祁県映海戴氏心意拳倶楽部 公式ブログ

戴隆邦から脈々と受け継がれる戴氏心意拳。王映海伝戴氏心意拳の日本での伝承を行う祁県映海戴氏心意拳倶楽部の公式ブログです。

中国武術のアイデンティティ

2014-11-20 06:23:48 | 練習日記
中国武術のアイデンティティ 投稿者:うさぎメール 投稿日:2013年 6月16日(日)19時30分27秒 返信・引用


 私の思いの中には、中国武術の存在価値というのを高めたいなあという気持ちがあります。
中国武術は無形の遺産で貴重なものであり、健身の面でも、対人の面でも人を強く生きさせる効果があると思っています。ですから、単なる生活の中での付加価値としての趣味的なものではなく、生活とか人生とかといったものの中にあって、人を強く生きさせるものとしての武術の役割があっていいのだと思っていますし、中国武術自体は、そういうものを内包していると思うのです。
 ですから、中国武術を伝えるときには、その伝え方というものが大切だと感じています。
やはり、講習会を開いて、今日はこの套路、次はどの套路という教え方や学び方というのは、武術を身に着けることにはなっていかないし、商品を並べて切り売りしていくような「武術の商品化」は中国武術の価値を下げている大きな原因の一つだと思うのです。
 書籍も、套路の動作写真があって、その動きを説明しているテキスト的なものは、動作を覚えるときに必要ですが、武術の内実を示していなければ、その套路を学んだことにはなっていかないでしょう。
 中国武術は武芸といわれるように、その技芸、芸術を身に着けていくことに本質があるわけですから、覚える武術から修熟していく武術に転換していかなければならないのだと思います。
 kさんへ 初回の訪中で、五行拳まで教えてもらえるなんて、すごいです。
私は、初回は、15日間つきっきりで練習して、丹田功、虎歩、diu把だけを延々と教わりました。最後の日に中節paoを学びましたが、本当におまけといった感じでした。
 霍先生は、第六代伝人ですし、祁県からはだいぶ離れた陽泉の人であったことも一因としてあるのだと思いますが、五代伝人の王映海師父と比べると保守的な頑固さといったものからは、だいぶ自由で自分の個性を出せる位置にいたのだと思います。祁県の段錫福のお弟子さんたちの動きと比べてみても、霍先生の動きは独特な個性があふれています。
伝統的な教授法を踏襲しながらも、彼が生み出していった独創性は、戴氏心意拳の普及に大きく貢献されていると思います。
 kさんが霍先生に「五行拳は無理でも丹田功から引気法までは続けるように」と言われたのは、「コイツが戴家拳を身につけるのは無理だなぁ」と内心思われたのではなく、丹田功から引気法までの習熟を図ることが大事だといわれたかったのではないでしょうか?
 王師父は私に、「お前にしっかりと教える。今回は,diu把や中節ほうまで教えたが、これは、熱意を感じたから教えたまでで、本来はそうではない、しっかり教えるというのは、多くの種類を教えることではない。詳しく教えるということだ」「私の時代は、丹田功だけを3年、歩法(この場合は虎歩)を2年やった。それをすればうまくなる。」ということを何度も何度も繰り返されました。丹田功と虎歩しか教えないということではなく、丹田功と虎歩には、5年間も教えるほどの重要で詳細なる内容があると考えたほうがよいでしょう。
 日本人は、戴氏を学んだ時に、「これだけしか教えてくれない。前に進まない。」と考える方が、多いようです。私もそのことではじめは悩みました。私やkさんのように日本人に戴氏を伝えていく者たちは、日本人好みに、たくさんの技法を教えていく方法に変えていくのではなく、少しの中に多くの意味があり、習熟すべき内容があるのだということを、日本人にわかりやすい表現で伝えていくことが大切なように思うのです。それが戴氏のアイデンティティなのかなと思うのですが、どうでしょう。
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