この子の３つのお祝いに…

昨日は、３番目の子・愛花の３回目の誕生日だった。

申し訳ないが、４人も子どもがいると
第一子の頃に比べ、イベントに対するテンションもガクンと下がってくる。

２人目の子から写真の数が激減する…とか
ビデオのバッテリーも充電しないまま…とか
花の独身時代、子持ちサラリーマンのおじさん達からイヤと言うほど聞かされ
そのたびに
「ウッソー！かわいそーっ！私、そんな手抜き親になりません！」
などと、高らかに宣言していたのに…。

昨日は、特に忙しい一日だった。
筑豊ジャーナル社へ子育てカレンダーとイベント情報をFAXして
コラム『子育て太腕奔走記』の原稿をメールする〆切の日であり
むすこ達が所属するR.F.C筑豊ジュニア（ラグビー）の原稿の〆切日であり
筑豊子育てネットワーク「かてて！」の「かててひろば」の開催日及び
会員向けのメール（カレンダーやチラシ等）発送の作業日でもあり
午後から、海凪の定期検診で飯塚病院に行く日で
尚かつ、10万㎞を超えた時点でキュルキュル言い出した危険なワゴンRを廃車にし
中古車と買い換えるために、住民票を市役所に取りにも行かなくてはならず
夕方には、山田市のミュゼドモーツァルトの工場直営店に
予約していた愛花のバースデーケーキを取りに行かなくてはならなかった。

昨夜からほとんど貫徹状態のフラフラの頭で
上記の作業を、一つ一つこなしながら
「あぁ、早く寝たい」
と、そればかり考えていた。

しかし、神さまは意地悪で
病院の待合室で、たまたま会った知り合いから
「明日の（小学校の）遠足は、お天気が心配ですね」と挨拶され
「あ、明日、遠足だった！」
と、お弁当の食材が全く無かったことに気づかされる。

買い物ついでに、晩ご飯はお総菜にしようか…と
頭の中で悪魔がささやく。
この際、お寿司でも、焼くだけのステーキだけでも、何でもいいやっ！と
「晩ご飯は何がいい？愛花の誕生日だけん、何でも好きなものにしてあげるよ」
と気前よく愛花に尋ねる。
しばらく、考え込んだ愛花が元気よく答える。
「あいかちゃん、卵かけご飯がいい！」

「えーっ、卵かけご飯？ハンバーグでもオムライスでもいいとよ!?」
「ううん、あいかちゃん、卵かけご飯だーい好き」

なんてチープな娘！

帰ってきた夫に、この話をすると
やっぱり「卵かけご飯でいいとぉ？」と、しつこく尋ねていた。
にこにこ笑顔で「卵いっぱいね」と訳の分からないことを言う愛花のために
感動して全身で卵をかき回す夫。
力が入りすぎて見事にメレンゲの一歩手前まで泡だった卵の中に
炊きたての白いご飯が浮かんだ。

大地と空矢は、私の作った野菜炒めを食べながら
「お寿司とかステーキでも良かったのにねぇ」
と、不満そうにブツブツ文句を言っていた。

子どもの味覚は不思議なもの。
大人になれば、高価なものほど美味しいと勘違いしてしまいがちだけれど
意外と安価で素朴な味が、実は一番美味しかったりするのかも知れない。

食後の生チョコレートのバースデーケーキが
唯一ゴージャスで、とても印象に残る不思議な誕生日だった。