でりら日記

日々の雑記帳

能面、打ち込まれた想いと面影

2006年10月28日 | きょうのできごと
本日は能面教室の作品展へ。

こんばんは。
ギャンブルと取説を読むのが大嫌いなでりらですこんばんは。
賭け事はジュース一本でもイヤですし出来ることなら取説を読まずに
生き残っていきたいのです。長生きはしたくありませんが。

初めてkissデジを持って外出しました。生憎の曇り空でしたが、
いろいろ遊びながら歩きました。
今日は今にも雨が降り出しそうな黄色く澄んだ空気の中、昼過ぎから家を出ました。

低気圧のせいか耳が聞こえにくく、休日の昼間にも関わらず静かな近所を歩いていると
さながら映画のセットの中を歩いているかの様な不思議な感覚に囚われる。

連れも同じような事を謂っていたので、雨の間際というのは何やら良くないものを
呼び寄せるのかとすら思う。

能面教室。
父が通っている面打ちの教室の作品展。これを撮りたいが為に週末に
どうしてもレンズとボディを揃えたかったのだ。

めんうち、というと何だか麺職人のようだがさにあらず。
木の塊からお面を造り出すアレである。
基本の型紙があり、種類を決めて型紙通りにまずは切り出してゆく。

お面なので、役柄、その年齢等、「型」がある。
その型毎に先生の作ったモデルとなる型紙を元に立体を切り出してゆく。
同じ型で作ったはずなのに、作り手によって全く違った顔になる。

以前父が作った面は、みな若い女の役柄だった。中将、という若い男の面も手がけたが、
基本は「飾っていても穏やかな」ものを選んでいる様だ。光り物を眼に嵌めたようなものは
好まないらしい。

一作目は、祖母の面差しにそっくりだった。(制作過程を眺めていた母は嫌がっていた様に思う)
二作目は、母、だった。母が亡くなってからの完成だった様に思う。

何枚かを経て、今回の面は矢張り女の面で、増女というものだ。
これは誰に似ているのだろう、と考えたが、私の様でもあり、弟の様でもある。

他の生徒の作品を観ても、その打ち手のちかしい者に似ているのだろう、と安易に
想像がつく様な、「個性」が何れにも見て取れる。
母か、妻か、娘か、妹か、自身か。父か、兄か、内なる鬼か。

誰なんだ、と問いながらシャッターを切った。

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