乗用車だ。
ボンネットのある車は苦手だ。

車両の前部を確認できないからだ。
信号待ちから発車するまでに、車の前部に人が転んでいたり、死角からこどもが入り込んで止まっていたりしたらと思うと不安でしかたない。
最近の車は、前部を確認できるミラーやモニターなどが装着されているが、最近の車に乗れるわけない。
ステージア、ボルボ、ロードスター、ライフ、ランドクルーザー、ビッグホーンなどボンネット車両にもいろいろ乗ったが、ランクルやビッグホーンは前が見えるミラーが大げさにあった。
やはり乗用車が苦手だ。
車の安全はなにしろ見ることだ。
見えていればぶつからないからだ。
見えているのにぶつけにいく人は居ないはず。
わざとぶつけるのは車の事故ではなく、事件という。
みえてること
みようとすること
みえないなら慎重に進むこと
これはキャンプ運営の基本でもある。
キャンプの安全管理は、金融や工場のリスクマネジメントよりも、運転者のリスクマネジメントになぞらえたほうがいい。
運転中にチェックリストなんて見ていられるわけないし、常に流動的で有機的な動きの中にいる。それもキャンプととても似ている。
キャンプの安全語るくせに車の運転がやべえ、というのはおかしいでしょう。
運転が示すあなたのお人柄
という標語に異を唱える人は少なかろう。
これに異を唱えるなら、その時点で危険運転をしかねない人である。
みる
みようとする
予測する
判断する
反応する
それらを考えるまでもなく瞬時に、変化し続ける環境で行い続ける
運転はそうなっている。
そして、間違えたら事故になる。
間違えてはいけないし傷が戻ることはない。
そういう不可逆性をみても、運転とキャンプは似ている。
ボンネット車両に乗ると特に
そんなことを考えてる。
人生の長い時間を運転し路上で過ごしているのだから、もっと乗り心地のいい車を選べばいいはずだが、エンジンの音が聞こえにくい車も困る。
みることを書いてきたが
きくこと、きこうとすること
かぐこと、かごうとすること
それも運転とキャンプの似ているところだ。
五感を使うとか思ったことはない。
思って使う程度では手遅れだ。
思うまでもなく体が反応する。
そうなるまでやることだ。
難しいことだが、難しいからおもしろいんだ。
運転もキャンプも。