ボチボチかめさん

良い日本を夢見てきましたが 現実は遠のくばかり
のろまですが小さな脳で考えます
日本のこと 日本人のこと

国宝 大絵巻展 ・ 九州国立博物館 その3

2008-05-31 07:57:07 | 美術館
【国宝】芦手絵和漢朗詠抄(あしでえわかんろうえいしょう)平安時代 永暦元年(1160)



「あ~~、、わたしにもこの日本人の血が流れているのね、、、」と
ズーンと肌に感じる絵巻でした。

最初の「絵因果経」は絵と漢字だけ。確かに立派ですが、とても硬質。



ところが、漢字から平仮名もじを創りだした 日本人の感性の素晴らしさというのか
漢字とかなのバランスの絶妙感といえばいいのか、、、
流れがあってしなやかで美しい。料紙の美しさと書と絵の調和を堪能しました。


【国宝】華厳宗祖師絵伝(けごんしゅうそしえでん) 義湘絵(ぎしょうえ)鎌倉時代 13世紀



朝鮮半島を統一した新羅で信仰された華厳宗の祖師である義湘の生涯と
彼に恋した唐の娘・善妙(ぜんみょう)が、仏を信じることで生み出す奇跡を描いています。



これは、物語の最高潮のクライマックス・シーンです。
絵筆にすごい勢いがありました。

義湘との離別を嘆き悲しむ善妙が海に身を投じて龍となり、
彼の船を新羅まで送るという今で言う切ないラブストーリーなのですが、

仏法の修行のために、別れの言葉もなしに去ってしまった義湘を想い、
嘆き悲しむ善妙の絵があります。(ここにはありませんが、、)

この嘆き方が、仰向けにひっくり返り、足をバタつかせあられもない格好。
周りの者たちが手がつけられないとばかりに あきれ返る様子がユームラスに描かれています。
は~~ん、、昔からここの人たちは、感情過多だったのかと、、(苦笑)

この絵巻だけは、最初に戻りました。何故かというと
「この義湘、始めは普通の男だったっけ?」と疑問に思ったのです。

最初を見ると義湘と善妙は、ちゃんと情を交わしていました。
だったら、最初から女を泣かせることすんなって!!(笑)


【追記】5月31日13時

あっ、これすみません。「安珍と清姫」の話と間違えました!!(恐縮、汗、、、)

情は通じていません。

恋心を打ち明ける善妙に仏法に従うよう諭す。
その言葉を聞いた善妙は、留学僧・義湘を支える決意をする。これが本当です。






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