色レポ

都市・建築・インテリアを、色彩というキーワードからひも解きます。環境色彩計画に特化した企業 クリマのスタッフブログです。

マテリアル・パッチワーク

2010-04-30 13:02:27 | まち色
そういえば改修工事をやっていたなあ、という記憶が頭の片隅にある、玉川高島屋の駐車場壁面です。



色はごく穏やかなオフホワイト。
左官調塗材の数種のテクスチャーを用い、微細な陰影がつくり出されています。
大きな壁面を単調に見せないための工夫として、配色による分節化、はよく用いられる手法ですが。

このような質感の差異も十分、分節に効くのだなあと感じました。

この数週間で一気に新緑が芽吹き始め、街全体が息づき始めたかの如く、生き生きと瑞々しく感じられます。
道行く人の足取りもどことなく軽やか、私も空を見上げながら歩いていたら…。

この風景が印象的に目に映りました。



近くでみるとこんな感じです。



明日から連休。
また空を見上げながら、色々なまちを歩くこととしましょう。

カトウ

素材と色彩による一体感

2010-04-26 12:30:10 | まち色
オープンしたばかりの美術館、三菱一号館の外観をゆっくり眺めてきました。
肝心の展示の方は、大変な混雑ぶりだったので、また出直すことに…。



レンガの持つ暖かな雰囲気と、窓周りや角の厚みのある意匠などが相まって、
地域の新しいランドマークにふさわしい存在感を醸し出している、と感じました。

美術館のある一画はブリックスクエアと名付けられ、低層階に店舗を備えたオフィスビルもあります。
これはその一階部分。



特殊面状を施した、大判のタイルです。
散策しているとちょうど陽が傾き始め、樹木の影が壁に美しいシルエットを描き出していました。



表面はこのようなリブ状になっています。
色と素材感はレンガの風情ですが、大判タイルという現代の製品であることから、様式的な美術館の趣とは自ずと印象が異なります。

用途、規模が異なる施設群が、素材感と色彩で繋がっている。
個々の建物の特性を生かした素材の選定が、それぞれをより魅力ある存在に引き立てている、と感じました。

カトウ

夜桜ライトアップ

2010-04-19 13:10:58 | まち色
浜離宮の夜桜ライトアップを見に行ってきました。
お仕事でご一緒する事もある照明デザイン、近田玲子デザイン事務所のプロデュースです。

4月の始めはソメイヨシノ、後半はヤエザクラを中心に、幻想的な風景を浮かび上がらせています。

これはなんとなく蜷川実花さんばりの…一枚。



サクラのライトアップもさることながら、ある仕掛けに興味を惹かれました。



池に向かう手前のところ、色の付いたあかりが路面を照らしています。
脇に小さく案内があり、『影の色の変わる様子を楽しんでください』と書いてありました。



自分の影が、こんな風に見えます。



仲良く並んで記念撮影をするカップル。

こういう仕掛けは、周りに余計なひかりがないからこそ、とても印象的で、興味ある効果が得られるのでしょう。



帰り際、友人でもある近田事務所のスタッフの方と少し話をすることができました。
『ヤエザクラ咲いてくれないのかとドキドキでした、つくづく、自然相手の仕事って大変です』等の話を聞き、
事前の準備の大変さや、咲き具合に併せて光源を微調整をするといった数々のご苦労を知りました。

また、浜離宮の周りの風景がこの数年で大きく変わり、夜でも空が明るく感じられるね、という話も。

浜離宮庭園は都心とは思えないほどの緑と静けさを湛えた環境ですが。
周りの急速な変化により、眺望の変化などは少なからず影響を受けざるを得ません。

普段、昼間の眺望については意識していますが、こうして見ると夜の眺望もとても重要だと改めて感じます。

でも、都市には都市の風景があり、ビル群がつくりだすあかりに、心打たれることもある訳で。
ここでも、やはりどのようにその場との調和を図るか、ということが大事なのだと思います。

ライトアップは20日(火)まで。
皆さんお仕事帰りにいかがですか。

カトウ

YRシート in お花見!

2010-04-15 16:16:27 | まち色
ちょっと前になりますが、4月3日に埼玉県の権現堂へお花見に行って来ました。
この権現堂へは始めていったのですが…



す・すごい!菜の花で一面真っ黄色です。
菜の花の黄色が目に飛び込んできます。
桜の花見だったのですが、今回はまだ早かったようです。
そしてこちら。



こちらは真っ青。
毎年馴染みの光景ですが、今回持参したYRシート(中央で敷いているシート)と比べると改めてブルーシートの青さが目に付きます。
どんなに青いかと言うと…



最初に見たあの真っ黄色の菜の花と比べても引けをとらない青さです。



もう1枚。こんなに真っ青では、桜の淡い色が全然印象的に見えません。
花見に行ったというよりブルーシートを見に行った感じです。



最後にもう1枚。YRシートに桜を置いてみると、桜の淡い色がよくわかります。
桜の花びらこんなに繊細な色なのです。

あ、ちなみにこの桜。私が折ったわけではありません。たまたま落ちていました。何かに引っかかって折れてしまったのでしょう。

皆さんもレジャーに出かけた際には是非シートの色に注目してみてください。
いったん気になり出すと大変です。
レジャーでリラックスしに行ったはずがストレス満載です(苦笑)。

