ふるまう

元旦は二社参りだったので、三社参りのトリは実家のある神社と決めていた。
わたしの実家は西鉄電車で３０分ほどの所にある。


去年の秋、ヤボ用があり家族で夜、実家の前を通った折り、
正面の外装が薄汚れ、みすぼらしい感じが気になっていて
去年の暮れに工事をしてもらっていた。

現在、父娘ふたり暮らしの方に2006年の夏から借りて頂いている。
徳島時代から家の管理をお願いしている不動産屋の社長さんは、信頼できる人で
立派に出来上がりましたと連絡をもらっていた。


三日はいいお天気で暖かく、午前中、道路の陰からそーっと眺めると、
白い外装が太陽に反射して輝くように立派になっていた。


ほっとして、そこから二分ほど歩くと神社の参道で、商店街のど真ん中にある。


参拝の人は多く、ここでも交通安全のお守りを求めた。

巫女姿の奥さまが、わたしに気がついて声をかけて下さり
ひとしきり近況報告を話して失礼すると、わたしはここでもある場所を探した。


神社の片隅にあるはずで、しかも人目につく一隅になければならないのだが、、、


ありました。
やっと見つけた！


青磁の器、小さな柄杓、白い磁器の平皿、
瑞穂窯の水鉢には皿を洗うための水が張られ

元旦から多くの参拝の人々が頂戴したのだろう、、、
半紙を敷いたお盆には小銭が、なだらかな山の形をつくっていた。


とろんとした香り良い液体を、用心深く平皿に移し　軽く頭を下げて戴くと

初詣のお神酒は、

ぱっと紅の花が咲いたように身体の真ん中ではじけた。