ベネチアで金獅子賞を獲り、アカデミー賞でも本命と言われている「Nomadland」を観た。
Nomad (ノマド)とは遊牧民、放浪者のこと。
広大なアメリカを古いキャンピングカーで旅する還暦を過ぎた女性を描いている。
演じたのはフランシス・マクドーマンド。
怪作「ファーゴ」で警察署長を演じてオスカーを獲った名優。
いわゆるロードムービー。
会社が倒産し、夫を亡くし、夫の思い出の品を車に積み込んで旅に出たファーン。
ホームレスかと聞かれ、ハウスレスと答える。
思い出したのは「イージーライダー」。
あんな反社会的な旅ではないが、正に70年代のヒッピーと重なって見える。
日本人には広大なアメリカ大陸の距離感が実感できない。
あんなに簡単にノマドたちが再会できるものなのか少し不思議。
彼らは確かにホームレスではなくただ家がないだけ。
Amazonで働いたりドーナツ屋で働いたり、日々の糧を得るために仕事をしながら旅を続けている。
なるほど遊牧民だ。
監督はクロエ・ジャオ。
中国人女性。
同じくオスカー候補の「ミナリ」は韓国系アメリカ人が監督。
どうしたニッポン!?
鬼滅の刃ごときで満足してる場合か。
因みに「ミナリ」の監督は、「君の名は」のハリウッド実写版を監督するらしい。
やるせない。