個人的には一家に1枚YRシートを!と言いたいところですが、
1点難あり。
このシート、もともと工事現場用に作られているので非常にデカイ。
今回の写真に写っているのが最小ですが、これで実は4つ折で敷いてます。

でもやっぱり花見には地味なレジャーシートが一番です。

aya

イカがなものか。

2010-04-15 14:10:53 | まち色
中国、営口調査のおまけです。

海水浴場もある、海辺の公園でのひとコマ。



海浜公園に、イカゴミ箱だよ!

と思って歩いていると次に表れたのは…



サカナゴミ箱…。

この場合。

むしろイカが白では?

などとくだらないことを考えるのは、私だけでしょうか。

カトウ

にじみ出る色

2010-04-08 19:48:12 | まち色
先週末、北鎌倉まで足を伸ばしてきました。
鎌倉は、静なる時間の流れや、永く積み重ねてきた歴史を心地よく感じることができます。
春先になると暖かい日差しに誘われ、何故だか訪れたくなる場所です。



こちらは、東慶寺で出会ったお地蔵さん。
岩壁を覆う苔は永く積み重ねてきた時を物語り、その重みが表層にしっとりと滲み出ています。
お供えされた白い花が、背景の落ち着いた緑苔と対比して、とても綺麗に映えています。




そして、建長寺のお堂内の金色に塗られた壁面。
均一でない色むらや、所々に剥離した様子からは、工業製品では再現できない、永い時間がつくり出した深みが漂います。


鎌倉のまちのあちらこちらに滲み出る歴史を感じに、また違う季節にも足を運んでみたいと思います。


SHINOE

季節を感じるいろ その9

2010-04-05 13:44:50 | まち色
夏から大分時間が空いてしまいました。
久々に、成城コルティ、バナーの登場です。

2シーズンくらい飛ばしてしまったような…。
気がします。



春らしいパステルカラーに、気持ちが和みます。
画風や添えられているコピーは、もちろん好き嫌い、の評価がわかれるところだと思いますが。

私は毎回、この一文から様々なシーンが浮かび、
新宿や吉祥寺方面に向かう電車の中で、色々想像(妄想?)して楽しい時間をすごしています。

この半年の間に、近しい友人・知人に次々と赤ちゃんが誕生したこともあり。
このような情景が、本当にいとおしいものとして実感できます。

友人の話を聞いていると、子育て、そんな笑ってばかりはいられない!
とも。

それでも、そばに子供がいるだけで(自身の子でなくとも)、思わず笑ってしまうことは多い様に思います。

春ですから、気持ちもうららかな日差しのように穏やかに…
保ちたいものです。

カトウ

ファッション!

2010-04-02 11:20:46 | まち色


先日、六本木ヒルズで行われた東京コレクションを見に行きました。
2010/2011秋冬です。
やっと桜が咲き、春らしくなってきたばかりのこの頃ですが、ファッションの世界では半年先の秋冬を見つめています。

会場を包み込むやわらかな音楽が流れ出すと、
壁を黒一色で設えた空間に、ポッと花が咲くようにビビットな色の服を纏ったモデルがさっそうと登場します。
鮮やかな色彩が、軽やかで動きのある空間をつくり出します。

それぞれにデザインされた服は、人が着て動きがあってこそ初めて服本来の持ち味が表現されると思います。
モデルが歩くランウェイは、デザイナーさんが服に込めた想いが形となって溢れ出る瞬間的な場です。
そんな想いのエネルギーが、ほんの数分間のショーで燃え尽きます。
と、これはファッション業界に足を踏み入れていた私が感じていたことです。

建築とファッションは人によって常に接点を持ち続けています。
その空間や場に合わせて、私達が服を選ぶように。美意識がある限り。
居心地よさと着心地よさ、調和と美しさは、きっと求められ続ける永遠のテーマなのでしょうね。
清清しい春を迎えて、身も心も(?)美しく軽やかに行きたいものです。

SHINOE

祝20周年。

2010-04-01 13:34:43 | まち色
4月1日。新年度の始まりまです。



クリマは今年、めでたく創立20周年を迎えます。
そして、私事で恐縮ですが、カトウは入社20年目に入ることとなりました。

昨日、所長とスタッフからそのお祝い、ということで。
素敵な花束と美しい色合いのストールを頂きました。

一気に、春爛漫、という感じです。

年度もかわり、気持ちも新たに。
20周年記念事業の立ち上げ!?

と言うのはいささか大げさですが。
これまでの経験を生かし、共に仕事をする方々に伝えること。
スタッフそれぞれのフィールドの拡大を支援すること、に力を注いで行きたいと思います。

更に、新しいことにも果敢にチャレンジする気、満々です。
皆様、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

カトウ