奈良野英介の不思議体験

私の個人的な、不思議で神秘的な体験を綴ります。
合理性も論理性もない、低級な内容です。ご了承ください。

17)オカルトの意味

2009-05-05 14:59:34 | 日記
 オカルトというと、魔術、カルト的な信仰、人心をたぶらかす超常的な力、反社会的宗教組織などのイメージがつきまといます。たしかにそういうニュアンスがないわけではありません。むしろ、そういうイメージが社会に定着していると言ったほうがよいかもしれません。
 しかし、この言葉の語源を調べてみれば、このようなイメージやニュアンスは、「オカルト」または「オカルティズム(occultism)」の意味のほんの一部、しかも本来の意味とはかけ離れた派生的な部分における意味であることが容易に分かります。
 平凡社百科事典では、次のような意味だと記されています。

 ラテン語の occultum(〈隠されたもの〉の意)が語源。隠秘論、隠秘学などと訳され、(1)自然や精神生活について、近代科学の体系に組み込まれていない未知の諸現象を探究して、そこから隠された秘密を抽出し、(2)こうして取得した秘密の知を媒体にして、宇宙、自然、人間の現実をより高次の現実へと変容せしめようとする信仰、理論、技術をいう。これらの現象は、特異な能力にめぐまれた霊媒や超能力者を通じて発現することがあり、その際当事者の感覚器官が高度にたかまるあまり、テレパシー、透視、念力のような不可思議が見られ、また特定の個人や場所に結びついたお化け、幽霊、分身の現実化を招き寄せたりもする。近代科学が忘れ去った古代以来の秘密の知、占星術、魔術、錬金術、神智学、降霊術、カバラなども多かれ少なかれオカルティズムの総称の下に包括される。現代では超心理学の別名の下に科学的なアプローチも行われている。(以上、引用)

 オカルティズムという概念には、こんな言葉が関係しています。

 エジプトやメソポタミアの占星術/ヘブライのカバラ/古代ギリシアのピタゴラス教/古代の秘密の知/薔薇十字団/フリーメーソン/秘儀伝授/ルネサンス芸術の理論的支柱/悪魔学/天使学/錬金術/薬草学/サン・ジェルマン伯/カリオストロ/メスマーの動物磁気説/魔術師/イェーツ/ブラバツキー夫人/神智学協会/シュタイナー/人智学協会/クローリー/グルジェフ/ドラッグ文化/ヨーガ/自然食運動/タントリズム/神秘主義運動/輪廻転生/秘密結社/神秘主義的世界観・知識体系……。

 オカルティズムを和訳すると、「神秘学」というのが近いようです。太古の昔から秘密に守られ隠されて伝承されている知識大系というところが、この言葉の核心ではないかと思います。そのため、宗教的問題のように取り扱われがちですが、じつはそうではなく、あらゆる現象、すべての出来事の背後に、オカルティズムが介在していると私は考えるようになりました。
 そこで私は、世界という現象を湧出させている背後のシステム全体をとらえる概念を、オカルティズムとするのが適当ではないかと考えるようになったのです。だとしたらなおさら、オカルト・オカルティズムという言葉には、ちゃんとした市民権を与えないといけません。だれもがこの言葉の意味を少しでも多く、また深く理解し、世界の認識に役立て、また人生の理解に参考することで、ほんとうの世界平和の道も、人間存在の意味も、より真実に近づいて見えてくるはずなのですから。