発進時にショックを感じるようになった
我が家の車はトヨタのCVTを搭載した1,300ccのファミリーカーです。
9月に11年目の車検を迎える高年式車です。
走行距離は約12万km、地球を3周回ったことになります。
半年ほど前からゆっくり発進するとエンジンが息継ぎをしているかのようなガクンという衝撃が一瞬出るようになりました。
エンジンが冷えているときには症状が出ず、ある程度走行して温まった状態で起こります。
以前、乗っていた1BOX車のノアで似たような現象が起こったときはエンジンの酸素センサーの不具合で、酸素センサーの交換で改善しました。
そこで、アマゾンで酸素センサーの互換品を購入して自力で交換してみましたが効果はありませんでした。
ディーラーの営業担当（整備士経験あり）の方に相談したところ、CVTでも発進時はトルクコンバーター（一般のオートマと同じ機構）で走り出し、ある程度速度が上がると電磁クラッチで直結して（オートマのロックアップと同じ）CVTで変速するという動作になっているから電磁クラッチで直結する際のタイミングの問題が考えられる、電磁クラッチの摩耗が原因ではないかという説明でした。
解決するには部品交換でかなり費用が掛かるとのことで新車への乗り換えを進められました。
台所事情からすぐには乗り換えできない状況で、かといって放置していればCVTに負荷がかかり故障してしまいそうな不安があります。
そこで何とか延命できないかと状況をもう一度分析してみました。
①エンジンが冷えている状態では起こらない。
②エンジンが温まりアイドリングが低い状態になった段階でもすぐには起こらない。
③ある程度走行すると症状が出始める。
④加速の仕方によって出るときと出ない時がある。（ゆっくり加速する場合に発生しやすい）
⑤昨年の夏、関越自動車道の湯沢－関越トンネル間の登り坂走行時にエンジン回転数のわりに速度が上がらない症状が1度だけあった。
⑥最近、低速走行からアクセルを少し踏むとエンジンから「カリカリ」という音がするようになっている。
⑥に関してはスナッチという現象のようでエンジンのピストン上面にカーボンが堆積しているなどが原因で、発火のタイミングがずれて起こるようです。アクセルを踏み込まなくてもショックが出ますので直接関係はないように思えます。
②からするとエンジンが原因ではなさそうです。
①②④の状況および⑤からCVT変速機のオイルの劣化の可能性があると思いました。
一般にオイルは温度が上がると粘性が下がりさらさらになります。
冷えているときには症状がでず、温まると症状が出るというのはオイルの粘性が関係しているのではないかと考えたわけです。
CVTフルードの交換は必要か
取扱説明書を見るとCVT変速機のオイルであるCVTフルードは一般的な走行では交換不要、シビアコンディションで10万kmで交換とありました。
シビアコンディションで乗っていたわけではありませんが、11年、12万kmも乗っていれば劣化していないはずがありません。
ディーラーの営業担当の方にCVTフルードの交換を相談したところ、「お勧めしない」という回答でした。
想像ですが、「CVT変速機そのものの寿命がそれほど長くなく、お金をかけてCVTフルードの交換を行った後に故障するとお客が納得しなくなる」ということを恐れているのではないかと思います。
ネットで検索すると「CVTフルードを交換して不調になった」「CVTフルードを交換した後に故障した」という話と反対に「CVTフルードを交換せずに故障した」「CVTフルードを交換して調子が良くなった」等々、いい話も悪い話も出てきます。
「CVTフルードを交換して不調になった」の多くはガソリンスタンドやカー用品店で交換を進められて交換した場合が多いようです。
その原因は「適合していないCVTフルードを入れたから」という記述をいくつかのサイトで見ました。
トヨタ純正のCVTフルードには「TC」タイプと「FE」タイプがあり、それぞれ適合車種が違っています。
また、CVTフルードの交換を積極的に行っている整備工場の記事によれば「ガソリンスタンドやカー用品店で純正以外のCVTフルードを入れた場合にオイルの粘性が合わずにトラブルが起きている」ということでした。
そこで純正のオイルを使って交換すれば悪くなることはないだろうと判断し、できるだけお金をかけずに交換することにしました。
実際の作業内容は次の記事で紹介します。
