命名～プロローグ

　自分の名前の由来をお父さん、お母さんに聞いてみよう！


　という授業が子供の頃ありませんでしたか？

　小学校の時宿題であったので母に聞きました。

　子供の私には自分の名前で一つ疑問がありました。

　私のイトコのお兄ちゃんに「ニコイチ」（仮名）という人がいるのに

　なぜ似たような名前をつけたのか？

　漢字は違ったけどなんでなんだろう？と。

　なんで？と聞いても「いや、別に漢字ちゃうし、ええやん。アンタの漢字の方がよくない？」と言うだけでした。

　大人になった今、私も「まぁ、別にいいか。ヘンじゃないか。」と思うようになりましたが。

　で、私の名前の由来を母に聞いてみました。

　すると母が恵子、父がニコスケ（Not本名）と案を出してニコスケの方がいいかー、となってつけた。

　なんちゅー適当・・・。

　私の旧姓はどこにでもある苗字で、名前も私の年齢前後にはよくある名前です。

　同姓同名もたくさん。きっといい画数なんだろうなぁ・・・。

　「お兄ちゃんは画数見てもらったけど、アンタはそういえばなんも調べてないナァ・・・」

　なんちゅー適当・・・。

　ま、まぁ全国の同姓同名さんの親が画数調べてくれてるよ・・・ね。

　学校の宿題には親から聞いたまま「二候補から選んだだけ」と書いたのかどうか忘れましたが、

　他の子が発表しているのを聞くと結構親の思い入れや希望・期待を込めてつけていたりして

　なんとなくうらやましく思ったりもしました。


　それから数年後の中学生の時、また同じような授業がありました。

　たまたま父しか家にいなかったので父に名前の由来を聞いてみました。

　すると・・・

　ニコスケ・恵子という名前の他にもう一つ候補名が！！

　「お母さんはな、恵子がいいって言ったんやけど、○○のおばちゃんがあんまりよくない、って言うから却下したんや。

　で、お父さんはニコスケかきみよがいいと思ってたんやけど・・・」

　「えっ？！きみよって候補もあったんや～！どんな字？どんな字？」

　女の名前といえば○○子だと思い込んでいそうな親どもなのでそんな候補があったとは！

　と結構興奮なニコスケ。

　で、きみよちゃんは紀美代という漢字らしい。

　なぜ私がこの紀美代という名前を今でも覚えているのかというと

　伯母さんで「きみこ」という人がいてるから。

　なんでニコイチ兄ちゃんの名前と似ていたり、伯母さんと似ている名前しか考えつかないのだ？と思ったから。

　そういえば「きみこ」とは別のおばちゃんなんて旧姓フルネームが


　ニコ橋ニコ子


　のような名前です。結婚してからの名前なら仕方ないけど・・・しかも「ニコ」の部分の漢字が全く同じ。

　そんな名前をつけたじいちゃん・ばあちゃん、子沢山だからもう適当なんですか？

　だから父も名前なんて適当なのか？なんて思ったりもしました。


　

　それから月日が流れて私もキライだった自分の名前もそこまでイヤじゃなくなり、

　「あ～『子』がつかない名前がよかったぜぃ！」なんてのも思わなくなりました。

　その頃、中学の同窓会名簿で何十年も「行方不明」だった父の元へ同窓生から連絡があり、

　何十年ぶりの同窓会へ出席しました。

　その数ヵ月後・・・


　元同級生と浮気発覚！！


　その元同級生というのが・・・父の・・・



　初恋相手！！！


　えぇぇぇ～！き、気持ち悪ぅぅ～と思ったのは父の容姿が渡哲也だったら思わなかったのだろうか？

　今まで風俗や遊びも含め浮気をしてる人だったら思わなかったのだろうか？



　ここまでお話したら大抵の皆さん、もう先は読めてますよね。




　そう、その浮気相手の名前が




　紀・美・代




　なのだ。

　ニコスケの記憶力、バカにすんなよ？オヤジ！！



　

　ニコスケの名前の由来でした・・・。

　次回はセガレの由来です。