ヨハン先生のドイツ語フランス語三昧

ドイツ語、フランス語をはじめて学ぶ人からブラシュ・アプしたいと思っている人まで、楽しく、しっかり身につくブログです

ドイツ語を学びましょう 第74日目過去の表現4  (話法の助動詞)

2012-11-23 17:10:41 | ドイツ語文法学習
第74日目


話法の助動詞 ― 現在形と過去形

本日のテーマは「話法の助動詞」と呼ばれるもので、全部で6つあります。
それぞれの意味はほとんど英語と対応して理解できるものばかりです。
ですからドイツ語での独特な用法、語形変化を中心に学ぶことになります。

先ずその6つについて、並べてみましょう。
不定詞、意味、現在単数形、過去基本形の順です。

können 「~出来る」、kann、konnte
müssen 「~しなければならない」、muss、musste
dürfen 「~してよい」、darf、durfte
mögen 「~かもしれない」、mag、mochte
wollen 「~するつもだ」、will、wollte
sollen 「~するべきた」、soll、sollte

〇 これらの「話法の助動詞」は本動詞を文末に置いて「枠」をつくります

(A) 現在形の文章

「話法の助動詞」の現在人称変化形は、主語が単数の ich、 du、 er、sie、es のときには、過去の人称変化のように、上にあげた「現在単数形」をスタートの形にして変化させます。

具体的に言うと、上にあげたそれぞれの現在単数形はすでに1人称単数の主語 ich と、三人称単数の主語 er、sie、es の定動詞になっているわけです。ですから、あとは残る2人称単数の主語 du  のときに人称語尾 –st をつけるだけです。

ich kann、 muss、 darf、 mag、 will、 soll
du kannst、 musst、 darfst、 magst、 willst、 sollst ( musst に注意!  語尾を -t だけにします! )
er kann、 muss、 darf、 mag、 will、 soll

簡単でしょ?
そして主語が複数のとき、また、彼ら sie  を転用した「敬称の2人称の単数・複数形の Sie 」では、不定詞の語幹に規則的な語尾をつけてつくります。
念のため確認しておきましよう。

wir können、 müssen、 dürfen、 mögen、 wollen、 sollen
ihr könnt、 müsst、 dürft、 mögt、 wollt、 sollt
sie können、 müssen、 dürfen、 mögen、 wollen、 sollen
・・・・・・・・
Sie können、 müssen、 dürfen、 mögen、 wollen、 sollen

という次第です。

主語が単数のときと複数のときとで、幹母音の音が変わりますからね ( すべての主語で幹母音が同じままなのは sollen だけです )、しっかり発音して「音」を記憶して下さいね。



話法の助動詞の現在形を使う練習問題 Ⅰ.

カッコの中の話法の助動詞を正しい形に直し、訳しなさい。

① Ich ( können ) noch nicht gut Deutsch sprechen.

② Er ( müssen ) heute früh nach Hause gehen.

③ Nach der Schule ( dürfen ) er zu seinem Freund gehen.

④ Hier ( dürfen ) Sie nicht so laut sprechen.

⑤ Seine Frau ( müssen ) krank sein.

⑥ Unsre Tochter ( wollen ) keine Suppe essen.

⑦ ( wollen ) ihr im Sommer einen Sprachkurs in Berlin besuchen?

⑧ Das ( können ) aber nicht wahr sein.

⑨ Die Kinder ( mögen ) keinen Fisch essen.

⑩ Sie ( mögen ) dich. Hast du sie auch gern?

⑪ Der Lehrer ( sollen ) krank sein.

⑫ Ich ( wollen ) das nicht.

⑬ Du ( dürfen ) es nicht.

⑭ ( Können ) du auch Franzüsisch?

⑮ ( sollen ) ich das Fenster aufmachen?


答えは最後に載せます



(B) 過去形の文章

「話法の助動詞」の過去形は、本日最初に挙げたそれぞれの「過去基本形」を過去のスタートの形として今までの動詞と同じように人称変化させていきます。

では練習問題として、次の文章のカッコの中の話法の助動詞を過去形にしなさい

練習問題Ⅱ.

① Wir ( können ) noch nicht gut Deutsch sprechen.

② Er ( müssen ) heute früh nach Hause gehen.

③ Nach der Schule ( dürfen ) er zu seinem Freund gehen.

④ Hier ( dürfen ) Sie nicht so laut sprechen.

⑤ Seine Frau ( müssen ) krank sein.

⑥ Unsre Tochter ( wollen ) keine Suppe essen.

⑦ Ihr ( dürfen ) es nicht.

⑧ Das ( können ) aber nicht wahr sein.

⑨ Das Kind ( mögen ) keinen Fisch essen.

⑩ Ich ( wollen ) das nicht.


