女子パシュートで金メダルをとった選手たちがウイニングランの時、観客席を指差して手を振ったシーンが放送されました。
でもその相手が誰だったのかは映されませんでした。
それがパシュート5人目の選手、押切美沙紀さんだったと今夜知りました。
確か凋落著しいフジテレビだったと思います。
こういう情報が良いですね。
カーリング女子のおやつタイムが話題になれば、横並びで「赤いサイロ」が人気で品薄だと伝える思考停止状態に陥ったメディア。
テレビ屋の端くれとしては恥ずかしい限りです。
ほとんど誰も伝えない5番目の選手(5人で競い合い練習し、直前で外れたんだそうです)にフォーカスする見識は立派。
押切さんは金メダルはもらえませんが、仲間の思いはキッチリ伝わったはずです。
そういう埋もれた情報を見つけて伝えるのがメディアのプライドだと思います。
意図せずカメラが捉えた良いシーンもありました。
準決勝進出を拾ったカーリング女子。
インタビューに答える藤沢五月と吉田知那美。
アメリカを下したスウエーデンチームが通りかかり、己の不甲斐なさに泣く吉田知那美に声をかけ抱き合います。
気づいた藤沢五月とも抱き合います。
テレビなんかそっちのけ。
元々、仲の良いチーム同士だったそうですね。
良いシーンでした。
勝った負けただけでなく、勝負の後に密やかに繰り広げられるドラマ。
これがオリンピックの本当の素晴らしさなんでしょうね。
メディアは「絶対王者」などと言う陳腐な言葉を臆面もなく使う安易な報道は卒業して、独自の目線で密やかな事実を慎ましく伝えることを目指して欲しいですね。