毎度ありがとうございます。
先日、とある新年会で日銀関係者の方から、いきなりこんな質問を受けました。
「dancingさん、今、日銀の総資産いくらかご存知ですか?」
「450兆円ですよ~。これどうやって解消してくんですかぁ」
その方は涙目でした(酒が入っていたこともあるが)。
あぁ、やはり日銀には出口政策はないんだなと思いつつ、読んでいるのがこの本。
この本の「内容」は以下の通りでして、思いっ切り不安を煽って好調な売れ行きです。
今や政府の債務残高は1200兆円を超え、名目GDP比の250%に迫る勢いだ。その増加傾向にブレーキはかからず、安倍政権が目標とする「2020年プライマリー・バランス黒字化」の目途はまったく立っていない。増え続ける巨大債務を抱えながらも「デフレ脱却」を至上命題として、掟破りの異次元緩和と“事実上の財政ファイナンス”に邁進する政府・日銀。しかし、成果は一向に上がらず、もはや「出口」の見えない展開に突入しつつある。このまま行けば遠くない将来、日銀の政策運営が制御不能となる日が必ず来る。その時、われわれ国民を襲う悲劇的な結末とは!?恐るべき警告の書。
同じく財政問題を取り上げたこの本には「実に興味深いこと」が書かれていました。以下に抜粋してみましょう。
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第6章 国債の将来
(1)国債がこんなに激増して、財政が破綻する心配はないか。
国債が沢山増えても全部国民が消化する限り、少しも心配は無いのです。
国債は国家の借金、つまり国民全体の借金ですが、同時に国民のその貸手でありますから、国が利子を支払っても、その金が国の外に出ていく訳でなく、国内に広く国民の懐に入って行くのです。
一時、「国債が激増すると国が潰れる」という風に言われたこともありましたが、当時は我が国の産業が十分の発達を遂げていなかったため、多額に国債を発行するようなときは、必ず大量の外国製品の輸入を伴い、国際収支の悪化や為替相場、通貨への悪影響のため我が国経済の根底からぐらつく心配があったのです。
しかし、現在は全く事情が違い、我が国産業が著しく発達しているばかりでなく、為替管理や各種の統制を行っており又必要なお金も国内で調達することが出来るのでして、従って相当多額の国債を発行しても、経済の基礎がゆらぐような心配は全然ないのであります。
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この文章、いつ書かれたものだと思います?
実は、1941年、太平洋戦争開戦前に政府が作成した「隣組読本 戦費と国債」(発行:大政翼賛会)からの引用だそうです。
その後どうなったのかは、皆さん、ご存知の通り。
終戦直後の「預金封鎖」「新円切替」を柱とする金融危機対策や「財産税」「戦時保証特別税」などを柱とする当時の財政再建計画やそしてパイパーインフレによって、債務残高対GDP比率は収束していった・・・・・。
政府が戦争のために積み上げた莫大な借金は、すべて国民が背負うことに。
今日でも似たような議論が聞かれるのが怖い。
「国債の将来」、今度はどうなる?