答えは最後に載せます


練習問題Ⅲ.
最後に話法の助動詞を使った文章に関する応用問題です


(A) Die Mutter steht jeden Tag sehr früh auf.

① 問題文を過去形に変えなさい
② 問題文を話法の助動詞 müssen を使って書き換えなさい
③ ②で出来た文章を過去形に変えなさい


(B) Er kommt bald wieder zurück.

④ 問題文を過去形に変えなさい
⑤ 問題文を話法の助動詞 wollen を使って書き換えなさい
⑥ ⑤で出来た文章を過去形に変えなさい


(C) Jener Deutsche stieg in Kawasaki um.

⑦ 問題文を現在形に変えなさい
⑧ 問題文を話法の助動詞 können を使って書き換えなさい
⑨ ⑧で出来た文章を過去形に変えなさい


(D) Der Lehrer empfiehlt uns dieses Wörterbuch.

⑩ 問題文を過去形に変えなさい
⑪ 問題文を話法の助動詞 wollen を使って書き換えなさい


(E) Sein Sohn nimmt an dem Sprachkurs teil.

⑫ 問題文を過去形に変えなさい
⑬ 話法の助動詞 sollen を使って書き換えなさい


(F) Er isst keinen Fisch.

⑭ 問題文を話法の助動詞 mögen を使って書き換えなさい
⑮ ⑭で出来た文章を過去形に変えなさい


がんばれ~♪





解答

練習問題 Ⅰ.


① Ich ( kann ) noch nicht gut Deutsch sprechen.
「わたしはまだドイツ語をうまくしゃべることができません」


② Er ( muss ) heute früh nach Hause gehen.
「かれは今日はやく帰宅しないといけません」


③ Nach der Schule ( darf ) er zu seinem Freund gehen.
「学校から帰ったら彼は友達のところにいくことを許される」


④ Hier ( dürfen ) Sie nicht so laut sprechen.
「ここでそんな大声でしゃべってはいけません」 


⑤ Seine Frau ( muss ) krank sein.
「彼の奥さんは病気に違いありません」 

ここでの müssen は「~に違いない」という意味で使われています

⑥ Unsre Tochter ( will ) keine Suppe essen.
「うちの娘はスープを飲みたがらない」 

ドイツ語ではスープは食べ物なので、essen を使います
wollen は時制の助動詞ではありませんから、未来形にはなりません。話法の助動詞として「主語の意思」を表現します

⑦ ( Wollt ) ihr im Sommer einen Sprachkurs in Berlin besuchen?
「君たちは夏にベルリンの語学コースに通うつもりですか?」 


⑧ Das ( kann ) aber nicht wahr sein.
「それは、しかし、本当ではありえない」 

ここでの können は「~の可能性がある」という意味で使われています

⑨ Die Kinder ( mögen ) keinen Fisch essen.
「こどもたちは魚を食べたがりません」 

ここでの mögen は「~が好きだ」という意味で使われています

⑩ Sie ( mag ) dich. Hast du sie auch gern?
「彼女は君のことが好きだよ。君も彼女が好きか?」

~ gern haben も「~が好きだ」という意味になります

⑪ Der Lehrer ( soll ) krank sein.
「先生は病気だそうです」

sollen にはここに見るように「~だそうだ」という「噂」を表現する用法があるので覚えてくださいね

⑫ Ich ( will ) das nicht.
「わたしはそんなことは望まない (それはいやだ)」


Du ( darfst ) es nicht.
「君はそんなことをしてはいけません」


⑭ ( Kannst ) du auch Franzüsisch?
「君はフランス語もできますか?」


⑮ ( Soll ) ich das Fenster aufmachen?
「窓をあけましょうか?」



話法の助動詞について大切なこと (まとめ)

〇 他に動詞を伴う場合には、その動詞の不定形を文末に置いて「枠」をつくります

〇 話法の助動詞は単独で使われることも多いです。この場合本動詞を省略している、という考え方はしません。( 以前書きましたが、ドイツ語では助動詞か動詞かという区別に意味はなく、大切なのは「定動詞」かそうでないかです。ですから他の動詞の不定形をともなって「話法の助動詞」が助動詞として枠をつくっていても、それが人称変化していれば「定動詞」と呼ばれ、「定助動詞」とは言いません。)
上の10、12、13、14の文章での定動詞は mag、will、darfst であり、Kannst です

〇 wollen は主語の意思を、sollen は主語じゃない人の意思を表します
Du willst dorthin gehen. 「君はそこに行きたがっている」
Du sollst dorthin gehen. 「君にそこに行ってもらいたい (と誰かが欲している)」






練習問題Ⅱ.

