(映)88ミニッツ

2011年02月19日 | 映画 レビュー


存分に楽しめる映画でした。
この手のサスペンスものは、いろいろと出尽くした感もありますが、
上手く趣向を凝らしての、
観る側を飽きさせない息をもつかせぬ展開で、
グイグイと惹き込まれました。

やはり、アル・パチーノの魅力、存在感に尽きます。
他の役者さんで、ここまでの緊迫感、臨場感は出せないでしょう。
そして彼の演じる役柄が、上手く観る側の共感を誘っています。
少なからずありがちな、安易な展開と思われる部分も、
帳消しにしてしまうほどの面白さに仕上がっています。

全編を通しての、物語が展開していくスピード感、リズム感。
そこへ、彼独特の個性豊かなセリフ回し、動きが備わって、
上質なサスペンスに仕上げられたと言えるでしょう。
恐らくは、細やかな部分に至るまで、
彼ならではのアドリブ、アイデアも、
随分と採用されているのではないでしょうか。
そうした俳優側の才能と、監督の才能とが、
上手く噛み合った作品とも言えるでしょう。

意外や意外、ジョン・アヴネット監督の鑑賞作品は、
これが自身3作目です。

フライド・グリーン・トマト
ボーダー
88ミニッツ

これら全て、外れなし。
というわけで、アヴネット監督の作品も、
もっと観たくなりました。


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