プロレス玩具箱

プロレス&格闘技、本と映画を愛する、武闘派文系管理人・りらが、プロ格中心にあれこれ放り込む玩具箱です。同好の士、歓迎。

映画『ブレイブ ワン』を観た/プロ格話題あれこれ

2007-10-31 17:58:39 | その他
  今日はほんっとうに久々に映画館に足を運びました。観て来た映画はジョディ・フォスター主演『ブレイブ ワン』公式サイト)。かけがえのない大切な人を失い、自分自身も心身ともに深く傷つけられた主人公・エリカがとった“行動”とは―。
 もともとジョディ・フォスターは好きな役者なんですが、電車やネットで見かける広告の「許せますか、彼女の“選択”」というコピーがなかなか印象的で、あまり事前に内容を調べずに観に行く気になりました。コピーから何となくこんな感じの話なんだろうという予測は容易につきまして、まあ大筋ではその通り、いわば一種の復讐譚なわけですが復讐の手段や矛先が通りいっぺんではなく、あり得ないと思いつつ、いや、むしろあるのかもしれないと思わされたり。この、右上の写真のような幸せそのものの笑顔に満ちた生活を送っていたエリカが、たった一夜を境に恐怖と悲しみと空虚さだけを抱えて縮こまるしかない日々に追い込まれる。そこから這い上がるため、恐怖を少しでも拭い去るため半ば自棄になって彼女が手にしたあるものが、運命を大きく変えてしまいます。虐げられ、振り回される者から、まったく別の人物へ―過酷な状況の中で生き残るだけでなく、自ら選び取って力を手にした者へと変貌するエリカ。彼女の行動は、果たして許されるのか、どんな結末を迎えるのか。
 …自分の人生の核とも言える人を惨い形で奪われる冒頭から、けっこう効きます^^; 思い出がフラッシュバックして、やっと少し前向きになれた心をまたざっくり傷つける。そんなことを繰り返しながら生きていかなくてはならない。ストーリーの行く先も気になるのですが、何気ない描写の中にそんな辛さが鮮やかに描かれているので、観ていて油断できない。ハラハラだけではなく何度もズキズキさせられます。許すとか許されないとか、そういう視点では観られなかったなぁ。
 ジョディ・フォスター演じる主人公はラジオのパーソナリティをやっていて、NYの街角を歩いては色々な音や声を拾い、それに合わせて街の景色や記憶を情感こめて詩のように語る番組を持っています。その語りが映画の中でもたびたび聴けるのですが、これが非常にいい。少しハスキーで低め、抑制の効いた声が素晴らしい。声のみならず、エリカの変貌を演ずるジョディは傷ついた姿すらも美しく、本当にいい役者だし、いい年齢を重ねていると思いました。
 話としてのエンディングにはちょっと「?」な部分もありますが、総じて観ごたえあり。また映画をがんがん観たい気分になってきました^^ 次は『パンズ・ラビリンス』を観ようかな。このところ映画情報に疎いのでお勉強せねば。
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 プロ・格の細かい話題あれこれ:

K-1 WORLD GP決勝トーナメント(12.8横浜アリーナ)のチケットが完売したそうです。例年東京ドームという5万人規模の会場でやってたものを、1万7千だか8千だかの横アリに移せば完売して当たり前ともとれますが、でかいハコで隙間があるより、適切なサイズのハコでびっしりのほうが絶対いいですよ。会場に隙間があるとリングの熱気も客席の熱気も上手く広がらず集約もしないから。先日観に行った全日本キックの代々木大会で改めて思いましたもん。いい試合しても、密度の薄い(広すぎ、お客少なめ)空間だと何割か減になっちゃうんですよね、観た印象が。
 そういえばこの大会のリザーブファイトは、マイティ・モーVSハリッド・ディ・ファウストに決まりましたね。

☆チケット完売といえば、小橋建太復帰戦のある12.2NOAH武道館大会も、アリーナ席は完売だそうで。さすが。

☆11月シリーズの11.23後楽園ホール大会で開幕の全日本プロレス・最強タッグ決定リーグ戦2007ですが、「X」と発表されていた佐々木健介のパートナーが川田利明だと正式発表になりました。
 東京開催の大会は開幕戦だけなので、この日に合わせて小島&諏訪魔組と、佐々木&川田組を持ってきてもらえるよう切に希望。

