絵葉書ロマン譚 絵葉書資料館ブログ

絵葉書を通して、古き良き時代にタイムスリップ

シルエットロマン絵葉書展1 ~光と影の幻想アート~

2008-09-26 13:30:26 | 企画展
前回、お月様の特集をしましたが、
私の住む地域は残念なことに曇り。
真っ暗な空を見上げながらお月見団子を食べることになりました。



来月開催予定の企画展
「シルエットロマン絵葉書展」を数回に亘って特集します!




詳しい内容についてはこちらへ!


シルエットはポスターから洋服のデザインまで広く活躍するモチーフですが、
西洋では18世紀末から、日本では江戸時代に大流行しました。
影はそれぞれの文化と深く交じり合い、
同じモチーフでありながら違う表現がされました。


今回は日本と西洋のシルエット絵葉書を約200点紹介!
また特別展示として、シルエットをモチーフにした、
透かしからくり絵葉書も展示します。




 
 西洋のシルエットは
 不思議な魅力があります。
 輪郭だけの人物の
 ちょっとした仕草が、
 まるでこちらに何かを
 語りかけてくるような
 気がします。
 描かれた主人公のことを
 あれこれ想像していると、
 時が経つのを忘れて
 しまいます。


            ランチタイム
      (Mother & Children eating soup L Hefter)








 また日本のシルエットは
 西洋と違い、
 ふんわりぼやけた、
 本当の影のような
 イラストがあります。
 障子などに浮かぶ姿を
 想像させるそれは、
 どこかひょうきんな
 雰囲気がします。
 



             ねこじゃらし



日本人の遊び心が感じ取れる、
思わずくすりと笑ってしまう作品が多いです。





そんなデリケートでロマンチックな
シルエットの世界を紹介いたします。
お楽しみに!






次回は10月10日の予定です。


中秋の名月絵葉書 ~日本と西洋のお月様~

2008-09-12 12:45:33 | 季節物・秋
9月に入ってもまだまだ熱いですが、
ふっと涼しくなる瞬間はやはり秋の到来を感じさせます。


9月14日は中秋の名月。
絵葉書にも月のモチーフが国内外でたくさんあります。
美しい芸術的なものからユーモアたっぷりなものまで、
その種類、量ともに充実してます。
本日紹介する絵葉書で、一足先にお月見と洒落込みませんか?




 お月見する行事は
 平安時代に中国から
 伝わったといわれてます。

 9月は気候も穏やかで
 月が美しく見え、
 夜も過ごしやすいことから、
 月を観賞するのに
 一番よい季節だといわれてきました。
 昔から自然を愛でるのが
 大好きな日本人に受け入れられ、
 全国各地へと広がったのです。

 お月見といえば
 すすきやお団子をお供えします。


   満月を愛でる二人の美人



これは秋に芋や米など、
日本の食卓に欠かせない食べ物が収穫されたことから、
豊作祈願と収穫祭もかねてお供えしたそうです。





 西洋ではその昔、
 月はギリシャ神話の女神、
 アルテミスの象徴とされてました。
 信仰自体は廃れましたが、
 月と女神同一視する
 イメージは深く根付いており、
 そのため女性と月をセットにした、
 作品が数多く残っております。
  
 また当時は神話や物語に漂う
 ミステリアスな雰囲気が
 流行していたため、
 神秘的なモチーフが
 もてはやされました。



       月の女神
   (PRETTY LADY DANCING
     ANDER THE MOON)



 

こちらの絵葉書も
月の女神に扮した婦人と夜空が、
とてもファンタジックでミステリアスに表現されてます。





 また人の顔を描いたり
 擬人化したりした
 月などもよく見ます。
 夜空に浮かぶ月は
 昼の太陽より
 輪郭がはっきりして、
 どこか人間の顔に
 似てる気がします。
 おそらく人の姿に
 変身させやすいことから、
 おちゃめな表情を
 つけたのでしょう。

       SPOONINU IN THE MOON




さて、次回は来月開催する企画展を特集します。
お楽しみに!




次回は9月26日の予定です