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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[金目鯛] 食生活について語ろう

2020年02月15日 | 美容ダイエット

◎金目鯛Alfonsino, Splendid alfonsino きんめだい                                         鯛(スズキ目タイ科)の代用としても活躍している金目鯛(キンメダイ目キンメダイ科)、いわゆるあやかり鯛です。 なぜ鯛は縁起物と言われるのかは、鯛の身体が赤いことから、めでたい色で縁起が良いことからといいます。

日本の風習や儀式には中国ではじまった思想で赤は縁起の良い色で、旺気(おうき)であって、赤ちゃんの赤も、赤(濃い紅色)の染料や塗料が高価だったり、役に立つことも一つの理由と思われます。

さらに古くから赤は「魔除けの色」として用いられています。神社の赤い(朱色)鳥居は、防腐剤(水銀)としての効果のみならず、厄を遠ざけるために朱塗りにしていると言います。魔除けや色の貴重さ、色そのものが与える心理的な効果など、さまざまな要因が合わさって「赤=めでたい色」という認識に至っているようです。
鯛は、さらに、とても寿命が長く20年ほど生きるのは普通で、長寿のものだと40年以上も生きながらえる個体もみられます。長寿を祈って利用することの多い食材です。金目鯛も、身体も赤い上、寿命は15年と比較的長命です。1億年以上前から海に生息していたという古代魚といわれます。
 金目鯛は1年を通して大きく味は変わらないといわれ、旬の時期は12~2月と5~6月、1年に2度としています。「魚屋の 荷に雪降って 金目鯛 :草間 晴彦」の句があります。12~2月の産卵が終わり、体力が戻り丸々と太った冬の最も脂がのった時期で、もう一つは5~6月の産卵前の初夏です。産地や海域によって旬の時期が多少異なります。金目鯛には産卵直前の禁漁期間を設け6月から10月までで、その期間は捕獲して食べることができません。国産のほか、ニュージーランド、アメリカ、チリ、ロシアからの冷凍輸入されたものも多く国産ものは非常に高級な魚としての取引で、輸入の冷凍ものもやや高級魚としてスーパー、業務用で出回っています。

