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健康的食生活のための情報を発信です。
1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[◎水] 食生活について語ろう

2023年02月26日 | 美容ダイエット

◎水Water みず
 水は、生命の維持に最も欠かせない大切な存在です。 そこで水について生理作用から安全でおいしい水を検証してみたいと思います。

 人体の60~70%が、骨には30%、脳には約75%、血液中には80%の水分があるといわれています。
水分で体重の2割(体重50kgで10リットル)出血によっては1/3の1.5L以上血液を失うと死に至るといわれます。

尿・便(1,000cc以上)、呼気・不感蒸発(1,000cc)、汗として炎天下10分の徒歩で100cc、ランニングのような激しい運動10分で150-200cc程度の水分が排泄しています。30度以上真夏日では、汗をかくことが多く、少しづづ水を飲むようにしましょう。
通常では平均で水分の1/2を食品より摂取しているといわれ食物(1,500cc)、飲料水(500-1,500cc)として吸収が一日に2~3L程度行われており人が一滴もの水を口にできないと数日で息絶えてしまうとさえいわれ十分な水の確保で2週間から一月はいきながらえるといわれます。
 水によって体内でもタンパク質、炭水化物、脂質の消化が加水分解され可消化物となって吸収されます。電解質(化合物【多くの酸、塩基又は塩類:Na.K.Cl.Fe・・・】を水溶液にしたときに電流を通すことができる)の電離を促し体内での化学反応は水の存在によって行われているのです。そして水によって運搬され発汗により体温の調節機能を果たしています。

 このように私達の生活になくてはならない水の多くは水道水によって良質の安全な水が供給され伝染病予防、薬物中毒予防の公衆衛生上の効果を持っております。その水道の水が安全だと思って飲んでいたら汚染され8000人にも及ぶ下痢の症状が訴えられたりとの報告が96年6月に、丁度同じ時期のO-157の食中毒事件に隠れてしまった感がありました。これはクリプトスポリジュウムによる病原性のある消化管寄生原虫(病原性微生物)によるものであることが解っています。5μm程度で卵の殻に包まれたような状態で汚泥に付着して存在し海外ではありふれた原虫として知られています。トリハロメタンによる発ガン物質の生成、レジオネラ属菌による24時間風呂、温泉からの事故の発生と新しい聞きなれない細菌等による事故が報告され安全な水の供給されるための監視は怠れません。美味しい水を求めてミネラルウォーター、浄水機の普及があります。ろ過、塩素滅菌して送られてくる水が、わたし達の水道水となるまでの道のりをたどってみたいと思います。

    水源⇒送水管⇒浄水施設⇒配水池⇒ポンプ⇒給水⇒水道水

 水源(表流水【河川・湖沼:こしょう】が最も多い傾向です。・地下水・伏流水:ふくりゅうすい【地上と地下水とが入り混じった流れをする水流】)⇒送水施設⇒浄水施設(曝気池:ばくきいけ⇒沈砂池⇒薬品混和池⇒薬品沈殿池で粒子を包み込み沈殿をさせる)⇒急速ろ過池・緩速ろ過池(膜ろ過法・浮遊物の除去)⇒塩素減菌⇒配水池⇒ポンプで加圧⇒給水⇒水道水
となって各々の施設で安全な水の供給の為のさまざまの水質検査が行われています。

水質基準項目と基準値(51項目)
●新しい水質基準(令和2[2020年] 年4月1日施行)などにかかわる全面改定が行なわれています。
一般細菌、大腸菌、 カドミウム及びその化合物、 水銀及びその化合物、 セレン及びその化合物、 鉛及びその化合物、 ヒ素及びその化合物、 六価クロム化合物、 亜硝酸態窒素、 シアン化物イオン及び塩化シアン、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素、 フッ素及びその化合物、 ホウ素及びその化合物、 四塩化炭素、 1,4-ジオキサン、 シス-1,2-ジクロロエチレン及び
トランス-1,2-ジクロロエチレン、 ジクロロメタン、 テトラクロロエチレン、 トリクロロエチレン、 ベンゼン。 塩素酸
 クロロ酢酸、 クロロホルム、 ジクロロ酢酸、 ジブロモクロロメタン、 臭素酸

