道民のみなさん ごいっしょに
「守ろう いかそう 憲法・教育基本法」の
運動をすすめましょう
戦前、国が教育を戦争のために悪用してきたことへの反省をふまえ、過ちをくり返さない決意をこめて、戦後、憲法と教育基本法が制定されました。
あの戦争の時代、この北海道でも三浦綾子氏の小説「銃口」にえがかれているように、生活の現実や人権、いのちについて、子どもたちがまじめに考えることさえ教育の場では許されませんでした。
戦後の教育は、教育基本法前文にあるように、平和と民主主義の憲法の理想の実現は根本において教育の力にまつとして、「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成」を教育の目的として定めました。そして、私たちはこの教育の目的を実現するためにおおくの努力を重ねてきました。
しかし、こうした理念と目標の実現はまだまだです。
現在、不登校十三万人、校内暴力三万件、児童相談所が受け付けた虐待の件数が一万千六百件(この一〇年で一〇倍となっています)、そして、「十七才問題」と言われた少年犯罪など、いま子どもたちは日本の社会と教育のあり方に問題を突きつけているのではないでしょうか。
一方では、「競争の中でこそ子どもは育つ」「日本国民としての誇りを育てる教育」などが声高に叫ばれ、平和と民主主義を基本にした教育が誤りであったとする論調が強まり、憲法と教育基本法の根本を揺るがす動きがつよまっています。
「教育改革」を唱える人々は、みずからすすめてきた教育政策の破綻を反省することなく、教育の困難の責任を子どもと家庭・学校に転嫁しようとしています。そして、昨年十一月、戦後はじめて中央教育審議会に対して、「教育基本法」の抜本見直しを諮問しています。これでいいのでしょうか。
いま、私たちに求められているのは、教育基本法の見直しではなく、憲法と教育基本法・子どもの権利条約にもとづく教育が花開き、二十一世紀が子どもと教育にとって希望に満ちた世紀となるよう努力することではないでしょうか。
私たちは、子どもたちのねがいをうけとめ、道民のみなさんと力を合わせ、子育ての問題やそれをとりまく文化や社会の問題、さらには、北海道の歴史をふまえた教育のあり方などについて、学習と交流を深め、国や道に対しても積極的に発言し、要求の実現や政策提言をしていきたいと考えています。
私たちは、こうした子ども・父母道民のねがいや思いにこたえるような運動と組織のありかたについて、さまざまな角度から検討を重ねてきました。
そして本日、「子どもと教育・文化 道民の会」発足総会・発足記念集会を開催しました。
この会が、おおくの道民・各界各層のみなさんとともに、二十一世紀の北海道の教育を道民的事業として発展させる推進力となるよう育てていきたいと考えています。
道民のみなさん。
この会の趣旨に賛同していただき、あなたのお力をおかしください。
2002年2月2日 子どもと教育・文化 道民の会
*このアピールは、2002年発足時の文章です。本会は、2000年頃から現実味を帯びてきた教育基本法改正の動きに対して、その内容の危険性を示すとともに、現実の学校と教育を改革し、文化、スポーツ、社会教育を含めて、教育全体の民主的改革のための精神を示したものです。残念ながら教育基本法は2006年に改正されましたが、本会は、このアピールの精神を引き継ぎ、子どもの権利条約と憲法を生かす運動を行ってきています。また、改正された教育基本法についても、悪用されないよう、その再解釈を豊かにする努力をしています。何よりも、教育と文化に寄せられる道民の声を本会は大切にして、地道な運動を進めています。ご支援ご協力、さらには本会への加入をお願いするものです。
(事務局、共同代表)
「守ろう いかそう 憲法・教育基本法」の
運動をすすめましょう
戦前、国が教育を戦争のために悪用してきたことへの反省をふまえ、過ちをくり返さない決意をこめて、戦後、憲法と教育基本法が制定されました。
あの戦争の時代、この北海道でも三浦綾子氏の小説「銃口」にえがかれているように、生活の現実や人権、いのちについて、子どもたちがまじめに考えることさえ教育の場では許されませんでした。
戦後の教育は、教育基本法前文にあるように、平和と民主主義の憲法の理想の実現は根本において教育の力にまつとして、「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成」を教育の目的として定めました。そして、私たちはこの教育の目的を実現するためにおおくの努力を重ねてきました。
しかし、こうした理念と目標の実現はまだまだです。
現在、不登校十三万人、校内暴力三万件、児童相談所が受け付けた虐待の件数が一万千六百件(この一〇年で一〇倍となっています)、そして、「十七才問題」と言われた少年犯罪など、いま子どもたちは日本の社会と教育のあり方に問題を突きつけているのではないでしょうか。
一方では、「競争の中でこそ子どもは育つ」「日本国民としての誇りを育てる教育」などが声高に叫ばれ、平和と民主主義を基本にした教育が誤りであったとする論調が強まり、憲法と教育基本法の根本を揺るがす動きがつよまっています。
「教育改革」を唱える人々は、みずからすすめてきた教育政策の破綻を反省することなく、教育の困難の責任を子どもと家庭・学校に転嫁しようとしています。そして、昨年十一月、戦後はじめて中央教育審議会に対して、「教育基本法」の抜本見直しを諮問しています。これでいいのでしょうか。
いま、私たちに求められているのは、教育基本法の見直しではなく、憲法と教育基本法・子どもの権利条約にもとづく教育が花開き、二十一世紀が子どもと教育にとって希望に満ちた世紀となるよう努力することではないでしょうか。
私たちは、子どもたちのねがいをうけとめ、道民のみなさんと力を合わせ、子育ての問題やそれをとりまく文化や社会の問題、さらには、北海道の歴史をふまえた教育のあり方などについて、学習と交流を深め、国や道に対しても積極的に発言し、要求の実現や政策提言をしていきたいと考えています。
私たちは、こうした子ども・父母道民のねがいや思いにこたえるような運動と組織のありかたについて、さまざまな角度から検討を重ねてきました。
そして本日、「子どもと教育・文化 道民の会」発足総会・発足記念集会を開催しました。
この会が、おおくの道民・各界各層のみなさんとともに、二十一世紀の北海道の教育を道民的事業として発展させる推進力となるよう育てていきたいと考えています。
道民のみなさん。
この会の趣旨に賛同していただき、あなたのお力をおかしください。
2002年2月2日 子どもと教育・文化 道民の会
*このアピールは、2002年発足時の文章です。本会は、2000年頃から現実味を帯びてきた教育基本法改正の動きに対して、その内容の危険性を示すとともに、現実の学校と教育を改革し、文化、スポーツ、社会教育を含めて、教育全体の民主的改革のための精神を示したものです。残念ながら教育基本法は2006年に改正されましたが、本会は、このアピールの精神を引き継ぎ、子どもの権利条約と憲法を生かす運動を行ってきています。また、改正された教育基本法についても、悪用されないよう、その再解釈を豊かにする努力をしています。何よりも、教育と文化に寄せられる道民の声を本会は大切にして、地道な運動を進めています。ご支援ご協力、さらには本会への加入をお願いするものです。
(事務局、共同代表)