日本の片隅で一主婦がぼやく。

基本、ぼやき。
でも、普通のblog化しそうな今日この頃…

後悔先に立たず

2019-12-28 10:51:18 | 愚痴


私は高卒で就職した会社を23年未満で退職した。
3月末まで在職してたら丸23年になってたんだけど、12月の末、仕事納めの日を以て退職した。

その頃、業績が悪化していた会社では、勤続年数20年以上、40歳代を対象として社員を減らすべく、言うなれば一種の肩たたき的に、退職希望者を募り、これに乗ってくれたら1年間の給料は保証する。
この1年間にキャリアアップを図ったり、転職活動したら良い。と言う悪くはない話しだったので応募して退職することにした。

手にした退職金は500万ほど。
他に厚生年金の一時金の申請もしたので800万ほどの現金を手にした。
当時、私は実家暮らしで、大金を目にした母は
「あんた大丈夫?お母さんが預かっておこうか?」と言った。

母はけっこう締まり屋で、小金を溜め込むのに長けていたし、私自身と言えば持っていると気が緩んで気がついたら本代などに消えてしまいかねないという怖れもあって母に預けることにした。

それから1年経たないうちに私は家を離れた。
私が家を出る事によって実家に母は独りになって生活費の予備にと給料が振込みされている通帳と印鑑を母の手元に置いておいた。

母は言っていた。
大丈夫。お金はちゃんと分かるようにしてあるから。
通帳のお金にも手は付けないから。

10年前。私たち夫婦が引っ越しして実家から遠く離れたある日。
母が世話になっていた病院から電話があった。
医師曰く、お母さんの症状についてお話ししたいことがあるので1度来て貰えないだろうか。と。

糖尿病で世話になっていたその先生は言った。
私は専門じゃないので断言は出来ないんですが、お母さんは認知症じゃないかと思います。
紹介状を書くので専門の病院に連れていってください。
と。

結果、アルツハイマー認知症の診断を受けた。
発症したのはいつ頃のことだったのか分からない。

でも兆候はあった。
引っ越し前、母から電話があって、セーターが安かったから買ってきたの。見に来ない?

そこに広げられてあったのは、全部子ども用の小さいシャツだった。

なんでこんな間違いするんだ?と思いつつ、認知症だなんて思いもよらず実家を後にした。

3年近く、同居して自宅介護したが症状は重くなるばかり。
気がついた時にはもう遅くて、私が預けた退職金はどこに消えたか分からない。
預けた通帳の残高は20万ほどになっていた。

母は現在81歳。
認知症の診断を受けて10年。
寝たきりになったがいまだに元気?で入院している。



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