく、D10についてである。
…が、DACがES9038になって基板設計が多少チープになったくらいなので流用できる部分はあると思う。


Topping D10とは、
Topping(択拓)という中華オーディオメーカーのUSB DACである。
基板とレイアウトは下図の通り。

信号の流れはこんな感じ。
  • DDCのXMOS(XU208)でI2S/DSDに変換し、DACのES9018k2mでアナログ信号にして、アナログ段でI/V変換と差動合成/LPFという構成。
  • 電源はUSBのVBUSとGNDから、それぞれの回路ブロック毎に生成
    楕円と丸四角のあるのが各ブロックに対応
    DDC回路: TPS54231(1V)、DAC回路:LDO(1.2V, D3.3V, A3.3V)、Analog回路:TPS65130(±8V)
  • 電源ラインのノイズ対策はちゃんとやってる(この価格帯では珍しい)
    全ラインにFB(フェライトビーズ)が入ってフィルタ回路を通している

こんな感じなので、しょぼい=改造のポイントは以下になる
  1. 電源品質がUSB次第
  2. クロックが相対的に低品質
  3. アナログ段がいまさらOPA2134
1について、選択肢は3つあるが、NFJ-PGN2を使おう。
△ USB-ACADP5R(2000円)
セルフパワー化。PCからの電源供給よりはマシだが、ノイズ除去はなし
バスパワーのノイズ除去(D+/D-含む)なら有用。ただしシールドが解放なので、In/Outのシールド間を導通させることを推奨。
◎ NFJ FX-AUDIO- PGN2(3400円)
セルフパワーでもバスパワーでも行ける。金出せるならこれでいい。
 
2について、
XMOSにぶら下がってる基準クロック(24MHz)オーディオ用クロック(22.5792MHzと24.5760Mhz)NZ2520SDという低ジッタ品なのに対して、
ES9018k2mの基準クロック(100MHz)は標準品なので、これをECS ETXO(100MHz)を変えた。
 
 
3について、
3つともOPA2134が使われており、差動合成用のみ交換可能となっている。これらのOPAMPについてのToppingのコメントがある。
 
Just received reply from Topping:
"OPA1612 is better than OPA2134. Though we did not test it before but we believe OPA1612 is a better choice.
The other OPA2134 is for I/V convert. These two OP amp has great impact on performance so we don't want our users to change it."

OPA1612はOPA2134よりも優れている。テストしたことはありませんが、OPA1612の方が良い選択だと思います。
もう1つのOPA2134はI/V変換用です。この2つのOPアンプは性能に大きな影響を与えるので、ユーザーには変更してほしくありません。
(source)
Additional info from Topping about Op amp swap:
"If you want a bigger change in performance, then maybe three OPA2134 will need to change together. The reason why 2 OPA2134 are fixed is because the dc offset of the 2 OP-AMP there could not be high. After you understand this point, no matter what is the input structure of the OP-AMP, you can replace it. OPA1612 is a good choice, but we do not have measured data for them because since OPA2134 already reached the spec target of D10, we use OPA2134."
より大きな性能の変化を望むのであれば、3つのOPA2134を一緒に交換する必要があるかもしれません。2個のOPA2134を固定しているのは、I/VのOPアンプのDCオフセットが大きくならないようにするためです。この点を理解すれば、OPアンプの入力構造がどうであれ交換は可能です。OPA1612も良い選択ですが、OPA2134でD10のスペック目標に達したため実測データがなく、OPA2134を使用しています。
(source)
 
まとめると、OPA2134にしたのは製品の性能目標の観点なので、オフセットが大きくならないように気を付ければOPA2134のようなFET入力以外のOPAMPにも交換可能…ということなので、I/VをTopping上位機種と同じOPA1612に変更しつつ、差動合成にはOPA1622を使用。
 
 
 
効果としては3(I/V)>1(電源)>(LPFのOPAMP変える)>>>2(TCXO)の順くらい。

ちなみにD10sは、DACがES9038q2m、OPAMPがOPA1656に、
電源ラインのフェライトビーズとタンタルコンが全撤去で、OPAMPの正負電圧が±8Vから±5.6Vとなり、
出力リレーがMUTE ICになってるそうです。( ^ω^)・・・
 
\(^o^)/おしまい

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