民よ、遠く我より高みに御荷鉾を望んでおる。
見下(みお)ろされるのはいやだな。
見下(みくだ)されるよりましか。

御荷鉾山には登ったことある。
ニッコウキスゲが臨死体験の花畑みたいだった。
手前の下久保ダム。
ここには水がたくさんあっていいな。

雨でも雪でもなんでも降ってほしい。
雨不足でキャンプ場の沢から導水できなくなったから、今日から水汲み生活だ。
これは嫌ではない。大変なだけだ。なぜなら、自慢だからだ。
ふつうは、水洗トイレも台所も、ライフラインの水が途絶えたらなんにもてきないところ、私たちのキャンプ場は水洗トイレではないし、台所も沢からの水だから水汲みしてでも途絶えることはない。
だから水の備蓄は必要ない。とは言え、飲料水はロックンローリングストックで備蓄している。
ロックンはかっこよくするために付け加えた。
水洗トイレといえば、道路陥没の事故はとてもつらい。運転手さんはどうなったかな。
ダンプが会社のものか、自分のものかはわからないけれど、ダンプの運転手の多くは自分のダンプで土砂を仕入れて現場に運んでいる。
ダンプは役に立たない高級車よりも高価だし、仕事しながら車代を返してゆく事業主(ほとんどの場合は個人経営の建築資材販売。)が体1つで稼ぐしかない。
齢74歳のドライバーとのこと。まだ働けるからトラックで仕事していたわけだから、どんな事情があっても勤勉なことです。自分が同じ年になった時に、勤勉に働くわけが無いから、恐れ入る。
それが陥没した道路に埋もれるなんて、本当に胸が痛むし、トラック運転時間が長い私には他人事に思えない。
なんとか無事に救助していただきたい。
今日は、膝がどうでも元気に生きているのがありがたくて膝をじゃんじゃん使っていろいろやってた。
土砂に埋もれたトラックドライバーや、怪我や病気で歩くのもままならない方々よりもずっとマシなのに、膝をいたわって暮らしたりしてる。
痛くないことにする、という方法がある。痛みは感じちゃってるだけで、ほんとは痛くないんだ。そう熱心に思えばそうできる。
だから、水汲みの準備をした。
沢に流れる指2本分くらいの流れを溜めてホースで短距離導水をした。

太く長い通常の導水ができないから、小規模で沢に沿ってホースを設置。
沢に洗われた杉の根にホースを持たせた。
なんかかっこいいからうれしい。


これで水はオッケーだ。
この沢の水は下流で飲料水や畑に配られているから、最上流のここで管理しなくてはならないことがいくつかある。
が、下流に配るほどの水はなく、集落の畑は全部干からびている。
なんとか少しでも使えるように整備し、指3本分くらいの流れを作って下流に水を送れるようにした。
水の大切さや雨のありがたさは、ドッカンストレートに感じている。
蛇口から出てくるのが当然の暮らしをしていたら、この切実な感謝を抱けただろうか。