DOX diary

DOX FIELD の日々色々
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LOUIS ICART

2013-11-10 14:04:32 | 日記
今日は私 BOSS が書かせて頂きます。
~というのも、今日が法事で DOX にいたから。

先日、親戚の引越でイカールの版画(リトグラフ)を頂いた。
ルイ・イカール(1888~1950)は、アール・デコの異色の画家。
ロココ美術の優雅さとアール・ヌーヴォの軽快な曲線的リズム、
そして近代のスピード感覚を備えた画風が特徴。
細いハイヒールに赤い口紅、ショートカットヘアーにアイシャドーといった
モダンガールをモデルにアール・デコ時代のパリを甘美に妖しく書き続けた画家だ。

戴いた2枚の版画「スピード」と「猟犬」は、
たまたまグレイハウンドが描かれていたから DOX に飾った訳でない。
本来は地中海沿岸が発祥とされるサイトハウンドが、
イタリアやフランスで流行したという事実が証明されているようで興味深い。
そして、ファッショナブルで軽快なタッチが、
絵画に疎い私でも飾りたくなる所以ではなかろうか。





さて、夢中になってブラックボードに向かっているのはミズキ。
ヘタクソながらDOXの看板や書き物を製作しているのは私自身だが、
二代目のリュータローが跡を引き継げるはずもない。
ところが、私の弟子にはもったいないミズキを引き寄せたことで大いに許すべきだろう。

彼女はその集中力、デザインセンス、丁寧さにおいて私の数十倍の実力を備えている。
彼女の特出すべき才能は、「見取り稽古」にある。
剣道の世界では、単に稽古を積み重ねることより、他人の稽古を見て、
良いところ悪いところを発見し、自分の稽古に生かしながら上達する方法がある。
今回のブラックボードも、実は私が一旦書込んで完成させている。
それを私自身が完全に消し去り、
「ミーちゃん、だいたい雰囲気が分かったでしょ? 」~といって彼女に任せたもの。
1時間後、彼女は私の表現したかった内要とイメージを正確に再現しながらも、
彼女らしい優しさと丁寧さを込めて作業を進めていた。



DOX も、この分野では跡取りができたぞっ!