① Wir ( konnten ) noch nicht gut Deutsch sprechen.
「私たちはまだドイツ語をうまくしゃべることができませんでした」

② Er ( musste ) heute früh nach Hause gehen.
「かれは今日はやく帰宅しないといけませんでした」

③ Nach der Schule ( durfte ) er zu seinem Freund gehen.
「学校から帰ったら彼は友達のところにいくことを許された」

④ Hier ( durften ) Sie nicht so laut sprechen.
「あなたはここでそんな大声でしゃべってはいけませんでした」

⑤ Seine Frau ( musste ) krank sein.
「彼の奥さんは病気に違いありませんでした」

⑥ Unsre Tochter ( wollte ) keine Suppe essen.
「うちの娘はスープを飲みたがらなかった」

⑦ Ihr ( durftet ) es nicht.
「君たちはそんなことをしてはいけませんでした」

 Das ( konnte ) aber nicht wahr sein.
「それは、しかし、本当ではありえなかった」

⑨ Das Kind ( mochte ) keinen Fisch essen.
「その子は魚を食べたがりませんでした」

⑩ Ich ( wollte ) das nicht.
「わたしはそんなことは望まなかった」






練習問題Ⅲ.

(A) Die Mutter steht jeden Tag sehr früh auf.
「母は毎朝とても早く起きます」

① Die Mutter stand jeden Tag sehr früh auf.
「母は毎朝とても早く起きました」

Die Mutter muss jeden Tag sehr früh aufstehen.
「母は毎朝とても早く起きなくてはなりません」

③ Die Mutter musste jeden Tag sehr früh aufstehen.
「母は毎朝とても早く起きなくてはなりませんでした」


(B) Er kommt bald wieder zurück. 
「かれはまもなく戻ってきます」

④ Er kam bald wieder zurück.
「かれはまもなく戻ってきました」

⑤ Er will bald wieder zurückkommen.
「かれはまもなく戻ってくるつもりだ」

⑥ Er wollte bald wieder zurückkommen.
「かれはまもなく戻ってくるつもりだった」


(C) Jener Deutsche stieg in Kawasaki um.
「あのドイツ人は川崎で乗り換えました」

⑦ Jener Deutsche steigt in Kawasaki um.
「あのドイツ人は川崎で乗り換えます」

⑧ Jener Deutsche kann in Kawasaki umsteigen.
「あのドイツ人は川崎で乗り換えることが出来ます」

⑨ Jener Deutsche konnte in Kawasaki umsteigen.
「あのドイツ人は川崎で乗り換えることが出来ました」


(D) Der Lehrer empfiehlt uns dieses Wörterbuch. 
「ドイツ語の先生が私たちにこの辞書を勧めている」

⑩ Der Lehrer empfahl uns dieses Wörterbuch.
「ドイツ語の先生が私たちにこの辞書を勧めました」

⑪ Der Lehrer will uns dieses Wörterbuch empfehlen.
「ドイツ語の先生が私たちにこの辞書を勧めたがっている」


(E) Sein Sohn nimmt an dem Sprachkurs teil. 
「彼の息子は語学の講習会に参加します」

⑫ Sein Sohn nahm an dem Sprachkurs teil.
「彼の息子は語学の講習会に参加しました」

⑬ Sein Sohn soll an dem Sprachkurs teilnehmen.
「彼の息子は語学の講習会に参加するそうだ」


(F) Er isst keinen Fisch. 
「彼は魚を食べない」

⑭ Er mag keinen Fisch essen.
「彼は魚を食べたがらない」

⑮ Er mochte keinen Fisch essen.
「彼は魚を食べたがらなかった」





ドイツ語を学びましょう 第73日目過去の表現3 (前綴りのある動詞)

2012-11-22 01:44:08 | ドイツ語文法学習
第73日目


本日は最初に練習問題です


練習問題
次の30の動詞を(イ) 現在形、(ロ)過去形のグループに分類しなさい

(1) sie singen
(2) ihr spieltet
(3) wir kamen
(4) ihr gingt
(5) sie antwortete
(6) er las
(7) du wurdest
(8) er trank
(9) du lerntest
(10) er leistet
(11) du hattest
(12) er kannte
(13) ihr nahmt
(14) wir bleiben
(15) er zeichnete
(16) sie waren
(17) sie blieben
(18) er fuhr
(19) er kennt
(20) ihr spracht
(21) es regnete
(22) er atmet
(23) sie zeichnen
(24) ihr nehmt
(25) ich reiste
(26) sie sang
(27) wir hielten
(28) du hältst
(29) es kommt
(30) wir aßen




解答

(イ)
(1) sie singen 「彼(女)らは唄う」
(10) er leistet 「彼は成し遂げる」
(14) wir bleiben  「私たちはとどまる」
(19) er kennt 「彼は知っている」
(22) er atmet 「彼は息をする」
(23) sie zeichnen 「彼(女)らは描く」
(24) ihr nehmt 「君たちは取る」
(28) du hältst 「君はとめる」
(29) es kommt 「それは来る」