私の元同僚で、現在は有力プライベートバンクの役員を務めている人物に、日本の財政問題の行方を問いたことがあります。
彼は一言だけポツリと、「dancingさん、日本国には徴税権ってものがありますよね」。
そうか、やはり徴税権か。
財産税など課税強化で解消を図っていくのか・・・・。
そういえば年間30兆円の徴税額を現在価値に引き戻して日本国の徴税権700兆円をオンバランスすれば日本は財政破綻しない、っていう暴論もあったっけ。
そう思いつつ、なぜか涙目になった私に飛び込んできた、今週の週刊エコノミストの特集。
「徴税強化2017」 。
富裕層への課税強化を中心とするた内容でしたが、マイナンバーの活用などどのみち国民全体にジワジワと増税圧力が迫っていくことでしょう。
またいきます。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
先日、とある新年会で日銀関係者の方から、いきなりこんな質問を受けました。
「dancingさん、今、日銀の総資産いくらかご存知ですか?」
「450兆円ですよ~。これどうやって解消してくんですかぁ」
その方は涙目でした(酒が入っていたこともあるが)。
あぁ、やはり日銀には出口政策はないんだなと思いつつ、読んでいるのがこの本。
![]() | 中央銀行は持ちこたえられるか ──忍び寄る「経済敗戦」の足音 (集英社新書) |
河村 小百合 | |
集英社 |
この本の「内容」は以下の通りでして、思いっ切り不安を煽って好調な売れ行きです。
今や政府の債務残高は1200兆円を超え、名目GDP比の250%に迫る勢いだ。その増加傾向にブレーキはかからず、安倍政権が目標とする「2020年プライマリー・バランス黒字化」の目途はまったく立っていない。増え続ける巨大債務を抱えながらも「デフレ脱却」を至上命題として、掟破りの異次元緩和と“事実上の財政ファイナンス”に邁進する政府・日銀。しかし、成果は一向に上がらず、もはや「出口」の見えない展開に突入しつつある。このまま行けば遠くない将来、日銀の政策運営が制御不能となる日が必ず来る。その時、われわれ国民を襲う悲劇的な結末とは!?恐るべき警告の書。
同じく財政問題を取り上げたこの本には「実に興味深いこと」が書かれていました。以下に抜粋してみましょう。
![]() | 預金封鎖に備えよ マイナス金利の先にある危機 |
小黒一正 | |
朝日新聞出版 |
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第6章 国債の将来
(1)国債がこんなに激増して、財政が破綻する心配はないか。
国債が沢山増えても全部国民が消化する限り、少しも心配は無いのです。
国債は国家の借金、つまり国民全体の借金ですが、同時に国民のその貸手でありますから、国が利子を支払っても、その金が国の外に出ていく訳でなく、国内に広く国民の懐に入って行くのです。
一時、「国債が激増すると国が潰れる」という風に言われたこともありましたが、当時は我が国の産業が十分の発達を遂げていなかったため、多額に国債を発行するようなときは、必ず大量の外国製品の輸入を伴い、国際収支の悪化や為替相場、通貨への悪影響のため我が国経済の根底からぐらつく心配があったのです。
しかし、現在は全く事情が違い、我が国産業が著しく発達しているばかりでなく、為替管理や各種の統制を行っており又必要なお金も国内で調達することが出来るのでして、従って相当多額の国債を発行しても、経済の基礎がゆらぐような心配は全然ないのであります。
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この文章、いつ書かれたものだと思います?
実は、1941年、太平洋戦争開戦前に政府が作成した「隣組読本 戦費と国債」(発行:大政翼賛会)からの引用だそうです。
その後どうなったのかは、皆さん、ご存知の通り。
終戦直後の「預金封鎖」「新円切替」を柱とする金融危機対策や「財産税」「戦時保証特別税」などを柱とする当時の財政再建計画やそしてパイパーインフレによって、債務残高対GDP比率は収束していった・・・・・。
政府が戦争のために積み上げた莫大な借金は、すべて国民が背負うことに。
今日でも似たような議論が聞かれるのが怖い。
「国債の将来」、今度はどうなる?
私の元同僚で、現在は有力プライベートバンクの役員を務めている人物に、日本の財政問題の行方を問いたことがあります。
彼は一言だけポツリと、「dancingさん、日本国には徴税権ってものがありますよね」。
そうか、やはり徴税権か。
財産税など課税強化で解消を図っていくのか・・・・。
そういえば年間30兆円の徴税額を現在価値に引き戻して日本国の徴税権700兆円をオンバランスすれば日本は財政破綻しない、っていう暴論もあったっけ。
そう思いつつ、なぜか涙目になった私に飛び込んできた、今週の週刊エコノミストの特集。
「徴税強化2017」 。
富裕層への課税強化を中心とするた内容でしたが、マイナンバーの活用などどのみち国民全体にジワジワと増税圧力が迫っていくことでしょう。
![]() | 週刊エコノミスト 2017年01月31日号 [雑誌] |
毎日新聞出版 |
またいきます。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。