先々週の話になりますが、突然、「大連⇔丹東」に新幹線が開通しました。丹東は御存知、北朝鮮との国境の街です。12月16日(水)に時刻表と共に正式発表され、17日(木)に正式に開通です。
前日発表ってねえ・・・。有り得ません。これが中国です。地元紙も呆れてますよ。余程何か隠したかった事があったか、「大物」が開通式に出席したか、「お上」が何が何でも2015年の年内開通を目指して功を焦ったか、のどれかでしょう。
突然の開通では準備は出来ない上、平日が開通初日なんで、さすがに「一番列車」の乗車は狙えません。とにかく不自然なまでの、あまりに慌てた開通なんで「安全第二」=事故、という危険が凄く臭ったんですね。ということで数日置いて安全を確認してからの乗車にしました(笑)。

12月17日付け大連地元紙『半島晨報』の記事(A02ページ)です。見出しは「丹東大連新幹線が今日開通、庄河までの最低運賃は54元」とあります。

路線図です。沿岸地域を走ります。庄河までは最短で54分、終点の丹東までは1時間45分で行けるようになりました。今までは「特急」で3時間半、長距離バスで4時間半、自家用車で3時間半でしたから大幅な短縮です。
「大連~丹東」間は約291kmです。遼寧省という一つの省内でこの距離です。やはり中国は広大です。距離的感覚を掴んでいただくために例を挙げます。東海道新幹線だと「東京→豊橋」が約294km、東北新幹線だと「東京→福島」が約273km、上越新幹線だと「東京→長岡」が約271kmです。大体こんな感じですね。

時刻表です。「大連北⇔丹東」が一日8往復、「大連⇔丹東」が一日2往復、「大連北⇔丹東(瀋陽終点)」が一日2往復、です。これも和訳は不要でしょう。停車駅の数によって所要時間に差が出てきます。一方で、運賃差はありません。
切符の価格です。日本円換算は本日のレートです。
「大連北⇔丹東」:ビジネスクラス(325.5元=約6050円)、一等席(173.5元=約3200円)、二等席(108.5元=約2000円)
「大連⇔丹東」:ビジネスクラス(344元=約6400円)、一等席(183.5元=約3400円)、二等席(114.5元=約2200円)
「大連北⇔庄河北」:二等席(54元=約1000円)
「大連⇔庄河北」:二等席(60元=約1100円)

始発と終電です。これも特に和訳は不要でしょう。

開通から約二週間経った、12月25日付け大連地元紙『半島晨報』の記事(A04ページ)です。見出しは「丹東大連新幹線の乗車率は今のところ大体50%前後」とあります。切符の心配は不要、ガラガラだということです。やっぱりね。
で、実際に乗ってきました。丹東に行ったのはもう10年以上前です。観光地は全て行っていますので、今更もう一度行く必要はありません。二等席利用でパッと行ってパッと帰ってきましょう。

朝の大連北駅(南口)です。周囲には何もありません。空港、大連駅、大連港からここに来るには地下鉄が便利です。

地下道を通って反対の北口に向かいます。

地下道内の商店です。水を一本買います。2元(=約40円)です。駅構内では珍しい、ボッタクリ無しの平常価格です。

北口に出る直前には右側にケンタもあります。すぐ横にトイレがありますので行っておきます。

大連北駅(北口)です。

無駄にデカい駅なので、スペースは腐るほどあります。年配の方々は朝の太極拳をやっています。

隣接するバスターミナルです。大連市各所から来る路線バスはここに集まります。出発もここからです。バスのルート詳細はこちらをどうぞ。
「大連北駅⇔空港」は「908路」、「大連北駅⇔大連駅」は「909路」です。運賃は前払いで1元(=約20円)です。が、今の大連は地下鉄の方が早くて、渋滞知らずで、空調が効いてて利点は多いです。日本人ならバスやタクシーを選ばず、こちらを選びましょう。

タクシー乗り場と全中国で展開しているチェーン店ホテル「錦江之星」です。

駅構内に入ります。切符売り場です。

更に中に入るには切符&パスポートのチェックと荷物検査があります。手際が悪いので行列ですね。

二階に上がって撮った駅構内の全景です。まずは南口方面。

反対に北口方面です。奇妙な建物と奥まで続く仕切られた部屋は何?何と全てが駅周辺の分譲マンションのセールスコーナーです。大連も例に漏れず、今の中国は住宅の供給過剰です。必死さが見て取れます。