(ロ)
(2) ihr spieltet 「君たちは遊んだ」
(3) wir kamen 「私たちは来た」
(4) ihr gingt 「君たちは行った」
(5) sie antwortete 「彼女は答えた」
(6) er las 「彼は読んだ」
(7) du wurdest 「君はなった」
(8) er trank 「彼は飲んだ」
(9) du lerntest 「君は学んだ」
(11) du hattest 「君は持っていた」
(12) er kannte 「彼は知っていた」
(13) ihr nahmt  「君たちは取った」
(15) er zeichnete 「彼は描いた」
(16) sie waren 「彼(女)らはいた」
(17) sie blieben  「彼(女)らはとどまった」
(18) er fuhr  「彼は(乗り物で)行った」
(20) ihr spracht 「君たちはしゃべった」
(21) es regnete 「雨が降った」
(25) ich reiste  「私は旅行した」
(26) sie sang 「彼女は唄った」
(27) wir hielten 「私たちはとめた」
(30) wir aßen 「私たちは食べた」

いかがでしたか? 混乱することなく区別できましたか?
もう一度言いますね。「強変化動詞」というのは必ず現在の形と過去の形で母音を変える動詞ですよ。このグループの動詞は語尾が決め手ではなくて、幹母音が決め手になるんです。



☆ ☆ ☆


過去形(3)  ― 前綴りのついた動詞の過去

さて、本日のテーマは前綴りのついた動詞です。
最初に復習しましょう。

〇 前綴りのついた動詞のことを複合動詞と呼びます。

〇 この複合動詞は、前綴りにアクセントがおかれるか、そうでないかで2つに分けられます。

◎ 前綴りにアクセントがおかれたグループを分離動詞と呼びます。
ausgehen、zurückgehen  などでしたね?

◎ 他方、別のグループ、アクセントがうしろに来る動詞、これらは非分離動詞と呼ばれます。
begehen、 zergehen などでした


これらの過去形がどうなるかという話です。

動詞には不規則な変化をするものがありますが、こうした複合動詞の場合、とても数が膨大なものになりますから、辞書をひいても親切に記述してくれてはいません。つまり、前綴りをとった基礎動詞についてあらかじめ知っている必要があるのです。あるいは知らない場合には、前綴りをとって調べることが必要です。

たとえば、今サンプルにあがったausgehen、zurückgehen、begehen、zergehen はみな後ろに 「gehen」という基礎動詞をくっつけています。ですからこれらの動詞の過去形も必ず「gehen」の過去「ging」がスタートの形になるというわけです。

ところで、今まで過去の形を説明するときに、「スタートの形」という表現をしてきたでしょ? (注: 正しくは「過去基本形」と呼ばれています)
現在人称変化をするときと、過去人称変化をするときの最大の違いは、現在人称変化は先ず動詞の不定形を語幹と語尾 -en にわけて、人称変化を始めました。
それに対して、過去のスタートの形は、いきなり1人称単数形、つまり ich  を主語とする形になっています。どういうことか分かりますか?

主語が定まっている形をドイツ語では「定動詞」と呼びましたよね?

現在人称変化では、不定詞の語幹から定動詞をつくりだしていきました。
過去人称変化はスタートの形がすでに1人称単数を主語とする定動詞になっているのです。過去形には不定詞は存在しないのです。ですからスタートの形、ich の過去の定動詞を「過去基本形」と呼ぶのです。

前回やった kochte だろうが、liebte だろうが、kam だろうが、これらはすべてすでに ich を主語とする過去の定動詞なのです。

ですから、過去人称変化の語尾の表では ich のところがつねに、ただの 「 ― 」になるはずなんです。もちろん3人称単数の er、sie、es のところも語尾は「  」ですから、このスタートの形は3人称単数を主語とする過去の定動詞でもあるわけです。

〇 分離動詞は、実際の文章では前綴りが分離したでしょ? そして、分離された前綴りは文末に置かれましたね?

Ich gehe heute aus.
「わたしは今日外出します」

Vater kommt spät nach Hause zurück.
「父は遅く帰宅します」

定動詞と前綴りがをつくったわけです。

過去も同じです。
アクセントを持つ前綴りをつけた分離動詞は過去でも前綴りが分離して、文末に置かれ、文章の枠をつくります。
他方、アクセントのない前綴りを持つ非分離動詞はそのまま過去形になります。

これをスタートの形で確認すれば

直前のサンプル
ausgehen の過去のスタートの形は 「ging ・・・aus」で、
zurückkommenの過去のスタートの形は 「kam ・・・zurück」です

なんでこんなことになるのか?
と言えば、すでに主語が「ich」と 定まった形、「定動詞」だからです。

別の言い方をすると、このまま主語 ich (あるいは er とか sie ) を置いて、もう過去の文章になることができるぞ、いや、もうなっちゃっているんだぞ、と言う訳なんです。


Ich ging gestern aus. 「わたしは昨日外出しました」

Mein Vater kam gestern spät nach Hause zurück. 「父はきのう遅く帰宅しました」


非分離動詞の場合は、もともと現在形でも分離しませんし、過去形でも分離しません。

現在形 Ich begehe einen Fehler. 「わたしはあやまちを犯します」
→ 過去形 ich beging einen Fehler.



