この機種の電源ユニットTG-3510の電解コンデンサーの大部分が液漏れ・頭部膨張を起こし故障すると、電源が入らなくなります。(電源ランプなどが薄く点いたままのことが多い)
お客様は同じ岐阜市内で、電源ユニットを取り外して持ってこようとされたそうですが、なかなか取り外せなくて本体・キーボード・マウスごとお持ちくださいました。
PC-VW770は、電源ユニットを取り外すのも結構大変な構造になっています。
では、まず電源ユニットの内部の確認です。電源ユニットを取り出しカバーを開けて
あれっ?液漏れ・頭部膨張している電解コンデンサーは見当たりません・・・というか、今まで修理したTG-3510に平滑用の電解コンデンサーは、台湾メーカのもので、それが故障していたのですが、今回の電源ユニットは、日本メーカの電解コンデンサーが使われています。
う~ん、途中から部品の変更を行ったのでしょうか?
電源ユニットのチェッカーで確認しても各電圧は問題なく出力されています。電源ユニットは問題ないようです。
そうすると、次に怪しいのは、マザーボードの部品です。マザーボードまで取り外して確認すると・・・
ありました!CPUの電源回路の電解コンデンサー1個が、液漏れを起こしています。
他の部品には異常が確認できませんでしたので、この電解コンデンサーを交換しました。
元の状態に組み上げて・・・これが結構大変でした・・・ハードディスクをつながない状態でスイッチを入れると・・・BIOSレベルで起動しました。
ハードディスクをつないで、電源を入れてみると・・・正常にWindowsが起動してきました。
半日ほど負荷テストを行いましたが、問題ありませんでした。
液漏れしていた電解コンデンサーは、日本メーカー製なのですが、使用環境が厳しいとやはり故障してしまいます。そして使っている箇所によっては、一個の電解コンデンサーが故障しただけで、高価なパソコンが全く使えなくなり、ただの箱?になってしまうのも、考えものですね。