 その生態について研究が進み、養殖方法が確立されている鯛に対して、深海で生活している金目鯛はまだ生態の解明できていない部分が多く、養殖方法が進んでいません。水族館で飼育しているキンメダイは浅いところにいる稚魚を確保して飼育しています。圧力変化に強いため、水槽に圧力をかけることなく飼育・展示できます。
店頭に姿の状態で並んでいると、ひときわ目を引く鮮やかな赤い魚で、大きな金魚といった感じです。鮮度がいいと肉質は赤みがかった白身で、脂があると時間が経つと白濁してきます。
捕獲して水揚げすると鮮やかできれいな真っ赤な魚で大きな金色の目をしている金目鯛は、この魚の大きな目の玉が光の加減で金色に見えます。目の玉そのものは無色透明のガラス玉のような感じですが、その奥にわずかな光も感じ取れる反射層があり、光の届かない深海でも獲物を見つけられるようになっているのです。網膜の下に光を反射する層があり、光が入ってくるときと出ていくときに感じるため、少ない光を十分利用できるようになっています。このため、眼が金色に光る鯛という漢字が付いて「キンメダイ目キンメダイ科」の深海魚です。 なぜ金目鯛はあんなに鮮やかな赤色なのでしょうか?
金目鯛は深海魚なので、普段は水深600mのところに住んでいます。海は青くて、深海に行けば行くほど深い青色になっていきます。これは、海が表面から太陽光を吸収していくから、海に通る光の色が変わっていくことによります。太陽光は白いイメージですが、その光の正体は、赤から紫までのさまざまな色の光が混ざったものです。
人の目に入って、直接に視感覚を起こすことのできる放射のことを可視放射(visible radiation(紫400nm・青・緑・黄・赤~赤紫800nm)といい一般に、波長域380nm~780nm(ナノメーター) です。それより波長が短い放射は紫外放射(ultraviolet radiation)、 波長が長い放射を 赤外放射(infrared radiation)といっています。可視放射でも、どの波長域の光が強いかによって色が変わります。海水に通すと、波長の長い赤(610nm以上)や黄色(590nm)のような色は水の分子に吸収されて、最終的に深い海では青色から紫色の波長の小さく短い光のみが残ります。太陽光が白い場所での金目鯛は、釣り上げられると赤色でとても目立つ色をしていますが、赤の色が入ってこない深海では、あの派手な色は青の光に照らされて黒色に見え変化します。釣り上げられたあの赤色は金目鯛が深海で敵から身を守るための色なのです。あんなに派手な色なのに、暗黒の深海では一番目立たない色に見えるということのようです。
。肉食性で深海に生息するハダカイワシの仲間や小型の甲殻類、イカ類を主に捕食しています。
15年~20年くらい生きる魚で体長50cm、頭が大きく、尾びれの切れこみが鋭くとがっています。1年で15~17cm、 2年19~22cm、 3年で25~28cm、 4年で 28~32cm、 5~8年で32~40cm、 10年で40cm前後になります。未成魚では大陸棚の水深100~250mに居ますが、成魚になると200~800mに多く見られ深場に移動し、一生の大半を深海で暮らすので深海魚の仲間です。200mの深さにいるキンメダイの体は1cm2ごとに2kgもの水圧を受け、200mで20気圧に1m2当たりで20kg程度となりますが、押しつぶされることはありません。気体(空気)は、圧力に大きく影響します。キンメダイの体は海水と体内の圧力が同じになっていることによります。素潜(すもぐ)りで人間が200mまでしか潜れないのは、肺や耳の中にある空気が押しつぶされてしまう事によります。
産卵は4年魚より体長40cmのものなら30~50万粒で、卵は球形の油球を一個持った分離浮性卵です。水温23℃なら2日間で孵化し、仔魚は仰向けになって海面近くを群れています。3日もたつと卵黄吸収も終わり、腹を下にした正常な姿勢に戻り仔魚は2.5mm前後になります。出目金が特徴で名前の由来です。学名の種小名splendensはラテン語で「輝いている」という意味を表します。
 太平洋側の釧路以南、深海魚に分類し水深200~600m海域の岩礁に生息し夜間浅瀬に浮上してきたところを釣り、底引き網などで伊豆下田で最も多く捕獲しています。伊豆地方、房総地方(千葉県)、室戸地方(高知県)などでは旬の時期に一本釣りで丁寧に釣り上げられ、品質管理も行いブランド化しています。静岡県は金目鯛の水揚げ量日本一の産地です。「須崎の日戻り地金目」「稲取キンメ」「伊東の地キンメ」の3大ブランドが有名です。伊豆周辺の漁場は港から比較的近く、その日の内に捕獲帰港し、出荷が可能になっています。そのため鮮度の高さがウリです。日本各地に金目鯛の産地がありますが、各産地で購入するのが美味しい金目鯛を手に入れるポイントです。特に漁獲シーズンになると地元のお店には採れたての金目鯛が並びます。主に網で獲(と)るもので、500~700gのは小型、南伊豆の下田方面の物は2kgにもなる大物もありますが、その中間が外房物の1~1.5kgでも値が高くなります。日本だけでなく太平洋はもちろん、大西洋、インド洋、地中海にまで生息しています。そのため、近年では海外から輸入した金目鯛も市場に流通し、シーズンを問わずに食べることが出来ます。
キンメダイ科は2属4種でキンメダイ属として3種類存在しキンメ ダイ、フウセンキンメ、ナンヨウキンメの3種です。 

 後鼻孔は細長いスリット状であるのに対して、フウセンキンメとナンヨウキンメのそれは丸っぽい。
 キンメダイに酷似するが、後鼻孔の形が楕円形に近く、体背部の鱗の後縁は鋸歯状となる。
 体高が高く平たいので比較的判別しやすい。
近年、キンメダイが高価になっていることから、ナンヨウキンメやアコウダイなどを代用として利用、切身や粕漬けにしています。一般の人には見分けがつきにくいくらい似ています。
金目鯛は今は高級魚ですが、以前は関西ではあまり好まれなかったこともあり、むしろ安値での取引でした。流通するにつれ美味しいと広まることになり、今の高級魚としての金目鯛があります。鯛と同じくらい今は高級魚としての取引があります。