では、ここまで理解できたかどうか、次の動詞を「過去のスタートの形」に直していきなさい

練習問題

① aufstehen 「起床する」
② bestehen 「合格する」
③ zurückkommen 「戻る」
④ bekommen 「獲得する」
⑤ vergehen 「過ぎ去る」
⑥ wiedersehen 「再び見る」
⑦ verblühen 「しぼむ」
⑧ aufblühen 「開花する」
⑨ einsteigen 「乗車する」
⑩ austeigen 「下車する」
⑪ besteigen 「登る」
⑫ umsteigen 「乗り換える」
⑬ vernehmen 「尋問する」
⑭ teilnehmen 「参加する」
⑮ gehören 「~のものである」
⑯ gefallen 「~に気にいられる」
⑰ vorhaben 「予定している」
⑱ vorverwissen 「予知する」
⑲ empfehlen 「勧める」
⑳ gelingen 「成功する」




解答

① aufstehen  「起床する」→stand ・・・auf
② bestehen  「合格する」→bestand
③ zurückkommen  「戻る」→kam ・・・zurück
④ bekommen  「獲得する」→bekam
⑤ vergehen  「過ぎ去る」→verging
⑥ wiedersehen  「再び見る」→sah ・・・wieder
⑦ verblühen  「しぼむ」→verblühte
⑧ aufblühen  「開花する」→blühte ・・・auf
⑨ einsteigen  「乗車する」→stieg ・・・ein
⑩ austeigen  「下車する」→stieg ・・・aus
⑪ besteigen  「登る」→bestieg
⑫ umsteigen  「乗り換える」→stieg ・・・um
⑬ vernehmen  「尋問する」→vernahm
⑭ teilnehmen  「参加する」→nahm ・・・teil
⑮ gehören 「~のものである」→gehörte
⑯ gefallen 「~に気にいられる」→gefiel
⑰ vorhaben 「予定している」→hatte ・・・vor
⑱ vorverwissen  「予知する」→wusste ・・・vorher
⑲ empfehlen 「勧める」→empfahl
⑳ gelingen  「成功する」→gelang


ドイツ語を学びましょう 第72日目過去の表現2

2012-11-19 17:51:57 | ドイツ語文法学習
第72日目


今回のテーマは、現在人称変化のときに覚えた「口調上注意をしなければならない動詞」の過去人称変化バージョンです。



過去形(2)  ― 過去人称変化で口調上注意をしなければならない動詞のグループ


最初に現在形の人称変化で問題となったことを復習の意味で、表にして確かめておきましょう。

   現在
ich ―e 
du ―[e]st 
er、sie、es  ―[e]t
・・・・・・・・・・・・・・・
wir ―en 
ihr ―[e]t
sie ―en
・・・・・・・・・・・・・
Sie ―en 

人称語尾が -st、-t となる箇所 ( 2人称単数の主語 du と 3人称単数の主語 er、sie、es、そして2人称複数の主語 ihr の3か所 )で、動詞の語幹が –t とか –d とか、無声音の連続 ( 語幹が –chn とか、–tm とか) で終わっている動詞の場合、表の [e] で示したように、口調上 e をはさんでから人称語尾をつけて発音しやすくしましたね?

サンプル
finden 「見つける」→ du findest など、atmen 「呼吸する」→ ihr atmet などでした

今問題にしようとしている過去の人称変化でも、この考え方は同じです



(1) まず、スタートとなる過去の形をつくるとき

(A)のグループの動詞で語幹が  -t  や  –d  で終わっているものは、当然 -te をつけるときに口調上 e が必要ですね?

サンプル
antworten 「答える」→ 過去「antwortete」
arbeiten 「働く」→ 過去「arbeitete」
atmen 「呼吸する」→ 過去「atmete」
regnen 「雨が降る」→ 過去 es regnete
という具合です

最初のサンプル antworten  を使って、実際に過去人称変化をしてみましょう (「雨が降る」は人称変化しませ~ん)

antworten 「答える」→ 過去「antwortete」

ich antwortete
du antwortetest 
er、sie、es antwortete
・・・・・・・・・・・・・・・
wir antworteten
ihr antwortetet
sie antworteten
Sie antworteten

と出来ましたか?

