クレモナ カルテット

【研究】表板影響について

本日ブログ開設3000日達成しました。ご覧下さっている皆様改めて御礼申し上げます。

今後ともよろしくお願いします。


これを記念して5月から実験していた 

表板の違いがヴァイオリンの音に及ぼす影響に

ついて発表したいと思います。

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目的:表板の違いが音にどれくらい影響するかを同条件で実験する。

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材料:材料1 イタリア、?地方産
   材料2 イタリア、フィエンメ渓谷産

表板は毎年仕入れに行くフィエンメ渓谷産で

木を見て、音響が優れていると思うものを選び

さらに一枚もので使用出来るとっておきのものです。

表板以外のパーツは同じ(魂柱は交換)、オリジナルのニスが残っていたので同じものを使用。

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質量:材料1 75g(バスバー付き)
   材料2 69g


気乾比重:材料1  0.4
     材料2  0.34


材料1に比べ材料2は質量と気乾比重共に軽い

よって表板を厚めに取れることにより音のクオリティーをアップさせることが出来る。

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まとめ


ヴァイオリンのモデル型の持つ本来のキャラクター(低弦の響きとバランスの良さ)は残っている。

材料1に比べ材料2では

倍音が非常に豊かになり、低弦はより深く、高音域の響きも良くなっている。

計5名の職人仲間と音楽家に試奏・試聴してもらったところ

全員一致で「全く別のヴァイオリン!!こっちの方が良い。」との事。

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今後すべきこと


良い楽器を作る製作技術が大前提であるが、

表板の材料を見極めることは非常に大切である。
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