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FREEDOM OF EXPRESSION

最高のトーンを求めて・・・

レポート3

2008-03-20 14:45:54 | ヴィンテージギター
●ストラトキャスター 1960年 

今までの人生の中で最も高いギターを弾いた。もちろん価格が全てではない、値段が高ければいい音がするわけではないのだが、それでもこのギターは本当にすごかった。ネックは恐ろしいほどに手になじむ。工作精度が高くて仕上げがいいとか言うよりも、長年弾きこまれていくうちに人間の手に合うように擦れていったような印象だ。音はギラギラ(といってもいやな感じではなくて)していてとてつもなくシンプルなのにゴージャスで、上品な味わいのある音であった。おんなじギターなのにどうしてこうも違うのか?と不思議で仕方ない。ノイズが結構あったり、ボリュームをまわすのがかなり硬くて壊しやしないかとはらはらした。でもそんな不具合も個性と笑ってしまえるくらいの度量がヴィンテージを所有するには必要なのかもしれない。見方を変えれば壊れて使いにくいだけだからだ。そういうのが嫌なら、現代の新品の方を買ったほうがいいというものだ。自分にとってはどちらがいいのだろうか?ストラトというギターは本当に年代ごとに音の特徴が違う。70年代はどちらかというと明るくて華やかな商業的な感じである、かっこいいロックサウンドとでもいうのだろうか。60年代はどちらかというと暗い工業的な感じがする、百戦錬磨のいぶし銀サウンドとでもいうのだろうか。ギター自体がすでに十分な個性を持っているのだ。50年代は・・・、まだ弾いたことが無いのでなんともいえない。機会があればぜひ弾いてみたいところだ。

レポート2

2008-03-11 00:02:21 | ヴィンテージギター
●ストラトキャスター 1970年

実際に販売されているものの中で試奏したのは、これが初めてのヴィンテージギターである。ラージヘッド4ボルトのサンバーストローズであった。ギター全体の鳴りとしては先に弾いた謎のぼろぼろ60年代?ギターには及ばなかったものの、アンプに通した時のピックアップの適度にパワーがあってトレブリーな感じは本当にかっこよかった。ギター以上にピックアップの魅力を感じた。あれならかっこいいギターソロを弾いてよし、歯切れの良いバッキングによしだ。高価なものなのでおそるおそる弾いていたのだが、ショップの店長さんに「もっと思いっきり弾くように」といわれてしまった。今度はその店長さんに弾いてもらったのだが、本気でかっこいい音でひそかに感動して泣きそうになるほどだった。これを皮切りにどんどんヴィンテージをもっと知りたいと思うようになった。やはり何事も最初が肝心でいいものに出会えればもっと興味を持つし、全然よくないなと思ったりしたらそれ以上先に進むことはない。そういう意味では非常にいい体験だったと思う。

レポート1

2008-03-09 20:11:22 | ヴィンテージギター
●ギター試奏レポート:ヴィンテージストラト

今回は初めて弾いたヴィンテージストラトのレポートです。その時はまだそこまでストラトに詳しくなかったのですが、興味を持ち出した頃でヴィンテージを扱うお店に出かけました。店長さんに「最近ヴィンテージのストラトに興味を持ち出したのですが・・・」みたいなことを話しかけると、店の奥からズタボロの触るのをちょっとためらうようなピンクっぽい赤っぽいようなストラトを持ってきてくれました。まずはこれを弾いてみろというわけです。早速ながらおそるおそるワンストロークすると・・・。それはもう衝撃的な響きを放ちました。なんなんだこれは?というよりも今まで弾いていたのは何だったのだろうかと思わされるほどの次元の違いがありました。まるで自らギターが振動する機能を持っているのかと思わされるほどギター全体が震え上がっています。とにかく本当に違いました。でその店長さんは「カスタムショップと言って色々作られているけど、ヴィンテージとは全然違う、全く鳴らない」と語り始めます。もちろんカスタムショップを否定しているわけではありませんよ。でその後はマスタービルダー作のストラトを手渡され弾いてごらんとなったわけです。「良く鳴るやろ、弦が」と店長さん。確かにすごくなっています、弦は。ヴィンテージを体験した後ではもはや振動を感じませんでした、正直なんだこれって思いました。ヴィンテージとはいえ全てがいい音するわけではないです、しかし本当に鳴るギターはやばいです。あんまり記憶が無いので特定はできませんでしたが、多分そのギターは60年代の前半のもののはずです。多分スモールヘッドでローズ指板だったからというだけですが。今もう一度弾くことができたらわかるのにな~。とにかく初めて弾いたギター、あの衝撃は忘れられません。