ながったらしくなりますねぇ、舌を噛みそうになりますねぇ
練習中舌をかまないでくださいね、ヨハンに責任はありません



(2) つぎは(B)のグループの動詞ですが、これもやはり -t とか –d で終わっているのが人称変化のスタートの形になっていれば、過去の人称語尾と発音上つながりが悪い du、ihr  で口調上の e  をはさんでから人称語尾をつけます。
表にしてみましょう  

過去
ich ―
du ―est 
er、sie、es  ―
・・・・・・・・・・・・・・・
wir ―en 
ihr ―et
sie ―en
Sie ―en 

過去の人称変化では、全ての動詞が 1人称単数と3人称単数で同じ形になりますから、er、sie、es のところはここでは当てはまりませんよ!!!!

サンプル 
finden 「見つける」→過去「fand」

ich fand
du fandest 
er、sie、es fand
・・・・・・・・・・
wir fanden
ihr fandet
sie fanden
・・・・・・・・・
Sie fanden

という具合です

Alles klar? 「分かりましたか?」


このような注意が必要になる他の動詞をいくつか並べておきますから、記憶して下さいね

halten 「保つ」→ 「hielt」du hieltest、ihr hieltet
reiten 「馬に乗る」→ 「ritt」 du rittest、ihr rittet
winden 「巻く」→ 「wand」du wandest、ihr wandet

などなどです


〇 この(B)のグループの動詞で、-s、-ß で終わっているのが人称変化のスタートの形になる場合もあります。
現在人称変化では、語幹がこれらの音で終わる動詞のとき、2人称単数の主語 du のときに、人称語尾を –t だけにしましたが、覚えていますか? (たとえば reisen 「旅行する」は du reist となりました)
過去人称変化では、今度はそれはしないで、du の人称語尾は –est にします。

サンプル
lesen 「読む」(現在形 du liest) →過去「las」du lasest 
heißen 「~と呼ばれる」(現在形 du heißt) → 過去「hieß」 du hießest 


☆ ☆ ☆

辞書を引くと
たとえば、halten の過去が du hielt[e]stと記載されています。これは実際には du hieltst という形も使われているということです。一応気に留めておいてください。

他にも、helfen 「助ける」の過去は du half[e]st
また、bleiben 「とどまる」の過去が du blieb[e]st
のように、逆に、口調上必要とは思われないつながりの中で e が挿入される形もあるので、どこかでそういう形に出くわしたときに鬼の首をとったかのように「間違ってるぞ~」って思わないで、変だなあ、って思ったらいつも先ずは辞書を引いて確かめる癖をつけておきましょう。


☆ ☆ ☆

さて、本日最後はドイツ語の動詞の中でも一番使用頻度の高い、重要な3つの動詞の過去について、特別に注意を促しておきますので、しっかり記憶して下さい

sein 「~である」→ 過去「war」
haben 「持っている」→ 過去「hatte」
werden 「~になる」→ 過去「wurde」




練習問題
現在形の文章は過去形に、過去形の文章は現在に直しなさい

① Wo arbeitet dein Vater?

② Es regnet lange im Juni.

③ Wer ist das?

④ Dann atmete er tief.

⑤ Das weiss ich leider nicht.

⑥ Ich hatte kein Geld bei mir.

⑦ Unsere Tochter wird Ärztin.

⑧ In dem Klassenzimmer ist noch niemand da.

⑨ Der Sohn half der Mutter.

⑩ Hänsel hat Angst vor dem Tod.

⑪ Mein Vater las die Zeitschrift in seinem Zimmer.

⑫ Hänsel und Gretel sind die Kinder eines armen Holzfällers

⑬ Am dritten Tag finden die beiden ein Häuschen.

⑭ Der Lehrer fragt die Schüler, und die Schüler antworten dem Lehrer.

⑮ Die Hexe lässt sich nicht täuschen, fängt die beiden, macht Gretel zur Dienstmagd und mästet Hänsel in einem Käfig, um ihn später aufzuessen. 





それでは解答です

一つの問題文の中にもいくつか変えなくてはならない動詞が入っていましたが、ひとつ残らず見逃しませんでしたか?

