まず初めに、ちょっと書いておきたいことがあるので―
オープニングテーマが流れている時に
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コードネーム:ロボ
女好きのロボットヲタク
コードネーム:セクシーボイス
七色の声を操る女子中学生
二人はスパイ
この複雑な世界 そして闇の中で
彼らは次々起こる難事件に挑んでいく
夢と希望を追いかける二人の名は
セクシーボイスアンドロボ
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というナレーションが入るのですが、
これにはいくつかの誇張が含まれています。
①ロボに関する記述はほぼ合っている。
②ニコの「七色の声を操る」という記述は、今回に限って言えば全く能力が発揮されていない…耳がかなり良いという能力は出てきたけど。
③「二人はスパイ」についても、今回はスパイ活動していない。たぶんまともなスパイ活動は第5話の『うしみつ様』の時だけでは?
もしかしたら視聴率低迷は、ここら辺の曖昧さについていけない人が多いからなのかもしれません…
「スパイしてないじゃん」みたいな…^^;
私としては、そこら辺も含めてこのドラマが大好きなのですが(笑)
もし、こういう設定がなかったとしても、十分見ごたえがあるドラマだと思いますので。(特に独特の空気感とか)
ドラマに登場する言葉の巧みさにも感嘆します。
週刊テレビジョンに「こだわりぬいたドラマ作りで、コアなファンをひきつけた」と書いてある通り、一回ハマるとかなりハマります。
…と、最終回前でちょっと宣伝活動をしてみました(笑)
これで、このドラマのファンが一人でも増えればいいなと…思ったり。
さて、本題に戻って、第10話の感想を書いていこうかと思います。
注)ネタバレを含みます。
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公式HPの予告を見て、この「幸子」って何だろうって思ってましたが、ストーリーを追っていくうちに正体がわかって、なんとなく嬉しかったです。
【お金】
今回のテーマは「お金で何でも手に入れられるのか」っていうことだと思います。
各々の思い描く「夢」・「幸せ」もお金があれば実現するのか―
これって難しい議題ですよね…
「お金」は本来ただの通貨であって、物々交換の間を行き来するだけの存在のはずなのに、現代ではそれ以上の存在価値を持ってしまっているように感じます。
「お金」のために人を騙し、裁かれる人。
「お金」のために自分を売る人。
「お金」のために死んでしまう人。
「お金」が人間を支配している―
お金は生きていくために必要だけれど、それと同時に大切な何かを見えなくしてしまう可能性があるのかもしれません。
「お金」は貯まっていくけれど、使う「時間」がないと言っている知り合いもいますし。
その使ってしまった「時間」は「お金」で買い戻すことはできないんですよね…
それでも、やっぱりお金が欲しいという気持ちは誰もが持っている―
ニコの言った
なんだかんだ言って、みんなお金が欲しいんでしょう?って言われたら、
誰も何も言い返せないんだよね。
という言葉がそれを物語っているんでしょうね…

ストーリーの中で描かれていた、信田コーンとその奥さんのケンカ(?)も結局は現時点における「お金」に対しての考え方の食い違いだったわけですよね。
莫大なお金を手に入れたことによって、現状に喜びを感じなくなって、自分が好きだった事に対して何も感じなくなる…
それはやっぱり悲しいですよね…
本当の幸せは、お金よりもっと先にあるはずなのに…

【ニコとロボ】
8・9話を通して二人の関係はより深いものとなったはず…
ただ、9話の終わりでちょっとギクシャクした感じがあったので心配ではありました。これまでの関係は変わってしまうのかと…
でも、そんな心配をする必要はなかったようで、あいかわらず
・ロボはニコに呼び出しをくらう
・ニコの相談相手はロボだけ
・ロボに呼ばれて何の躊躇もなしに家に来るニコ
という関係は変わっていませんでした(笑) ホッとしました。

まぁ、どちらかというと関係はより深くなったようで、
並んで寝袋で寝てみたり

(見づらかったら適宜補正してください)
見つめ合ってみたり

…という感じでした。
ロボと信田コーンの会話で
信田「あなたはニコさんとはどういう関係ですか…?」
ロボ「えっと、友達ですよ。」
信田「変でしょう…」
ロボ「え、何が?」
信田「だって、14歳の中学生と秋葉原でお勤めしているサラリーマンがお友達っていうのは変でしょう…」
ここら辺って、ドラマ見ている人のほとんどが一回は聞いてみたい話ですよね…(笑)
確かに友達は…ね。
と、思ってしまいますよ…ロボさん…
自分的には、平和な感じがしてこういうの好きですけどね…
ここら辺のことを最終回で解決してくれるんでしょうかね…?
【幸子】
この記事の初めのほうにも書きましたが、「幸子」という名前にはちゃんと意味がありました。
ニコが昔飼っていた犬の名前だったんですね。
それを生まれてくる子供の名前にしたいというのは、なんとなく微笑ましいですよね。
それと、ロボの「えっ、ちょっ、結婚でき…あ、するの?」というツッコミに「したらの話っ!」と返しているニコが面白かったです。
(「したら」の部分が「設楽」のアクセントに聞こえたのは自分だけ?w)
…というわけで、「信田コーンを占った占い師はなぜニコをピンポイントで指名したのか(できたのか)」や「真境名が停電シーンで登場する意味があったのか」など幾つかの疑問点はあったものの、話全体を通してかなり楽しめました。それに、色々考えさせられましたし。
今回の話で一番好きなシーンはニコが洗濯物を取り込んでいる場面(↓)です。

この場面の演出が一番綺麗だと感じました。
そして、いよいよ来週が最終回です。
毎週楽しみにしていたので、あと一回で終わってしまうのは寂しい気がしますが、制作も急ピッチで進んでいるようですし、質も落とさないと断言してくれているので、気持ちの良いラストとなるように期待しています。
最終回には第一話で亡くなった「三日坊主」が霊として復活するようなので、そのあたりも楽しみです。

<おまけ>
6月10日の記事に貼った写真は、このドラマを見ている方は気付いたかもしれませんが、「地蔵堂」のロケ地(外観だけ)となっている建物の写真でした。
ドラマで映る地蔵堂はこんな感じです。
