ほいほいとぼとぼ日記・爺爺刻々

絶滅危惧食品

昨日のアド街は東麻布でありまして、昔は麻布台に勤めてましたので、東麻布の商店街は昼飯によく行ったものであります。なかでも「むさしのそば屋」は、むかしのそば屋の風情で味も街場のそば屋の味の濃い伝統的な味つけでありまして、好みで言えば大好き味になるのであります。とくに「たぬきそばとカレーライス」のセットは、アタクシにとっては大学生時代からの黄金セットでありまして、そば屋ならまずこれが基本なのであります。たぬきそばは大体味も大きく変わるわけではないのでありますが、問題はカレーライスなのであります。理想は、カレールーがご飯と一体化していない=つまりライスの上にあるがかかっているのではないくらい独立した存在であることなのであります。どういうことかと申し上げますと、カレールーに大量の小麦粉が入ることでルーが塊魂状態となり、ご飯の上にはあるが一体化していないということなのであります。この状態のルーともなれば、指でルーを押すとなんとベタつかずルー上に指紋が残るくらいに固い状態なのであります。この状態のルーでないと、普通のカレーとなってしまい、汁の存在意義が無くなり、あとに申し上げるたぬきとの一体感が喪失されるのでありますので、このるーの状態は非常に重要なポイントなのであります。

(これは盛りつけ例でして理想のカレーではありません)
これを方程式で表しますと「そば+出し汁+揚げ玉X固いカレールー+ライス」ということとなります(なんか並べただけでありますが)。
よって固いカレールーとライスは、そのままで食べるのではなくて出し汁+揚げ玉のコンビ汁で食すと「たぬきとカレー」の婚前一体じゃない渾然一体とした食物である「タヌキカレーライス」に進化するのであります。表記の「たぬき」も進化して「タヌキ」とカタカナに変化しているのであります。
そば屋では、カツ丼、天丼、親子丼というようなセットは数多くあるのでありますが、どんぶりものはすべてが完成した独立食であり、単に「たぬきそばとカツ丼」を食べたということにしかならず、「タヌキカレーライス」は2種類の食べ物ではあるが、実はひとつ料理であったということなのであります。しかしながら、この手のカレールーを提供していただけるそば屋はもう数少なく、みんなボンカレー(古いなぁ)的なドロドロ和風になってしまっているのが問題であります。ということで、絶滅危惧食品である指紋カレーを探すことにしようかと思っております。みなさまのなかで情報がございましたらお知らせください。

コメント一覧

ほいほい
おおむらですね
あの指紋カレーは旗の台の「大むら」そばのものです。約40年前に食したままでありますが、お店はそのまま。配達のお兄さん(=いまではオジ(イ)さんというべきか?)も変わられておりませんが、カレーがそのままかどうかは分かりません。今度、確認にいくべしであります。
出前賞味委員会会長
あの匂いが甦る!
カツカレーはあれども天ぷらカレーはなく、天ぷら蕎麦はあれどもカツ蕎麦はない。そんな外食産業の不公平といいますか不条理といいいますか矛盾といいますか、とにかく一方的に決められたメニューの偏りを一気に解消してくれるのがカレーライスとタヌキ蕎麦のセットなのですね。
ルー大活躍の和風カレーとタヌキ蕎麦と言えば、「毎度!」の声と共に香りが一気に空腹感を呼び起した、あの土曜日の塾の昼ご飯の黄金セットを思い出さずにはいられませんです。
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