水質管理目標設定項目と目標値(27項目)
 アンチモン及びその化合物、 ウラン及びその化合物、 ニッケル及びその化合物、 1,2-ジクロロエタン、 トルエン、 フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)、 亜塩素酸、 二酸化塩素、 ジクロロアセトニトリル、 抱水クロラール、 農薬類(水質管理目標設定項目 15)、 残留塩素、 カルシウム、マグネシウム等(硬度)

要検討項目と目標値(45項目)

銀及びその化合物、 バリウム及びその化合物、 ビスマス及びその化合物、 モリブデン及びその化合物、 アクリルアミド
 アクリル酸、 17—Β—エストラジオール、 エチニル—エストラジオール、 エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、 エピクロロヒドリン、 塩化ビニル、 酢酸ビニル、 2,4—トルエンジアミン、 2,6—トルエンジアミン、 N,N—ジメチルアニリン、 スチレン、 ダイオキシン類、 トリエチレンテトラミン、 ノニルフェノール、 ビスフェノールA、 ヒドラジン、 1,2—ブタジエン、 1,3—ブタジエン、 フタル酸ジ(n—ブチル)

以上の検査項目としています。

水に関わる事故について経緯、対策等については
レジオネラ属菌Legionella species

2023年2月に福岡県の老舗旅館「大丸別荘」のずさんな温泉管理が明らかになり報道がありました。発覚した理由は温泉の利用客に「レジオネラ症」が発症したことでした。

温泉ブームで2002年7月レジオネラ属菌の温泉からの感染が96年の24時間風呂、病院からの報道もありました。規模の違いはありますがどちらもお風呂については循環式(経費が少なくてすむ)でありろ過層の衛生管理状況が十分でなかったことがいえます。

レジオネラ属菌は土中、淡水に生息している菌ですがえさとなるアメーバが繁殖(20~50℃)し菌の増殖を促したことになります。ろ過装置、配管の整備が良好に行われ塩素消毒されている水道水からの感染は低いといえますが、検査が義務付けられていない小規模の貯水(受水)層(集合住宅:マンション・会社)での定期的維持管理(掃除・水質検査)が適切に行われていないとレジオネラ属菌の増殖を招くことになります。

水滴、空気中に飛沫(ひまつ)しているそれを吸い込むことによって白血球を破壊したりして咳き込み風邪、重症になると肺炎を起こすことになり死に至るケースもあるのです。体力のない乳幼児、高齢者は特に注意が必要です。冷却塔、給湯器、加湿器、プール、噴水についても安全対策が望まれます。

クリプトスポリジュウム
 O-157の食中毒事故(H8:96年)と重なって起きたのであまり記憶にはないかもしれませんが消化管寄生原虫(病原性微生物)の1種であり汚泥に5μmの嚢包帯(のうほうたい)となって潜んでおり海外ではありふれた菌として存在しています。それが水道水に混入し8千人に感染し下痢症状を呈したのでした。菌は、町の水道配水場の水源から検出されました。塩素での消毒剤では死滅せず、浄水施設の環境整備、原水、濁度の監視、ろ過施設の強化(膜ろ過法・急速ろ過法)、水質検査の徹底等をすることが重要なことです。

トリハロメタン
 原水中に含まれている有機物質と消毒に使用されている塩素、臭素と反応して発ガン性のある物質として生成され、有機物と塩素の量に比例しています。塩素+臭素+有機物(メタン)=総トリハロメタン(水道水質基準0.1mg/L)は、揮発性であり空気より重く下に沈む性質があります。浄水場での高度な活性炭処理を行いトリハロメタンの生成原因物質(有機物・メタン等)の除去し消毒副生成物をできにくくする為の処理方法、頻繁の水質検査が大切なことといえます。消毒副生成物検査が設けられています。