キンメダイ科Berycidae きんめだいか
  動物界Animalia、脊索動物門Chordata、脊椎動物亜門 Vertebrata、条鰭綱Actinopterygii、新鰭亜綱Neopterygii 棘鰭上目Acanthopterygii 、硬骨魚綱Osteichthyes, bony fishes、硬骨魚類、キンメダイ目Beryciformes(キンメダイ亜目・ヒウチダイ亜目・イットウダイ亜目)、キンメダイ亜目Berycoidei (キンメダイ科)、キンメダイ亜目は1科のみで2属約9種が知られます。2属のキンメダイ属キンメダマシ属、キンメダイ科(キンメダイ属Beryx・キンメダマシ属Centroberyx)です。キンメダイ科は2属9種を含みます。キンメダイ属には、3種の金目鯛・風船金目・南洋金目があります。
キンメダイ目の魚類はすべて海産で、体型はやや左右に平べったく、いわゆるタイ型をしている。タイ科が所属するスズキ目とは比較的近い関係にあり、腹鰭が胸の位置にあることの共通点がありまます。しかし、腹鰭の鰭条は1本の棘条と6本以上の軟条で構成しており、1棘5軟条のスズキ目よりも原始的なことが特徴的です。尾鰭の分枝鰭条は16本か17本であることが多く、15本以下のスズキ目より多くあります。さらにキンメダイ科は鱗の内側に肉質の突起があり、本科の特徴です。 
、日本近海にはキンメダイ属のすべての種と、少ないながらキンメダマシ属の1種の、計4種が分布します。

  日本で刺身や煮物、干物として利用しています。
昔から鯛はめでたい日に食べる縁起物の魚と言われてきた高級魚です。
キンメダイの鱗は大きく硬いため、鱗が残っていると食べる時に口の中でかなり不快になります。ヒレの下、カマの下などを見落とさないように、鱗を出刃の先や布巾を用いて丁寧に取り除きましょう。脂がのり、甘くて肉厚の高級魚で、新鮮なものを、刺身、煮つけ、焼き魚、どの料理でもとってもおいしくいただけます。鮮度の良い金目鯛をお刺身にすると美しい桜色の身質が特徴的です。時間が経つとともに、桜色が白に変色していきます。
白身で脂肪分を多く含んだ冬場は、肉質は軟らかで煮付などにしても美味しく頂けます。酒蒸しではサッパリとした味になります。頭やアラには身もいっぱいついており、ダシがよく取れることからあら汁に、鍋物やブイヤベース、ムニエル、フライ、から揚げ、蒸し物、塩焼き、しゃぶしゃぶ、椀だねにも使います。味噌漬け、粕付け、干物に向きます。
近海物の代表的白身魚として用いられ和洋中華の高級料理とし広い範囲で、味付けしないで、濃い味付けの煮物などと調理の仕方がさまざまにあります。
 2003年6月に厚生労働省でキンメダイ、めかじきに含まれる水銀が胎児に悪影響及ぼすとして妊婦の摂取量を週2回以下とするよう勧告が出されており環境汚染の進むなか注意が望まれます。

生100g中でエネルギー160kcal、水分72.1g、たんぱく質17.8g、脂質9.0g、炭水化物Tr、灰分1.0gです。魚肉蛋白質の標準量20±2%のおよその範囲にあり17.8%、脂質の標準量3±2%より多く飽和脂肪酸2.16g、一価不飽和脂肪酸3.79g(オレイン酸0mg)、多価不飽和脂肪酸1.59g(n-3αリノレン酸・EPA0.27mg・DHA0.87g,n-6リノール酸0.078g)、コレステロール60mgを含みます。

 食べ方色々、美味しくいただきましょう。
   

 ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。


(初版2020.2.15)
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