以前、テレビ番組の制作会社の取材を受けたことがある。
「江戸時代にイタグレが日本に生息していた」~というもので、
一瞬ではあるが DOX アイドルのキナ子を登場させて頂いたことがある。
私たちが知りうる「イタグレの歴史」はほんの一辺でしかない。
もっと大昔は、多くの外国人や外国産の動物・植物.文化が日本にも乱入していたに違いない。
イタリアングレイハウンドの歴史については様々な文献と解釈があるが、
「起源はエジプト・ギリシャ周辺の地中海沿岸。
中世の時代にイタリア人が持ち帰り上流社会のマスコットになる」
~と言うのが通説。
過去には何度もDOX のメンバー様がイタリアでイタグレのルーツを追ったりしたが、
絵画や物語を発見なさったことはほとんど無い。
資料的な物は地中海沿岸の地域に集中していて、
特にボンベイの遺跡からは「これはドウ見てもイタグレでしょう!」
と言った「物件」が多い。
" DOX of Italiano" の "イタリアーノ" とは、
「ピッコロ」と並んでイタリアでのイタグレの愛称だが、
私としては呼称を「エジプタリアン・グレイハウンド」とかにして欲しかった。
でもそれでは解りにくいので、半ば妥協も含めて "イタリアーノ" を付けている。
しかしながら半分は、「流行らせたのは、種族を残してくれたのはイタリア」~と、
イタリア人に敬意も表しているので "イタリアーノ" に違和感は無い。
私の描く DOX の看板などに使われるゴールド・ブルー・白&黒の色彩は、
実はエジプト絵画の色彩にインスパイアされている。
長期ご出張も終わりに近づき、
ドイツ & ヨーロッパでの「イタグレのルーツ」に火がついたルカ&エマのパパ。
遠く日本から離れた地でも、何か目的(気になること)が有っての散策は羨ましい。
そして " ミュンヘン通信" の最終回を頂いた。
以下原文のまま。
最後の追い込みで、ミュンヘン市内にある、アルテピナテコーク(中世からルネサンスの絵画中心)、
ノイエピナテコーク(印象派含む近代絵画)、それから、グリプトテーク(ギリシャローマ彫刻)、
ギリシャ美術博物館の四ヶ所に行ってきました。
そしたら、いるいる!どの時代の絵にも様々種類の犬とともにイタグレらしき犬が描かれている。
中には、イタグレ特有の眉間のシワまで描かれているものも。
さすがにアルテ/ノイエの絵画は写真を撮れないので、絵葉書を購入。
ギリシャ美術博物館は写真オーケーでした。
写真は、紀元前四世紀の壺に描かれたイタグレらしき白いワンちゃんを、
横から斜めから撮影したものの一枚です。
肝心のローマ彫刻の中には、近いのはあったが、ズバリはなし。
こうなったら、本場のローマやポンペイの遺跡まで行って探してやる!ってな興奮状態に。
ルーベンスやルノワールそっちのけで、イタグレ探しに熱中してしまった美術館めぐりでした。
近代になって英米のブリーダーが、半ばはこじつけで「イタリアン」グレーハウンドと名付けた部分もあるのでしょうが、
やはり根拠がないわけではないのですね。ギリシャローマ時代から多くの絵に描かれているのですから。
何事にも物語性が必要です。イタリアングレーハウンドと名付けてもらったワンちゃんたちの何と幸運なことよ!
では。
ルカ&エマのパパ