海外協力隊への応援歌

青年海外協力隊はじめJICAボランティアを心から応援しています。
2010年1月帰国、イエメン、青少年活動隊員より

やる気

2005-12-23 | business
 同じような立場にある友人と会い、互いの仕事の状況などを守秘義務の範囲で話す。彼女の目下の課題はやる気のない部下たちにいかにやる気を出させるかということだと言う。長い間スポイルされ続けてやる気を失ってしまった部下たちは不幸だ。誰だって最初からやる気がなかった訳ではないだろう。

 なぜやる気がなくなってしまったのか。ばかな上司に当たってしまった可能性は大きいが、彼女の分析では部下が仕事に夢も希望も持っていないからだという。魅力的だと思われる課題を与えてみても、業務分担表にありませんから、とか私の仕事ではありません、と言って見向きもしない。が、能力もあり業務分担の仕事はきっちりやれるという。

 彼女の職場は女性の多い職場で、働き方を選択する際、昇進をあきらめるコースを選んだ人にこの傾向があるということだ。業務分担の仕事をきちんとやっていれば評価は並のままかわらず給料が減ることはない。「おいしい働き方といえばおいしい。」

 果たしてこれがおいしい働き方だと言えるだろうか。同じ給料ならやる気を出して楽しく前向きにやったほうが面白いだろうというのは良い子の意見でしかないのか。夢や希望は評価が上がるとか給料が上がるとかそんなところにしかないものだろうか。

向き合うこと

2005-12-09 | business
 後輩から素朴な疑問や指摘がくると一瞬たじろぐ。自分も理解していないことも多く、考えたことがないようなことも飛び出す。曖昧にお茶を濁したり、大勢に影響がなければそのまま放っておいてもそれこそ大勢に影響はないが、今まで自分が尊敬できない上司はこういう対応だったことを思い出した。

 上司からの回答は、ごめん、わからない、でもよかった。大したことでない場合、自分でもそのことは判断がつくので、別にいつもいつも完璧に答えてほしいわけでもない。なんにしろ、曖昧に預かられると次の動きがとれないか、そらされたなという小さなストレスがたまっていく。

 どのような対応をしてほしいかは人によって違うだろうから、一概にどれが正解ということはない。わからない、と上司に言われたらいったいどうしたらいいの、と途方にくれてしまう部下もいるだろう。だれにどのように対応するかに定石があったら世の中の管理職はもっと気楽になるだろう。残念ながらない。ないからおもしろいとも言える。

 自分のスタンスとしては、「あ、まずい。」と思ったら、逃げない、きちんと向き合う。小さなことでも大きなことでもスタンスは同じ、と今のところのスタンスと決めた。

 「あ、面倒。」と思ったらそれは自分の仕事、というスタンスはいつごろからか決めている。スタンスを決めると仕事がしやすい。(スタンスはあるからといって縛られる必要はない。)いずれも低レベルなスタンスかもしれないが、なんだかちょっとは真実があるとも思っている。

コピー取り

2005-12-04 | business
 金曜の帰りがけ、後輩がなにか言いたそうにしているのでたずねると、何度か迷ったあとにある人からコピー取りを頼まれたことを切り出した。

 "If he is busy, it is OK. If not, I do not feel good."

 そりゃそうだ。その人が忙しいのか忙しくないのかは知らないが、コピーをとってもらっている間、所在なさげに雑談して待っていたのだろう。

 その場で、後輩にどう対処するかを答えてあげることはできなかった。上というのは一枚岩であるべきだと思っているので、後輩に対してその一致団結を疑わせるような発言をするのがためらわれたからだ。こういうときにきっぱりと善後策を提示できるようになりたいものだ。それから何時間も、きのうも、次にこのようなことがあったらその人に何と言おうか考えた。

 今のところ、うちのチーム3人はくそ忙しいので、その人がくそ忙しいのでなければコピーはご自分でとっていただきたい、と言おうと考えている。

 その場の状況でシリアスに言わなくてはならないのだったら、コピーをとるのにやぶさかではないが、この忙しい中、こちらに頼まなくてはならない理由を説明してほしい、と言う。「理由の説明」はこの件を相談した友人からの助言だ。

 「ただし、」理由が何であれ、もし、その人が自分でコピーをとる時間があるのだったら、他人に頼まず自分でやってほしいと言おう。だれでもできる仕事は時間のある人がやったらいい。それがチームワークというものだ。

 ここが日本の会社だから、というのはひとつの理由ではあるが、問題はそんなところにはない。要はその人が問題だ。うちの会社で他人にコピーをとらせている間、雑談して待っている人なんてほかにいない。他人にコピーを頼んでいる間、戦略を練っている人はいる。そんな人だったら申し出てこちらでコピーする。私の持論として、日本の企業では上司がコピーをとる時間がもったいないと考えているくらいだ。

 言い方って難しい。その人もコピーを頼むにあたりもう少し気を遣った頼み方をしてくれればよかったのに。

 ひとつ疑問なのは、後輩はたしかに部の中でいちばん年下だが、もし彼女が男だったらそれを頼んだろうか、ということだ。

どこまでやるんですか?

2005-12-02 | business
 LC(輸出の一種の信用取引)をはじめるにあたり、後輩の業務を若干減らして備えることにした。減る量は微々たるものなのでそこにLC業務が増えても大丈夫かどうかちょっとたずねてみた。

 「どこまでやるんですか?」たしかにどこまでやるかの役割分担で、仕事量はかわる。「全部と思って」人員は彼女がやらなければ営業担当か私がやることになる。役割分担をできる人員はいない。

 仕事の線引きが曖昧なことはよくあり、時には線引きを明確にしないと自分の仕事がパンクする。「それは私の仕事ではありません」「でも私の仕事でもありません」というようなくだらない押し付け合いをするのがいやでこちらでやるから口出しもするなよ、と取り込みがちだ。が、時間にも人にも限界がある。取り込んで上手に整理していったらいいのだが、きりがないのが実情で、やっぱり仕事の範囲というのは自分の中で基準を持っておかないといけない。

 言われたことを言われたとおりにやることに楽しみを見出す人もいる。創意工夫で膨大な仕事が一瞬でできるようになることを考えてほしいのだけれど。「どこまでやるんですか?」と言われて「全部」と言われたらうれしいと思う自分の価値観ももしかしたら共通ではないのかもしれない。