乗車時間が近づいたので改札口に向かいます。割り込みが常識です。スリにも注意です。大連北駅は切符こそ自動改札用ですが、自動改札を使わず、職員が切符にパチパチとハサミを入れます。昭和を感じさせてくれます。良いですね~。

改札口を通ってホームに下ります。車両とご対面です。

発車まで少し時間があったので先頭まで来て記念撮影です。

和諧=ハーモニーの意です。究極の自己中の国なのに相変わらず間抜けなネーミングです(笑)。

列車は「D7705次」を選びました。「大連北(9:00)→丹東(10:45)」です。丹東までの途中停車駅は庄河北の1駅のみです。最短の片道1時間45分で到着です。

二等席の車内です。「2列席 通路 3列席」という配置です。

シートポケットには飛行機でいうところの「安全のしおり」と「ゲロ袋」が入っています。

駅弁も5種、紹介されていました。

バカ高いです。

大エビ弁当、アワビ弁当だそうです。アホですね。実際、売りにも来なかったし、食べてる人も見ませんでした。

車内販売は頻繁に来ました。が、高いですから皆、見ているだけです。

ポテトチップスを始めとするお菓子類とおつまみ類ですね。

運行速度表示です。この日の最速は198キロでしたね。

線路の傍は終点まで、このようにグルグル巻きの鉄線が張られ、侵入者を防いでいます。あまり気持ちの良い車窓ではありませんね。

のどかな風景です。大連を離れればド田舎ですからね。金州駅、庄河北駅を除けば丹東までの11駅は全て無人駅でもおかしくない程の利用客数と過疎レベルです。

あっという間に庄河北駅に到着間近のアナウンスです。

庄河北駅に到着です。私の車両は約3分の1の客が降りて行きました。

次は終点の丹東駅です。ま~た、のどかな風景が続きます。残雪が多く見られるようになりました。

車内の温度は23度、外はマイナス3度です。この日は外の気温も思ったほど低くなくラッキーです。

丹東駅に着きました。

ホームのお隣は省都・瀋陽行きの新幹線でした。
長くなりました。次回に続きます。
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前日発表ってねえ・・・。有り得ません。これが中国です。地元紙も呆れてますよ。余程何か隠したかった事があったか、「大物」が開通式に出席したか、「お上」が何が何でも2015年の年内開通を目指して功を焦ったか、のどれかでしょう。
突然の開通では準備は出来ない上、平日が開通初日なんで、さすがに「一番列車」の乗車は狙えません。とにかく不自然なまでの、あまりに慌てた開通なんで「安全第二」=事故、という危険が凄く臭ったんですね。ということで数日置いて安全を確認してからの乗車にしました(笑)。

12月17日付け大連地元紙『半島晨報』の記事(A02ページ)です。見出しは「丹東大連新幹線が今日開通、庄河までの最低運賃は54元」とあります。

路線図です。沿岸地域を走ります。庄河までは最短で54分、終点の丹東までは1時間45分で行けるようになりました。今までは「特急」で3時間半、長距離バスで4時間半、自家用車で3時間半でしたから大幅な短縮です。
「大連~丹東」間は約291kmです。遼寧省という一つの省内でこの距離です。やはり中国は広大です。距離的感覚を掴んでいただくために例を挙げます。東海道新幹線だと「東京→豊橋」が約294km、東北新幹線だと「東京→福島」が約273km、上越新幹線だと「東京→長岡」が約271kmです。大体こんな感じですね。

時刻表です。「大連北⇔丹東」が一日8往復、「大連⇔丹東」が一日2往復、「大連北⇔丹東(瀋陽終点)」が一日2往復、です。これも和訳は不要でしょう。停車駅の数によって所要時間に差が出てきます。一方で、運賃差はありません。
切符の価格です。日本円換算は本日のレートです。
「大連北⇔丹東」:ビジネスクラス(325.5元=約6050円)、一等席(173.5元=約3200円)、二等席(108.5元=約2000円)
「大連⇔丹東」:ビジネスクラス(344元=約6400円)、一等席(183.5元=約3400円)、二等席(114.5元=約2200円)
「大連北⇔庄河北」:二等席(54元=約1000円)
「大連⇔庄河北」:二等席(60元=約1100円)