解答

① Wo arbeitete dein Vater? 
「君のお父さんはどこで仕事していたのですか」

② Es regnete lange im Juni. 
「六月は長いこと雨が降りました」

③ Wer war das? 
「誰だったの?」

④ Dann atmet er tief. 
「それから彼は深呼吸します」

⑤ Das wusste ich leider nicht. 
「残念ながら私はそのことを知りませんでした」

⑥ Ich habe kein Geld bei mir. 
「私は金の持ち合わせがありません」

⑦ Unsere Tochter wurde Ärztin. 
「私たちの娘は医者になりました」

⑧ In dem Klassenzimmer war noch niemand da. 
「教室にはまだ誰もいませんでした」

⑨ Der Sohn hilft der Mutter.  
「息子は母を手伝いました」

⑩ Hänsel hatte Angst vor dem Tod. 
「ヘンゼルは死を恐れていました」

⑪ Mein Vater liest die Zeitschrift in seinem Zimmer. 
「私の父は部屋で雑誌を読んでいます」

⑫ Hänsel und Gretel waren die Kinder eines armen Holzfällers 
「ヘンゼルとグレーテルはある貧しいきこりの子たちでした」

⑬ Am dritten Tag fanden die beiden ein Häuschen. 
「三日目にふたりはちいさな家を見つけました」

⑭ Der Lehrer fragte die Schüler, und die Schüler antworteten dem Lehrer.
「先生が生徒たちに質問して、生徒たちは先生に答えました」

⑮ Die Hexe ließ sich nicht täuschen, fing die beiden, machte Gretel zur Dienstmagd und mästete Hänsel in einem Käfig, um ihn später aufzuessen.  
「魔女は騙されませんでした。ふたりをつかまえ、グレーテルをお手伝い女にし、ヘンゼルをかごにとじこめてふとらせ、後で食べることにしました」



ドイツ語を学びましょう 第71日目過去の表現1

2012-11-18 11:32:10 | ドイツ語文法学習
第71日目


みなさんこんにちは

今日から「ドイツ語を学びましょう」新しいシリーズ、ドイツ語初級文法の後半に入ります

今日は過去の表現として、ドイツ語の過去形を学びます


過去形の人称語尾

ドイツ語の動詞は過去形でも、現在形のときのように主語によってそれぞれ人称語尾をつけて使います。
最初に過去の人称語尾を表にしてみてみましょう

      現在   過去
ich     ―e    
du     ―st    ―st
er、sie、es  ―t   
・・・・・・・・・・・・・・・
wir     ―en  ―[e]n
ihr     ―t   ―t
sie     ―en  ―[e]n
・・・・・・・・・・・・・・・
Sie     ―en  ―[e]n

現在人称変化と一番異なる過去人称変化の特徴は、

〇 1人称単数の ich と3人称単数 er、sie、es の形が常に同じとなることです。

〇 その他の主語においては人称語尾は現在形と同じです。


過去人称変化がスタートする形 (A)

〇 現在形では動詞の「不定形」から人称変化をスタートしましたね?
過去形では、英語で規則動詞と呼ばれるグループと同じ大多数の動詞はスタートのところ、先ほどの表の ― で示した箇所に語幹に -te をつけた形が置かれます。

サンプルで見てみましょう

lernen だと、語幹は「lern」ですから、それに「te」をつけたもの → 「lernte」がスタートの形です
kochen 「料理する」だと → 「kochte」
suchen 「さがす」は → 「suchte」
lieben 「愛する」は → 「liebte」

といった具合です。

では、実際にスタートの形に、さきほどの人称語尾をつけていって、過去人称変化をしてみましょう。

lernte 「学んだ」は

ich lernte
du lerntest
er、sie、es  lernte
・・・・・・・・・・
wir lernten
ihr lerntet
sie lernten
・・・・・・・・・・
Sie lernten

となります。

〇 現在人称変化のときと同じように、複数の wir、sie と敬称の2人称 Sie (単数・複数)はつねに同じ形になります。
〇 このグループの規則的な動詞はスタートの形で -te をつけているので、複数の wir、sie と敬称の2人称 Sie (単数・複数)では重複する母音 e を一つ省略する形で、人称語尾は ―n になります。


練習問題
現在形の文章は過去形に、過去形の文章は現在に直しなさい

① Die Kinder lieben die Mutter.

② Ich suche den Hausschlüssel.

③ Der Lehrer lobte den Schüler.

④ Die Mutter kochte am Abend nicht.

⑤ Das Kind weint, aber du lachst nur.

⑥ Hänsel und Gretel leben mit ihren Eltern im Wald.

⑦ In diesem Haus lebt jedoch eine Hexe

⑧ Die Hexe guckte in den Ofen.