☆大晦日の『Dynamite!』に秋山出場当確/吉田と対戦かとか、大晦日の格闘技関連話題が出てきてますが、なんとハッスルが大晦日興行開催&地上波放送枠獲得を狙って動いているとか(デイリースポーツ)。もし実現したら、さすがにもう格闘技イベントからはお声がかからないであろう(かけなくていい…)あの人やこの人が、モンスター・○ノだの新たなるビ○ストとしてまた大晦日に顔を見せたりするんですねw 
 …大晦日に紅白の裏を張るには、もしかしたら『ハッスル』が適当なのかもしれません。大晦日ってどうせ腰落ち着けて観られないし。『男祭り』はもうないんだし、アンディ・サワーはSB両国大会のダメージを理由に今年の『Dynamite!』参戦という話は白紙に戻ったみたいだし…

 にしても、デニス・カーンが秋山に負けたってことでまたぞろ、PRIDEなんて大した事なかったんだと言い募る人もいたりするんですね。UFCでのミルコやショーグンの負けまで持ち出して。私はPRIDEファンだと胸張って言えるほど長くも気合入れても観てなかったけど、面白いと思って観てはいたし、勢いのある格闘技イベントが減るのはやっぱり格闘技界にマイナス面が大きい気がするんで、そういうのはねぇ…あるイベントや団体を好きであるために他をくさす必要もないでしょうし。
 ライオンと虎はどちらが強いかって話はやっぱり無理だけがあって、意味はないと思うです。ネタとして楽しく語れるならいいんですけどね

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7 コメント

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ココロの栄養 (いしかな)
2007-11-01 06:17:57
いまのメインは舞台観劇になりつつありますが、けしてプロレスがつまらなくなったわけじゃなくて、行けばそれなりに面白い興行もあります。ただ、ほんとうに玉石混合でありまして、それを見極めるのは情報が氾濫していて逆に難しくなっています。
とりあえず健介&川田でボロ負けするようじゃ両方の価値が落ちて、特にスポットしか参戦しない川田は挽回のチャンスがないので気合入れて欲しいですね。エンタメで「ケロロ軍曹」に負けてコジ諏訪に勝っちゃうのがいいのかよ、って思いますけど。

イメージが大切なプロレスラーがあちこちで負けてそれをメインのリングに持ち込んで来るのはどうか、というようなことを昨日の東スポで「ハチミツ二郎」がコラムで発言していましたが、やっぱり淘汰しないとダメなんでしょうねえ。。。もしくはエンタメに出る選手とは線引きするとか。
正統なプロレスでちゃんと生活できればエンタメなんて行かないんでしょうが、一回楽すると怠けるのが人間の弱さで、それじゃホントに毎回いっぱいいっぱいでやってる三沢の防衛戦や腎臓を酷使するのが分かっていて復帰する小橋と面と向かって「俺もプロレスラーです」って言えるのかなあ、と思います。ボクなら恥ずかしくて逃げちゃうと思います。
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餅は餅屋 (りら)
2007-11-01 16:40:36
>いしかなさん

>けしてプロレスがつまらなくなったわけじゃなく、行けばそれなりに面白い興行もあります

いやーこれは本当にそう思います。あるいは、面白い試合もあると言いますか。でもどの興行なのかの見極めも難しいし、たったひとつの試合のためにだるい時間を我慢できるか、お金と時間を割けるかという葛藤が、プロレスへ向かう私の足を今鈍らせているんじゃないかという気が。

プロレスの懐の深さが災いして、エンタメの色がどんどんリングに浸潤していってる。どこかで自然にブレーキが働くんだろうと思ってたら実はそうでもないらしい。
何色、とくっきり分けられないものが出てきてもそれはそれでいいと思いますが、自分が何色でやっていこうとするかを、レスラー自身がもっときっちり考えたほうがいいように思います。いつ、いかなる場でも時でも、求められた色に必ずなってみせる、できるというのは驕りや勘違いじゃないかと思います。なんつーか、喩えが変ですけど、TVドラマや映画を観ていたら、出演俳優がその合間のCMに出てきて全然違うキャラでニコヤカに微笑んでたりお笑いやってるのに遭遇して、何か興ざめ、というのに似てるような…違うか?w

