危機管理情報センター

一寸先は闇。「すぐそこにある危機」についてお知らせします

柏崎原発に送り込まれた「北のスパイ」(2)

2010-06-20 | 危機管理情報
週刊文春2010.6.10号掲載ジャーナリスト谷口浩明氏の記事より抜粋します。

当局はまず、A氏が外出時に「尾行点検」を行っていることに注目した。普通、誰かに後をつけられているのでは、と心配する者はそうはいない。だから、外国のスパイ活動を摘発する公安警察は、この尾行点検こそスパイであることの証拠だ、として監視する上での重要な指標としているのである。安全を確認しなければスパイたちは運営者と接触したり、指示メモを約束された場所から回収することを許されていないのである。

県警は、柏崎原発側にも非公式に接触した。A氏に関するデータを密かに要望したのである。その結果、奇妙な事実が明らかとなった。管理区画内の監視カメラをチェックしたところ、A氏は、自分の持ち場でないエリアへと、度々、足を運んでいることが判明したのである。

さらにA氏のアパートから約2キロほど先。一軒家に住む男がいた。その男を「B氏」とする。何の変哲もない一軒家。ただ、一つ、周辺の民家と違う点があった。無線用のアンテナが設置されていた。そのアンテナの一部は、短波放送も傍受できるものである。かつて工作船で日本に侵入した北朝鮮の秘密工作員は、本国からの「A3(エースリー)」という短波の諜報指令波を受けて活動していた。そして、警察の調べで、A氏とB氏は、無線で連絡を取っていた可能性が高いことが判明したのだ。

ところがである。信じがたいことが起きた。警察の動きは密かであったにもかかわらず、B氏が突然、姿を隠してしまったのだ。

関係当局によれば、原発に危険な関心を寄せる団体には、極左暴力集団のほか、過激な反核、市民の団体の可能性もある。しかし、柏崎周辺で、それら団体の動きを示す特異動向はないとしている。

警察の北朝鮮ウォッチャーは、こう分析している。「A氏は、北朝鮮諜報用語で言うところの、『補助工作員』、つまり、協力者、スパイである可能性が高いと思料される。もしそうであれば、金品で獲得されたのだろう。一方、所在不明のB氏は、『独立工作員』と呼ばれる。つまり彼こそ本物だ。北朝鮮へ難度か渡航して諜報機関から教育と訓練を施され、日本へ再び送り込まれた。そして日本人の協力者を獲得し、操っていた可能性がある」

別の北朝鮮ウォッチャーは、「B氏は、特殊工作船によって海から潜入した『秘密工作員』の可能性がある。はるか昔に潜入した後、実在の日本人に背乗り(成りすまし)して、ずっと長年、『休眠工作員』として鳴りをひそめていたが、最近になって目覚め、日本人協力者を獲得し、運営し始めたのではないか」

では、もしB氏がA氏を協力者、スパイとして使っていたのであれば、目的は破壊工作であろうか?有事の場合、北朝鮮が、日本の原発に関心を寄せるであろうことは間違いない。原発を攻撃することで、日本に混乱を起こし、在日米軍への支援を妨害することを目的とする可能性もある、と指摘する専門家もいる。

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
背乗り (カズ)
2011-03-04 20:08:36
行方不明者がこれだけ多い現実に
他人の戸籍を奪って 成りすましてる
やつ結構いそうですよね
オ○ム真理教なども 他人の戸籍奪って
いたようです
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。