Here's looking at you, kid.
「君の瞳に乾杯!」とする字幕を、大誤訳とする人もいますが、「カサブランカ」という映画をみるとそうではないことがわかります。
おそらく、映画のストーリーとセリフとを別ものとして、正確な英訳を目指したためのものでしょう。
●まず、ネットで見つけた「正しい?」翻訳説を分類してみます。
分類1(look at you=なんて顔をしている)説
・「そんな顔は似合わない。」
・「そんな情けない顔はしないで、さあ旅立ちだ」
分類2(here is=ここにある)説
here is a book と同じ構文で、looking at you(君を見つめること)がここにある
・「君を見つめて」
・「君を見ているよ」
分類3(Here's〜=〜に乾杯、という古くから使われている)説
Here’s a luck to you の「a luck to you」を「looking at you」と置き換えた
・「君を見て、乾杯」
・「君を見る事に付いて乾杯」
●次に、「カサブランカ」の中で、どのシーンで使われているかを確認します。
<パリ時代>
・1回目・・・パリ時代の回想シーンで、リックとイルザが、部屋でグラスを手にしてお互いに見つめあいながら乾杯をするところ。
・2回目・・・やはり、パリ時代の回想シーンで、「・・・」という店でサムの弾く「As time goes by」を聴きながら、リックとイルザがグラスを手にして乾杯をするところ。
<カサブランカでの再会後>
・3回目・・・深夜、リックの店に訪ねてきたイルザに、リックが言うセリフ。
・4回目・・・ラストシーンの飛行場で、リックが迷っているイルザにいう最後のセリフ。
●最後に検討です。
最初の2回の乾杯シーンで、「Here's looking at you,kid.」を見せることで、幸せなパリ時代、2人が「乾杯」するときにリックがいつも言っていたセリフとして、印象づけています。
従って、「そんな顔は似合わない」説は消去できます。
カサブランカでの3回目、4回目は、グラスを持たずに言っているので「乾杯」ではないのですが、リックは、想い出のセリフを言うことで、3回目は「パリ時代の2人の時間を思い出そう」と言っているのであり、4回目は「2人にはパリの想い出がある」と言おうとしているように思えるのです。
残念ながら、「Here is 〜」が「ここにある」なのか「乾杯」なのか、どちらが正解かを言い切る材料はもっていません。
ただ、「looking at you」と言っているからには、「君を見ている」ことは確かなので、従って、「見ている」を「瞳」に替えた、
「君の瞳に乾杯!」
は、この映画のストーリーの中では、たいそうよくできた名字幕と思うのでうあります。
「君の瞳に乾杯!」とする字幕を、大誤訳とする人もいますが、「カサブランカ」という映画をみるとそうではないことがわかります。
おそらく、映画のストーリーとセリフとを別ものとして、正確な英訳を目指したためのものでしょう。
●まず、ネットで見つけた「正しい?」翻訳説を分類してみます。
分類1(look at you=なんて顔をしている)説
・「そんな顔は似合わない。」
・「そんな情けない顔はしないで、さあ旅立ちだ」
分類2(here is=ここにある)説
here is a book と同じ構文で、looking at you(君を見つめること)がここにある
・「君を見つめて」
・「君を見ているよ」
分類3(Here's〜=〜に乾杯、という古くから使われている)説
Here’s a luck to you の「a luck to you」を「looking at you」と置き換えた
・「君を見て、乾杯」
・「君を見る事に付いて乾杯」
●次に、「カサブランカ」の中で、どのシーンで使われているかを確認します。
<パリ時代>
・1回目・・・パリ時代の回想シーンで、リックとイルザが、部屋でグラスを手にしてお互いに見つめあいながら乾杯をするところ。
・2回目・・・やはり、パリ時代の回想シーンで、「・・・」という店でサムの弾く「As time goes by」を聴きながら、リックとイルザがグラスを手にして乾杯をするところ。
<カサブランカでの再会後>
・3回目・・・深夜、リックの店に訪ねてきたイルザに、リックが言うセリフ。
・4回目・・・ラストシーンの飛行場で、リックが迷っているイルザにいう最後のセリフ。
●最後に検討です。
最初の2回の乾杯シーンで、「Here's looking at you,kid.」を見せることで、幸せなパリ時代、2人が「乾杯」するときにリックがいつも言っていたセリフとして、印象づけています。
従って、「そんな顔は似合わない」説は消去できます。
カサブランカでの3回目、4回目は、グラスを持たずに言っているので「乾杯」ではないのですが、リックは、想い出のセリフを言うことで、3回目は「パリ時代の2人の時間を思い出そう」と言っているのであり、4回目は「2人にはパリの想い出がある」と言おうとしているように思えるのです。
残念ながら、「Here is 〜」が「ここにある」なのか「乾杯」なのか、どちらが正解かを言い切る材料はもっていません。
ただ、「looking at you」と言っているからには、「君を見ている」ことは確かなので、従って、「見ている」を「瞳」に替えた、
「君の瞳に乾杯!」
は、この映画のストーリーの中では、たいそうよくできた名字幕と思うのでうあります。

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