ヴィンテージ ストラト3

2008-02-28 22:52:24 | ヴィンテージギター
●ヴィンテージストラトの分類を考える。

二つに分けるなら、プレCBSとCBS、あるいはラージヘッドとスモールヘッド。三つに分けるなら50年代、60年代、70年代というのが通例だろう。今回は仕様や音をもとに考えてみたい。
 ヘッド形状    指板      年代      その他特徴
①スモールヘッド メイプル 1954~1959
②スモールヘッド スラブ  1960~1962
③スモールヘッド ラウンド 1963~1964 ブラックボビン
④スモールヘッド ラウンド 1965      グレイボビン
⑤ラージヘッド   ローズ  1966~1971 4ボルト
⑥ラージヘッド 貼メイプル 1968~1970?
⑦ラージヘッド         1970~1971 スチールブロック
⑧ラージヘッド         1972~     ダイキャスト

と勝手に分けてみた年代など怪しいところもあるかもしれないが、この分け方にすると恐らく音の特徴が良く分かると思う。ストラトファンには当然周知の事実かもしれないが一応出てきた語句を整理してみよう!スモール、ラージヘッドというのは読んで字のごとくヘッドの形状。CBS以降ラージヘッドとなる。スラブボードというのはローズ指板の平面貼りの事、かなり分厚い。ラウンドというのはローズ指板のラウンド貼りの事。木同士の収縮率の違いに対応するためにこのように変更があったとのこと。ブラックボビン、グレイボビンはピックアップの種類。裏向けた時の紙の色によってそう呼ばれている。サウンドはブラックの方がパワーがあり、グレイの方がトレブリーな感じだと言われている。1972年以降トレモロブロックがスチールから亜鉛ダイキャスト一体成型となる。結構見た目が変わるので好みが分かれる。4ボルトはネックのジョイント方法、四本のネジを使ってとめる方法。71年途中から3ボルトになるはず・・・。このように様々な仕様がストラトにはありそれぞれサウンドが異なる、恐らく人によって好みのストラトサウンドも異なるはずで、それぞれの人にそれぞれのお気に入りがあるはずだ。奥が深い。

ヴィンテージの分かれ目

2008-02-27 22:06:42 | ヴィンテージギター
●ヴィンテージと好き勝手に言っているが、一体どこからがヴィンテージなのか?

一般的に60年代のストラトであれば確実にヴィンテージ扱いされている。問題は70年代からだ。これは人によって異なっている。一応ヴィンテージとして扱い販売を行っているショップでも「実は70年代は・・・」という方もいらっしゃる。70年代のストラトといえば大量生産による品質の低下が言われているように、60年代のものと比較すると評価が低めである。だが現在ではおおむね74年のPUがスタッガードポールピースのもの(高さが違うやつ)までがヴィンテージとして扱われているようだ。個人的には今そうであるように74年のものまで一応ヴィンテージの仲間に入れてやって欲しい。だが恐らくあと数年もしないうちに70年代のもの全てがヴィンテージとして扱われるようになるに違いない。結構な本数が存在するとはいえ二度と増えるものではないからだ。