解答
① Die Kinder liebten die Mutter. 「子供たちは母を愛していました」

② Ich suchte den Hausschlüssel. 「わたしは家のカギをさがしました」

③ Der Lehrer lobt den Schüler. 「先生はその生徒をほめます」

④ Die Mutter kocht am Abend nicht. 「母は夜は料理をしません」

⑤ Das Kind weinte, aber du lachtest nur. 「子供が泣いていたのに君は笑っていただけだ」

⑥ Hänsel und Gretel lebten mit ihren Eltern im Wald. 「ヘンゼルとグレーテルは両親と森に暮らしていました」

⑦ In diesem Haus lebte jedoch eine Hexe 「しかしこの家には魔女が住んでいました」

⑧ Die Hexe guckt in den Ofen. 「魔女は窯をのぞきこみます」



☆ ☆ ☆


過去人称変化がスタートする形 (B)

〇 ドイツ語にも英語で不規則動詞と呼ばれるグループの動詞があります。このグループの動詞のスタートの形、先ほどの表の ― で示した箇所には、-te がついていない過去の語幹がそのままはいります。

サンプルで見てみましょう

kommen 「来る」 → 「kam」
gehen 「行く」 → 「ging」
singen 「唄う」 → 「sang」
trinken 「飲む」 → 「trank」
sprechen 「話す」 → 「sprach」

といった具合です。


最初の(A)のグループの動詞との違いは、
この(B)のグループの動詞では、スタートの形に -te がつかない、ということは見たとおりですが、ではどうやって聞き手の側に「過去」だと分かるのでしょうか?

それは、この(B)のグループの動詞は、現在形の時と、過去形のときとでは、幹母音を必ず違うものに変えているのです。それを今挙げたサンプルについて、幹母音だけについて見てみると、

kommen 「来る」 → 「kam」 o→a
gehen 「行く」 → 「ging」 e→i
singen 「唄う」 → 「sang」 i→a
trinken 「飲む」 → 「trank」 i→a
sprechen 「話す」 → 「sprach」 e→a

どの音がどう変わるかについて法則性はありません。ですから、このグループの動詞は英語と同じように不規則動詞として分類されることも多いですが、母音交替以外の点では、とても規則的に変化するので、ドイツ語の文法では、不規則動詞とは分類しないで、正しくは「強変化動詞」とネーミングしています。

「強変化動詞」とは、幹母音が変わる動詞、という意味です。(したがって最初の(A)グループの動詞も、ドイツ語の文法では、正しくは「弱変化動詞」と分類しています)
(B)のグループの動詞は幹母音を変化させることで、現在形と過去形の区別をしているので、そのことを忘れないでね~♪

では、実際に kommen の過去 「kam」 をスタートの形として、さきほどの人称語尾をつけていって、過去人称変化をしてみましょう。

ich kam
du kamst
er、sie、es  kam
・・・・・・・・・・
wir kamen
ihr kamt
sie kamen
Sie kamen

となりますね?


読者X君「ヨハン先生、質問です。このグループの動詞は必ず過去の時に幹母音を変える。しかし、その変化には法則性がない。という説明だと、わたしたちはどうやってその過去の形を知ればいいのですか?」

久しぶりに使ってみようかな?

ヨハン「いい質問ですね。」

法則性がないので、自分でなんとかなるものではありません。したがってこのグループの動詞は辞書を引くとまず、* マークがついていて、過去の形が必ず書いてあります。(逆にマークも何の記載もない動詞は規則的なグループということです)

また、辞書では巻末にまとめてこのグループの動詞が表の形で掲載されていますので、そこで確かめながら一つ一つ覚えていくことになります。よほど簡略的な辞書でもない限り、巻末の変化表にはすべての「強変化動詞」が載っています。数はご覧になると分かるようにそんなに多くはありませんから、それを全部覚えてしまえば、この点に関してはパーフェクトになりますから、こつこつと折を見ては暗記して下さいね。



では、練習問題をしましょう

現在形の文章は過去形に、過去形の文章は現在に直しなさい

① Immer kommt der Lehrer genau zum Unterricht.

② Ich gehe zu meiner Tante, und meine Tante kommt zu mir.

③ Meine Tochter singt sehr schön.

④ Der Abgeordnete sprach über das Problem der Radioaktivität.

⑤ Er trank und aß immer viel.

⑥ Gretel schiebt die böse Hexe in den Ofen

⑦ Am dritten Tag finden Hänsel und Gretel ein Häuschen

⑧ Der zweite Versuch gelingt




解答
① Immer kam der Lehrer genau zum Unterricht. 「いつも先生は授業にきっかりやってきました」

② Ich ging zu meiner Tante, und meine Tante kam zu mir. 「わたしはおばのところにいき、おばは私のところにやってきました」

③ Meine Tochter sang sehr schön. 「わたしの娘は大変上手に歌いました」

④ Der Abgeordnete spricht über das Problem der Radioaktivität. 「その議員は放射能の問題について語ります」

⑤ Er trinkt und isst immer viel. 「彼はいつもたくさん飲んで食べます」

⑥ Gretel schob die böse Hexe in den Ofen 「グレーテルは邪悪な魔女を窯に押し込みました」

⑦ Am dritten Tag fanden Hänsel und Gretel ein Häuschen 「三日目にヘンゼルとグレーテルは小さな家を見つけました」

⑧ Der zweite Versuch gelang. 「第二の試みは上手くいきました」