
すっかり寝坊してしまい、ルイの朝の散歩に出たのは、いつもより1時間も遅い7時近くになっていた。まもなく梅雨が明ければ、5時くらいには出ていきたいと思っていただけに、今朝の遅れはぼくもショックだったし、恥ずかしかった。
昨日の午後からの晴れ間が見えた空は、今朝、また梅雨の雲で覆われていた。当然、湿度を感じるものの、幸いなことに気温はそれほどではない。日曜日だから道いく人もクルマもまばらで、町はまだまどろんでいる。
時間がいつもより1時間ばかり遅いのと休日のせいで、散歩しているワンコたちもはじめて逢う顔ぶればかりである。散歩時間は遅れたが、夕方の空模様がどうなるかわからない。雨でショートカットを余儀なくされるかもしれないのでいつもの4,000歩の長めのコースを歩く。
散歩の途中、7時を過ぎてさらなる蒸し暑さがじわりと迫ってきた。3,000歩あまりを歩いたところで、信号待ちのとき、ルイは座り込み、たちまちヘタってしまった。呼吸(いき)も荒い。やっぱり、散歩時間が遅かったからだろう。
「ルイ、ごめんな」と謝りながら、残りの1,000歩をゆっくり歩いた。