ヴィンテージストラト

2008-02-25 22:55:34 | ヴィンテージギター
●枯れたサウンドとは?
よく言われる表現にヴィンテージのものは枯れた音がするというのがある。誰が言い出したのかは分からないが、まさにその通り。これ以上の言葉はないというように私も思っている。何というか弾いてみれば、なるほど枯れている・・・。というのが正直な感想である。しかしこの「枯れている」という言葉が論争をかもし出すのだ。つまり、ヴィンテージは木が乾いている分鳴りがいいとか、塗装を突き破って水分が抜けていくはずがないとかでもめだすのである。原因は「枯れている」と言う言葉が木が乾燥しているというイメージを連想させる言葉だからだ。その翔子に「パワーがある音」とか「歯切れの良い音」とかだった場合には、ヴィンテージの木は現代の木よりもパワーがあるとかないとかで、もめたりはしないはずだ。そもそも木にパワーがあるという意味が不明だ。では「枯れている」とは何なのか?それはギター全体が振動する、ギターが隅々まで鳴りきっているそしてそれがものすごくスカッと音抜けが良いということだと考えている。その感覚を表現するのに「枯れている」という言葉がまさにぴったりなのだ。ところで実際問題、木は乾燥しているのだろうか?気になるところではあるが音さえ良ければそれでいいという気もする。またピックアップでも「枯れたサウンド」という表現のものがあったような気がするがその辺は気にしないでおこう。

ヴィンテージストラト1

2008-02-24 21:26:02 | ヴィンテージギター
●いわゆるヴィンテージストラトと現行のストラト、この二つにはどういった違いがあるのだろうか?

よくカスタムショップのものとヴィンテージギターで比較されると思う。しかし、この比較は余り意味がないと考えている。何故比較の対象となるのかといえばもちろんカスタムショップがヴィンテージを意識して作られているからなのだろうが。両者ははっきりいってコンセプトからして何もかも違うと思う。カスタムショップのものは現代の最新の技術によって作られておりその工作精度はすばらしいものがある。また、材の鳴り方としては非常にきめ細かく均一になるという特徴がある。新品なので当たり前だが鳴りが新しい、まだこなれていないという表現が適切だろうか物によっては高音域がきつい場合がある。ネックの仕上げはすばらしくフレットの処理もきれいですごく手触りがよい。つまり現代のハイエンドのコンポーネントギターといえるのだ。一方ヴィンテージストラトはどうだろうか?まず製品ごとのバラつきが多くそれが個性につながっている。鳴り方はそもそも次元が違う、まさにギター全体が振動していると言うのはこのことだ!自分の体に振動が直に伝わってくる荒々しくて大きな幅で鳴っているような感じがする。この鳴り方がヴィンテージの一番の魅力だと思っている。しかし、弾きやすさという面では現代のストラトの方が上かもしれない、それは長年使われてきたことによって何らかの不具合とまではいかなくてもくせのようなものがある。この弦のこのフレットだけうまくならないとか、ノイズが多くなっていたり、コントロールノブがぐらついてたり硬かったり何かひとくせあるようなものが多い気がする。ルックスに関しても恐らくまっぷたつにわかれるのではないだろうか?ボロボロになったその姿にかっこよいと思わされるか、汚いな~と思わされるかである。私の場合は多少ボロボロの方がかっこよく思える。新品同様のきれいなものも好きだが。一番苦手なのは中途半端な状態である、きれいと呼ぶには傷ついていたり、弾きこまれたと呼ぶにはまだまだピカピカしているようなものだ。私の場合ギターは最新の注意を払って取り扱うのでそれ以上基本的にはボロボロになることはない。なので中途半端な状態のものはそのままの状態でキープしてしまうはずだ。こういったギターとして完成した状態だけではなく、ギターとして何十年もの年月を過ごしてきたこと、どのようなすごし方をしてきたかということがそのルックスに反映されるのだ。これも私にとっては大きな魅力を感じる。そういう意味でいえばレリック加工というのはどれだけ似せようとしてもやはりうそく見えてしまうのだ。

ブログ紹介

2008-02-23 22:59:02 | ヴィンテージギター
●コンセプト
大好きなギター、ストラトについて色々研究しながら得た知識や思ったことなどについて好きなように書いていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。