電車の登場と発展～レトロ乗り物絵葉書展 絵葉書紹介③～

蒸気機関の実用は人々の生活水準を飛躍的に向上しました。
しかし一方蒸気機関には大量の燃料消費、
運転準備や機械の点検・整備に手間がかかるため、
更に効率のよいエネルギー動力と
新たな乗り物が必要になりました。





Miniature Train Railroad,
Dreamland, Coney Island, N.Y



１９世紀後半に電気という新しいエネルギーが発見され、
発生させるためのモーターがドイツにて開発されました。
最初は路面電車として活躍しましたが、利便性が高く評価され
ヨーロッパ全域に広まっていきました。
そして煙や湿気などに悩まされた地下鉄や
長いトンネルのある山岳鉄道へ使われるようになりました。
1900年代には煙のでない電気鉄道は
大都市を中心に実用化が進められ、
技術者はより安全で扱いやすく開発していきました。





京都市電車内



日本でも明治23年に第3回内国勧業博覧会にて紹介され、
物珍しさから人々が集まったそうです。
その2年後には京都にて最初の路面電車の営業が開始され、
日本国内でも電車を取り入れるようになりました。
またモーターさえあればレールの上を走れるところから、
滑車に電飾などで華やかにデザインした、
花電車というものが登場しました。
乗車目的ではないこれらの乗り物は、催し物やお祭りなどのイベントにて
パレードを行い、その華やかな装いで人々の目を楽しませたそうです。




Festival Decoration Car
奉祝花電車 花輪


長時間、効率よく運転できる電車が主流となり、
交通機関はさらなる発展を遂げることになりました。
しかし逆に蒸気機関車は電線の引けない地域を除いて徐々に数が減り、
次第に姿を消していきました。




次回も素敵な絵葉書をお願い致します。
お楽しみに！




次回は7月1日の予定です