この世界は弱肉強食であるとよく言われるが、それはある一面にすぎないと思う。植物を動物が食べる。いわゆる食物連鎖であるが、植物は弱いから食べられているわけではない。植物と動物はただ餌と捕食者の関係ではなく、そこにはコミュニケーションが存在すると思う。それは互いに閉じた自己ではなく、相手のことを考えているかのような共存関係がある。
人間のコミュニケーションは言語であるが、自然界では化学物質によるコミュニケーションもある。個体内ではホルモンや神経伝達物質で細胞が「会話」している。同種間では、フェロモンというものを分泌して「会話」している。そして、異種間でも植物-昆虫などで化学物質を介した「会話」をしている。アレロケミカルと言うようだ。
アレロケミカル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%83%AB
人類は自然界とコミュニケーションできているだろうか?弱肉強食をキーワードに、ただ搾取するものと思っていないだろうか?
植物は我々に語りかけているのではないか。かつては、シャーマニズムやアニミズムの場で精神に働きかける植物を取り、精霊たちと交信をしただろう。
煙草から神聖さをとりあげたのは誰なのか?
http://native.way-nifty.com/native_heart/2009/02/post-95c2.html
ペヨーテ伝説
http://www.entheo.org/blog/?p=422
そして、花の香りはいつだって人を優しくするだろう。
それは、人間に対する植物の化学物質による語りかけ、アレロケミカルだと思いたい。
人類は地球上で話し相手のいない孤独な存在なのか?地球のがん細胞でよいのか?
環境破壊が叫ばれる今だからこそ、植物の言葉ではないささやきを感じ取ることが必要となるのではないだろうか。
写真は、キダチチョウセンアサガオ。エンジェルストランペット、ダチュラの名でも知られる。ナス科で、アトロピン、スコポラミンなどのアルカロイドを含む。