「そ、それは本当ですか!?」
大和が翔輝に悲鳴に近い声で聞くと、全員が翔輝に注目した。戦場が急展開を迎えたのだ。
大和達の泣きそうな顔や怒り心頭の表情、呆然や特に変化なしの表情が翔輝に向けられる。そんな大和達に見詰められる翔輝の返答は、
「いや、それは違うでしょ?」
との事だった。
大和達は安堵の息を漏らす。が、今度は瑠璃が再び動揺し始めた。
「翔輝様! ち、違うというのはおかしいですわ! だって――」
「だって、そういう関係になる前に母さんが死んじゃったんだもん。その話もなくなったでしょ?」
翔輝の返答に、今度は大和達が再び動揺する。
「ど、どういう事ですか!? それじゃあまるで中尉のお母さんが亡くならなかったら許嫁になっていたみたいじゃないですか!」
「そうだけど」
大和は雷が落ちたかのような衝撃を受ける。それは他の艦魂も同じ状態だった。
大和達の異様な沈黙を無視し、翔輝は説明する。
「叔母さんが霞家に嫁いだのは前に言ったでしょ? その関係で僕と瑠璃を許嫁の関係にしようという動きがあったんだけど、母さんが病気で死んじゃって、その話はなくなったんだ。だから僕と瑠璃は別に――」
「その後お母様が亡き伯母様の無念を晴らす為に許嫁を成立させたのをご存じないんですか?」
「何ですとおおおおおぉぉぉぉぉッ!?」
翔輝は驚愕する。そんな大層大事な話は聞いた事がない。というか、当事者である翔輝が知らないのはおかしい。というか無念って何?
「あら、存じ上げてなかったんですね。お母様自分から言うとか言ってたのに、まったく忘れん坊なんですから」
くすくす笑う瑠璃。
「笑ってる場合か!」
ここで榛名が激怒し、その場で跳躍。一瞬にして翔輝の目の前に現れ、翔輝の胸倉をグイッと持ち上げる。
「テメェッ! んな大事な事何で教えなかった!」
混乱しているのか、榛名は翔輝がその事を知らなかったという事を完全に忘れているようだ。
「ちょ、ちょっと待って! 僕は知らなかったって言ってるでしょ!」
「うるせぇッ! そんな大事な事知らねぇはずがねぇだろうがッ!」
それはもっともな意見だ。だが翔輝は本当の本当に何も知らなかったのだ。こればかりはどうしようもない。さらに、
「中尉の浮気者
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「へッ!?」
大和がすさまじい目で睨んでいた。その瞳にはたっぷりの涙が、
「中尉は軍艦という新しい世界に来て、許嫁の目が届かない所で私にちょっかい出そうとしてたんですね! だから私に近づいたんです! そうか、そうだったんですね! バレちゃって残念でしたね。もう私の事なんかなかった事にしたいですよね! そうすればいいじゃないですか! 勝手にしてください! 最低???最低です! もう二度と私に話し掛けないでください! この先一生放っておいてください! ???危うくだまされるところでした!」
自分の言葉で自分を傷つけ、大和は苦しげな表情で翔輝を睨む。だが、それは完全なる誤解だった。
「ちょ、ちょっと待って! 僕は別にそんなふうに思って――」
「近寄らないでください!」
大和の悲鳴に似た叫びに、翔輝は大和の方に伸ばした手を引っ込める。
部屋に今まで以上の気まずい雰囲気が流れた。そんな中、
「私としては、どうでもいい事だがな」
ここまでずっと沈黙していた山城が口を開いた。その言葉は沈黙した部屋に十分と響いていた。
「ど、どうでもいいとはどういう事ですか!?」
陸奥が山城を睨むが、山城は平然としている。
「どうという事ではない。航海士が今までそんなふうに邪(よこしま)な考えを持ってお前達に接してい
大和が翔輝に悲鳴に近い声で聞くと、全員が翔輝に注目した。戦場が急展開を迎えたのだ。
大和達の泣きそうな顔や怒り心頭の表情、呆然や特に変化なしの表情が翔輝に向けられる。そんな大和達に見詰められる翔輝の返答は、
「いや、それは違うでしょ?」
との事だった。
大和達は安堵の息を漏らす。が、今度は瑠璃が再び動揺し始めた。
「翔輝様! ち、違うというのはおかしいですわ! だって――」
「だって、そういう関係になる前に母さんが死んじゃったんだもん。その話もなくなったでしょ?」
翔輝の返答に、今度は大和達が再び動揺する。
「ど、どういう事ですか!? それじゃあまるで中尉のお母さんが亡くならなかったら許嫁になっていたみたいじゃないですか!」
「そうだけど」
大和は雷が落ちたかのような衝撃を受ける。それは他の艦魂も同じ状態だった。
大和達の異様な沈黙を無視し、翔輝は説明する。
「叔母さんが霞家に嫁いだのは前に言ったでしょ? その関係で僕と瑠璃を許嫁の関係にしようという動きがあったんだけど、母さんが病気で死んじゃって、その話はなくなったんだ。だから僕と瑠璃は別に――」
「その後お母様が亡き伯母様の無念を晴らす為に許嫁を成立させたのをご存じないんですか?」
「何ですとおおおおおぉぉぉぉぉッ!?」
翔輝は驚愕する。そんな大層大事な話は聞いた事がない。というか、当事者である翔輝が知らないのはおかしい。というか無念って何?
「あら、存じ上げてなかったんですね。お母様自分から言うとか言ってたのに、まったく忘れん坊なんですから」
くすくす笑う瑠璃。
「笑ってる場合か!」
ここで榛名が激怒し、その場で跳躍。一瞬にして翔輝の目の前に現れ、翔輝の胸倉をグイッと持ち上げる。
「テメェッ! んな大事な事何で教えなかった!」
混乱しているのか、榛名は翔輝がその事を知らなかったという事を完全に忘れているようだ。
「ちょ、ちょっと待って! 僕は知らなかったって言ってるでしょ!」
「うるせぇッ! そんな大事な事知らねぇはずがねぇだろうがッ!」
それはもっともな意見だ。だが翔輝は本当の本当に何も知らなかったのだ。こればかりはどうしようもない。さらに、
「中尉の浮気者
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「へッ!?」
大和がすさまじい目で睨んでいた。その瞳にはたっぷりの涙が、
「中尉は軍艦という新しい世界に来て、許嫁の目が届かない所で私にちょっかい出そうとしてたんですね! だから私に近づいたんです! そうか、そうだったんですね! バレちゃって残念でしたね。もう私の事なんかなかった事にしたいですよね! そうすればいいじゃないですか! 勝手にしてください! 最低???最低です! もう二度と私に話し掛けないでください! この先一生放っておいてください! ???危うくだまされるところでした!」
自分の言葉で自分を傷つけ、大和は苦しげな表情で翔輝を睨む。だが、それは完全なる誤解だった。
「ちょ、ちょっと待って! 僕は別にそんなふうに思って――」
「近寄らないでください!」
大和の悲鳴に似た叫びに、翔輝は大和の方に伸ばした手を引っ込める。
部屋に今まで以上の気まずい雰囲気が流れた。そんな中、
「私としては、どうでもいい事だがな」
ここまでずっと沈黙していた山城が口を開いた。その言葉は沈黙した部屋に十分と響いていた。
「ど、どうでもいいとはどういう事ですか!?」
陸奥が山城を睨むが、山城は平然としている。
「どうという事ではない。航海士が今までそんなふうに邪(よこしま)な考えを持ってお前達に接してい