9月9日水曜日、10日木曜日、お休みをいただいて帰省してきました。
といっても実家はもうないので心のホームへ。
格安航空さん、頑張って飛んでくれました。
新千歳空港のJR口付近で母親を拾ってちょっと割高(予約していなかった凡ミス)なレンタカーで250kmの大移動。
上陸といえば最初に食べたいのがコレ。
北海道の低脂肪ミルクソフトは甘さもギリギリで大好き。
ところどころO沼QK(・(ェ)・)
動物の化石???
螺湾町の地名になるくらいどこもかしこもラワン蕗だらけ。
最初の目的地「野中温泉別館」。

ひなびて… ひなびすぎている。でもそれがいいの。

隣には新しく建てられた日帰り温泉施設。
客室。
落ち着くわー。
チェックインを済ませて二つ目の目的地はO沼が30年近くお付き合いいただいている津別のログハウスへ。

あぁ、この道から見える灯り。
ただいま!って言いたくなる温かさ。
正面から。


ご主人の田井中さんが28年前、三年かかって一人で建てた、大きな大きなログハウス。入口脇には薪と鹿の落ち角。
※くどいようですが、雪国の三年です。
建てた当時は新聞や専門誌など、多くの取材を受けたほか執筆も。

母親と一緒だったせいか、今まで出してもらったことのないログハウス模型も登場。

パカッ。

見かけによらず字が可愛い。

見かけに… の田井中さん。と、しきりにお酒をすすめるO沼。
この日のシェフは奥様の弘子さん(左)。いつもだけど。

前回作ったお料理や反応の良かったものをメモするマメな奥様です。
徹底したおもてなし精神に、ただただひれ伏し、目から鱗が落ちまくり、感動の波に呑まれる一同。気合に応えるが如く、片っ端から平らげていくのダ。
たしかズワイガニ。三杯酢で。
奥は田井中さんの大好物アイヌネギの醤油漬け。
オマエたち、ワシのなんだからな、わけてやっとるんだぞ、と毒舌を含むフルコースの始まり。
まだ収穫には早いものの、私たちが来るからと庭から摘んできてくれたホヤホヤの枝豆。
うまいじゃろ。もったいない。
ハイハイ。
べに(鮭)のお椀。塩気のあるお魚ということで、大根のサイズに至るまで完璧。
あ、田井中さん早く食べないとしょっぱくなるって奥さんが言っていますケド…。
酢ジメ焼サンマとましろ(玉ねぎ)。パセリが良い仕事をしている玉ねぎのためのお料理。サクサクで辛味がなく、生食にピッタリです。
砂肝の柔らか煮と煮卵。
ほっこりってコレだ!というほっこり味。
ただ放ったらかしてるだけなの~と言うけど、聞けばちゃんとコツがある。
この人のお料理はそんなのばっかり。
ホヤの塩辛(手前)ともずくの梅とろろ。
ホヤ、どうしたらこんなにまろやかになるのだ。
とろろは山芋と長芋の中間みたいな品種、梅は自家製の梅干し。もずくにもお出汁を張ってあります。もずく大好きのワタシ、すかさずおかわり。
アイヌネギのバター炒め。もちろん美味しい。何もかもが美味しい。
おぅ、オマエたちこんなごちそうをタダ食いか!
ハイ!タダ食いという名の礼儀であります!
ただただありがたい海の幸山の幸。
シメにかに玉。こっちの玉ねぎはシェフを泣かせた悪いヤツ、だけど甘みも香りも抜群でした。搗きたてご飯も美味しかったです。
すっかりごちそうになって、帰り道は私が運転手。
これだけの素晴らしいお料理を前に一滴もお酒が飲めなかったという(泣)(泣)(泣)
泣きながら真っ暗闇をドライブ。
宿着後、いただいた山葡萄のお酒で独り晩酌。ううっ、これまた美味しくて泣ける。
酔っ払う前に温泉温泉。
事実上貸切です。
ここは硫黄泉でにおいがアレですが超オススメ。
夜風呂朝風呂。
昨夜あんなにごちそうになったのに起きたらお腹ペコペコ。
山奥の正しい朝御膳です。
サンマの骨が抜かれていた。
たまにはこんなサービスもありがたいですね。美味しかった!
野中温泉別館にはワンニャンスタッフもいます。
この二匹は大の仲良しで山の散歩も一緒。

ワタシにもサービス満点。
こちらはむやみに愛想を振りまかない気高いモコちゃん。
子犬の頃からご飯は人がいなくなってから食べるそうで。犬もそれぞれ個性がありますな。
廊下にはクロネコも。人懐こいやつです。
ワン充ニャン充温泉充したのでオンネトーへ。
水質が強アルカリかなんかでお魚はいません。写真には全然写っていないけど、エメラルドグリーンで幻想的な湖です。
マイナスイオンたっぷり。
ミツバチは朝ごはん中でした。邪魔してゴメンね。
この後、O沼がお世話になった中札内の農家さんにもおじゃました。
野島さん、ハスカップジャムを強奪してゴメンナサイ。今度お酒送ります。
新千歳空港で北海道最後の晩餐。


O沼困惑の小さい母娘ゲンカなどしつつ帰路へ。
お母さん、私の性格はどうあれ、娘を良い方へ導いてくださいまし。
帰りの電車は津田沼止まり(ToT)
タクシーの運転手さんまで道産子という、北海道三昧の一泊二日でした。
寝る前に中札内で買ったひな鳥半羽揚げをペロリ。肥る?知らん。だって疲れたんですもの。
余談。
ログハウスを作り始めて二年。
「(不謹慎かもしれんが)今、阿寒岳が噴火でもして、巨大な岩でも飛んできて、全部白紙に戻らんもんか…」
と思ったそうで。
過酷な日々も今では良い思い出。
行きたい方、紹介いたします。
完。