始発と終電です。これも特に和訳は不要でしょう。

開通から約二週間経った、12月25日付け大連地元紙『半島晨報』の記事(A04ページ)です。見出しは「丹東大連新幹線の乗車率は今のところ大体50%前後」とあります。切符の心配は不要、ガラガラだということです。やっぱりね。
で、実際に乗ってきました。丹東に行ったのはもう10年以上前です。観光地は全て行っていますので、今更もう一度行く必要はありません。二等席利用でパッと行ってパッと帰ってきましょう。

朝の大連北駅(南口)です。周囲には何もありません。空港、大連駅、大連港からここに来るには地下鉄が便利です。

地下道を通って反対の北口に向かいます。

地下道内の商店です。水を一本買います。2元(=約40円)です。駅構内では珍しい、ボッタクリ無しの平常価格です。

北口に出る直前には右側にケンタもあります。すぐ横にトイレがありますので行っておきます。

大連北駅(北口)です。

無駄にデカい駅なので、スペースは腐るほどあります。年配の方々は朝の太極拳をやっています。

隣接するバスターミナルです。大連市各所から来る路線バスはここに集まります。出発もここからです。バスのルート詳細はこちらをどうぞ。
「大連北駅⇔空港」は「908路」、「大連北駅⇔大連駅」は「909路」です。運賃は前払いで1元(=約20円)です。が、今の大連は地下鉄の方が早くて、渋滞知らずで、空調が効いてて利点は多いです。日本人ならバスやタクシーを選ばず、こちらを選びましょう。

タクシー乗り場と全中国で展開しているチェーン店ホテル「錦江之星」です。

駅構内に入ります。切符売り場です。

更に中に入るには切符&パスポートのチェックと荷物検査があります。手際が悪いので行列ですね。

二階に上がって撮った駅構内の全景です。まずは南口方面。

反対に北口方面です。奇妙な建物と奥まで続く仕切られた部屋は何?何と全てが駅周辺の分譲マンションのセールスコーナーです。大連も例に漏れず、今の中国は住宅の供給過剰です。必死さが見て取れます。

乗車時間が近づいたので改札口に向かいます。割り込みが常識です。スリにも注意です。大連北駅は切符こそ自動改札用ですが、自動改札を使わず、職員が切符にパチパチとハサミを入れます。昭和を感じさせてくれます。良いですね~。

改札口を通ってホームに下ります。車両とご対面です。

発車まで少し時間があったので先頭まで来て記念撮影です。

和諧=ハーモニーの意です。究極の自己中の国なのに相変わらず間抜けなネーミングです(笑)。

列車は「D7705次」を選びました。「大連北(9:00)→丹東(10:45)」です。丹東までの途中停車駅は庄河北の1駅のみです。最短の片道1時間45分で到着です。

二等席の車内です。「2列席 通路 3列席」という配置です。

シートポケットには飛行機でいうところの「安全のしおり」と「ゲロ袋」が入っています。

駅弁も5種、紹介されていました。

バカ高いです。

大エビ弁当、アワビ弁当だそうです。アホですね。実際、売りにも来なかったし、食べてる人も見ませんでした。

車内販売は頻繁に来ました。が、高いですから皆、見ているだけです。

ポテトチップスを始めとするお菓子類とおつまみ類ですね。

運行速度表示です。この日の最速は198キロでしたね。

線路の傍は終点まで、このようにグルグル巻きの鉄線が張られ、侵入者を防いでいます。あまり気持ちの良い車窓ではありませんね。

のどかな風景です。大連を離れればド田舎ですからね。金州駅、庄河北駅を除けば丹東までの11駅は全て無人駅でもおかしくない程の利用客数と過疎レベルです。

あっという間に庄河北駅に到着間近のアナウンスです。

庄河北駅に到着です。私の車両は約3分の1の客が降りて行きました。

次は終点の丹東駅です。ま~た、のどかな風景が続きます。残雪が多く見られるようになりました。

車内の温度は23度、外はマイナス3度です。この日は外の気温も思ったほど低くなくラッキーです。

丹東駅に着きました。

ホームのお隣は省都・瀋陽行きの新幹線でした。
長くなりました。次回に続きます。
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