ミネラルウォーター
 糸状の不純物が混入していたとの報道が5、6年前にありました。地下水などの原水を処理方法によって品名として表示されている。ミネラル成分についての基準は設けられていません。食品衛生法で85℃30分の加熱殺菌又は同等の効力を有すれば良いことになっています。ナチョラルウォーター、ナチョラルミネラルウォーター、ミネラルウォーター、ボトルウォーターの4種があります。市場に出回っている水の殆ど(95%以上)は、ナチョラルウォーター、ナチョラルミネラルウォーターと言われ色、味覚、においなどの基準は特に定められていないのが現状です。ラベルの基本的表示は、品名・現材料名・殺菌、処理方法・賞味期限・原産国・含有のミネラル成分・ph値となっています。 
ナチョラルウォーター:1箇所だけの特定の水源からの涌き水、地下水の水源で採取された水をいいます。ろ過、沈澱、加熱殺菌による処理方法が取られます。 
ナチョラルミネラルウォーター:ナチョラルウォーターでありその地層の特徴的ミネラルを含んだ水としています。ろ過、沈澱、加熱殺菌による処理方法が取られます。 
ミネラルウォーター:数カ所の原水を混合しミネラルを調整した水としています。ろ過、沈澱、加熱殺菌による処理方法が取られますがオゾン殺菌、紫外線殺菌、ばっ気の処理も行われています。 
ボトルウォター:上記3種以外で人工的に調整された水(水道水・蒸留水)としています。処理方法の限定は特に定まっていません。

井戸水から基準を超えるヒ素の検出(03.4.23)
 茨城県神栖町で住民からの体調不良の訴えが相次ぎ調査していたところ井戸水より基準値をはるかに超えるヒ素が検出確認されたものです。水道水の基準値は0.01mg/L、経口摂取で5~50mgで中毒症状の出現があります。旧日本海軍が毒ガス(くしゃみ剤)として使用されたものが分解され井戸水に流出したことが原因とされています。ヒ素は、普通の塩素消毒、ろ過でゼロにすることはできません。凝集剤により凝集沈殿させろ過して除去しています。食品の安全対策には注意して見守っていく必要があります。

O-157
 病原性大腸菌で残留塩素0.2mg/Lの水道水(基準0.1mg/L以上)30秒、75℃1分間加熱で死滅、食中毒3原則(付けない、増やさない、殺す)の衛生管理の徹底が重要なポイントとなります。

 

 海洋深層水がミネラルが豊富な水として注目を集めています。水へのこだわりが感じられます。
海洋深層水 かいようしんそうすい
  水深200~300mの太陽の光の届かない低温地帯で、海洋汚染が少なく清浄性の高い水として塩分を除き人体の血液成分と似ているといわれマグネシュウムの多い硬水、ミネラルウォターとして人気があるようです。昭和60年代より高知県を中心として開発され農水省発表の資料によると海洋深層水の特徴的な成分の平均値は、マグネシュウム(Mg)54.3mg/L、カルシウム(Ca)11.2mg/L、ナトリュウム(Na)83.1mg/Lとなっており製品により開きがあります。

ナトリウムの多いものは、口に含んで評価が低くなります。高水圧化の水で分子量が小さく皮膚、体内への吸収がよいとして免疫力アップ、ダイエット、夏場の水分補給に医薬品、化粧品の分野でも利用しています。

 以前に比べて自然からの恵みを受けた水とは違ってわたし達の生活排水が多くなってきている以上消毒の頻度も多いと思われます。当然カルキ臭も多くなりあまり美味しい水とはいえなくなってきています。浄水機(残留塩素が減少しているので長期保存はできない)が登場しています。

ゼロエミッション、排出抑制、再利用、再資源などの手法で工場、農場、家庭からの排出物をゼロに限りなくゼロにすることがわたし達に求められます。美味しい水もわたし達の生活上の水の使い方をもう少し考えてみる必要があるような気がしてきました。

 

 

 ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 

(初版2020,7,4)


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