DOX diary

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年に一度の真面目な話

2012-09-25 17:43:54 | 日記


今日は東京都の行う《動物取扱責任者研修》を受けてきた。
今回は「動物愛護に関する制度の見直し」と
「動物由来感染症」についてが主な講習。
それぞれの内要は割愛するが、私の興味をそそったのは
「終生飼養の徹底」だ。
終生飼養とは「一度迎え入れたら死ぬまで面倒を見なさい」ということ。

2009年のデータでは、犬が 1,232 万頭、猫が1,002 万頭も飼養されている。
ちなみに、人間の子供(15才以下)は 1.600 万人。
ピンと来ない数字だが、世帯別に現すと驚くべき(私には)数字になる。
犬の場合、一世帯あたり 1.29 頭とのこと。
多頭飼養の家庭もあるが、平均すると一家に1頭以上のワンコがいることになる。

ところが、注目すべき点は「引取り犬」や「殺処分犬」の多さだ。
各自治体などへの配慮から、ここでは公に頭数を公表できないが、
耳を疑うほど多くのワンコが当局に引取られたり殺処分を受けている。

時代にナウくない私にとって初めての言葉が「パブコメ」。
パブリックコメントといって、非常に多くの人々から聞き込み調査を行うことを言うらしい。
「引取り犬」や「殺処分犬」についても原因や対策を10万人以上に「パブコメ」し、
販売時に「終生飼養の誓約書」を義務づけたり、
捨て犬の理由となる「凶暴で飼いきれない」といった原因の一つ
「親犬や兄弟からの早期引き離し」にも規制のメスが入ったことは非常に好ましい。
来年度からは生後45日、4年後には49日、最終的には56日(8週齢)となる。
こんな悠長に年数を待たなくても、「明日から56日にしなさい!」~と思うのだが・・・。

パブコメから発した改正には「へぇ~」というものもあって、
ペットショップによる「夜間展示・販売」も禁止になった。
なんでも、その筋の(夜の)お仕事の方々は夜中にペットを買うらしい。
酔った勢いもあるそうだが、それを目当てのペットショップも少なくないとのこと。
そうした衝動買いも、多くの「引取り犬」や「殺処分犬」を生み出しているそうだ。
夜の繁華街にめっぽうウトい私には想像もできないのだが・・・。

もうひとつ。
航空運賃が激安になって(安さに釣られるのは私だけか・・・)
ホテル DOX にも海外旅行の際にワンコをお預け頂くことが多くなってきた。
ここでお願いがある。
「外国ではワンコに触らないでほしい」~ということ。
中国や東南アジアでは想像を絶する数の人間が狂犬病で死んでいる。
ある国では年間に1万人を超える人が狂犬病で亡くなっている。
仏教国では生き物を大切にするのでノラ犬やノラ猫が多く、
宗教上の理由からワクチンも接種しない。
(最近、DOXの近所で「ノラ猫」と言うと怒られる。「地域猫」と呼ぶらしい)

余談だが、この地域猫に「猫ひっかき病」が激増していて、
バルトネラ・ヘンセレーといった細菌が赤血球の中に存在する。
これが爪に付着し、人や犬をひっかくと感染してしまう病気だ。
だから、「あら可愛い!」なんて手を出すのも控えられた方が良さそうだ。

狂犬病を押さえ込むには70%~80% のワクチン接種が必要で、
日本でも74% (平成17年度)でギリギリの摂取率。
ちなみに、1923年に起きた関東大震災の直後は3,000件を越える狂犬病が発症し、
6年後の1929年にはゼロになった。
その後、第2次世界大戦後の1944年には1,000件に増え、
やはり数年後にはゼロになって、現在まで発症の記録はない。

"Rabies"(狂犬病)の致死率は 100% ! 
外国で犬に噛まれたら迷わず病院に行き、ワクチンを打ってもらいましょう!

年に一度の真面目な話でした。