かんしょう

　　

『メップ兄ィ、ごきげんななめなの？どったの、寂しいの？』　『なんでもないんだけど、ちょっとね。秋って、なんか感傷てきになっちゃうの』　『へぇ、兄ィが、犬は見かけによらないんだなぁ』

   

『ラブちゃん、兄ィが、朝から感傷にひ たってるよ』　『そんなときもあるものよ、タヌちゃん』

『だいじょうぶだってば、だってハードルは飛ぶし、シーソーもおやつにつられてするんだから』

『僕なんて、いつも感傷にひたってんの、みんなわかんないロン』

　　

『兄ィ元気出して、メシの時間だぞよ、さぁ、いご、いご』  

　　

『このどろぼうさん、誰がきれいきれいにするのでしょう、仕上げはお父さんへのおみやげ』