ナイスバディをつくるにはとにもかくにも大胸筋のケアです。そしてゆがんだ大胸筋を本来の場所に戻すと、他にもさまざまなメリットがあります。人間の体をつくっている筋肉は、どれひとつとして単独では成り立ちません。すべてがつながり合って機能しています。ですから、一箇所のゆがみを治せば、いもづる式に筋肉のゆがみもとれていきます。例えば、ある長さのものをそれよりも短いスペースに収めようとすると、長さがあまり、ダブつきができますね。これが下垂した大胸筋の状態です。大胸筋が下がる分、みぞおちあたりから腹部にかけての筋肉がたわみ、余った分がダブつきます。これでは、助骨からウエストまでを引き締める筋肉の機能が全く働きません。
では大胸筋の下垂を解消すると? バストアップすると同時に体の前面の筋肉が伸びるので、腹部の筋肉のダブつきが解消。すると、助骨や腹部を引き締める腹直筋の機能も戻り、ウェストまでがくびれてきます。また、大胸筋は胸鎖乳突筋などを経由して、顔の筋肉にもつながっています。このため、大胸筋が下がると顔の筋肉も引っ張られて頬がたるみ、ブルドッグ顔に。大胸筋の下垂が解消されると、ほおのたるみも解消。すっきりした小顔ができあがります。さらに、二の腕のたるみもなくなります。そもそも二の腕のたるみは、大胸筋が下垂する→肩の三角筋が引っ張られてねじれる→連動して上腕二頭筋がねじれる、そして、上腕二頭筋のねじれに伴って代謝が悪化し、脂肪が蓄積する、という流れで起こります。大胸筋を元に戻すと、この流れで改善されていき、二の腕だって引き締まってきます。
さらに、影響は体の背面にもおよびます。大胸筋が下垂すると、肩から背中にかけての筋肉が前屈して猫背になり、肩胛骨もゆがみます。猫背で、首から背中にかけてこんもりと贅肉がついている人がいますが、その原因はコレです。それを大胸筋から改善していくことで、美しい姿勢や、スッキリした背中のラインも実現します。「キレイなバスト」を目標に大胸筋をメンテナンスするだけで、こんなにもたくさんのメリットがついてくるとなれば、これはもうやらない手はありませんよね。