いったんしみこんだ色はそう簡単に消せないし、元の色に完全に戻るには限界があるんだから。
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miyamoto@players.tv (ストレインネットワークス宮本)
2007-11-01 19:48:33
突然の連絡失礼致します。
私、ストレインネットワークス広報担当の宮本と申します。

私共ストレインネットワークスは
動画ダウンロードをメインとした動画ダウンロードサービスコンテンツ
「PLAYERS.TV(http://ch.players.tv/movie/)」をオープンしました。

それに伴い、
現在プロレスがメインのブログポータルサイトの制作をしております。

この度、そちらのブログを拝見しまして、
是非そこに掲載させてもらえればと思い連絡させて頂きました。

URLは下記に記載してありますので、
検討の上、一度お返事頂けると幸いです。

質問等ありましたら、遠慮なく連絡ください。
宜しくお願い致します。

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ブログポータルサイト → http://prowres-blog.players.tv/

株式会社ストレインネットワークス
広報担当 宮本
Mail:miyamoto@players.tv
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ジョディ・フォスター (ぶら)
2007-11-01 23:46:44
子役時代からの芸歴を含めると、かなりのベテランなんですよね。タクシードライバーで天才子役と知られるようになったんでしたっけ。
私が彼女の名前を初めて知ったのは「告発の行方」でした。レイプされた(男から見れば自分から誘ったようにも見えましたが)女性を力強く演じて上手くて綺麗な女優さんだと思いました。
以来、難しい役どころを演じることが多く(「羊達の沈黙」も好きでした)、その積み重ねで、どんどん上手くなる。それがジョディだと思います。

川田はハッスルを見てると引き出しが多いし、サービス精神も旺盛だし本当に凄いと思います。
ハッスル以外の団体ではデンジャラスKを魅せてくれる、つくづく器用なんだなと思います。
健介・川田組で参戦なら、健介・川田vsコジ・スワ組の決勝になりそうですね。

格闘技において、興行と興行を比較してどちらが強いとか弱いとか決めるのはナンセンスなんですよね。ルールやリングの形態等の違いもありますし。
ただ、秋山vsカーンはHEROSvsPRIDEという視点で見てしまいましたので、悔しかったですね。
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なんという偶然! (あんちゃん)
2007-11-02 01:25:09
ついさっき「パンズ・ラビリンス」観てきたばっかりなんですよ。感想は~ってネタバレになるので言わないほうがいいですね…

小橋復帰戦のチケットは武道館で買ってきましたが、正直びっくりしました。雨の中に何百人も行列ができてたんですもん!

当日とそれ以降どうなるか分からないですが、まずは「お帰り~」って言いたいです。
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あれこれ (りら)
2007-11-02 22:48:33
>ぶらさん
ジョディ・フォスターは女優業だけでなく、プロデュースや監督にも挑戦していますよね。自分が映画を通じて何をしたい、何を表現したいのかを常にきちんと考えて実行している。地に足の着いた賢さを感じるし、それが顔やたたずまいに出ていると思うので、とても好きです。

川田は…うーん、器用なのはいいんですが、器用に立ち回れば立ち回るだけ、デンジャラスKの部分が少しずつ侵食されていっているのは否めない気がします。年齢的に言ってもリングでシリアスな闘いにおいて主役を張れる時間はたっぷり残されているわけではないし、私としてはやはりデンジャラスなKとして、若手を刺激する役割も含めて頑張ってほしいと思わずにいられません。

「強ければ何でもいい、何でもあり」がまかり通るようになってほしくないんだよなぁ。命がかかっているリングでしょう。きちんとルールを守って歯止めかけても危険なのに。だから私は秋山は嫌いです。
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私の分も (りら)
2007-11-02 22:50:17
>あんちゃん
『パンズ・ラビリンス』行けそうなら来週にも行ってきますから、それまで感想は待っててくださいね^^

気の早い話ですが、小橋復帰戦の感想も是非是非お待ちしておりますから。G+で中継あれば私も観ますし。雨の中並んでまでも…というファンがいてこそ、戻ってこなければという気持ちが強かったんでしょうね。「おかえりなさい」は私の分もよろしくです。
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