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アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『きっと、またあえる』のコレに注目!<1>予告編来ましたぁ!!

2020-03-25 | インド映画

『きっと、またあえる』の公開日まであと1ヶ月になりました。ここから怒濤のような宣伝が始まるらしく、昨日予告編もついにアップされました! 映画の詳細をお知らせする前に、どどーん!と予告編を見ていただきましょう。

4/24(金)公開『きっと、またあえる』 予告編

キャハハ...、最後のやり取りが効いていますねぇ。え、「なんてバカなの」「オレのおふくろもそう思ってるよ」はごく当たり前の会話では、ですか? ここは予告編ということもあってソフトに訳してあるんだと思いますが、元はこうなんです。「カミーネー・ホー・トゥム・ローグ(あんたたちって、カミーネーだわ)」「マーン・ビー・ヤヒー・ボールティー(おふくろもそう言うね)」。そして「カミーネー(元の形は”カミーナー”)」は「卑劣な、下劣な」という意味なので、直訳すると、「あんたたち、ゲスの極みね」という感じになります。こんな汚い言葉を、天使のような美女が言うので爆笑になるシーンなのでした。さて、基本事項のご紹介が後になりましたが、データと共に簡単なストーリーもどうぞ。

『きっと、またあえる』 公式サイト 
 2019/インド/ヒンディー語・英語/143分/原題:Chhichhore
 監督:ニテーシュ・ティワーリー
 出演:スシャント・シン・ラージプート、シュラッダー・カプール、ヴァルン・シャルマ、プラティーク・バッバル
 配給:ファインフィルムズ
4月24日(金)より、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー

ここは名門の理系大学であるボンベイ工科大学。1992年、アニルッド・パタク(スシャント・シン・ラージプート)は期待に胸を膨らませて、この大学に入学しました。しかし、初日から何やら怪しげな雲行きに。まず入寮手続きに行くと、名前を省略して「アニ」と呼ばれるし(「ア(~でない)」+「ニルッド(束縛された、閉ざされた)」=「自由な」という意味で、かつクリシュナ神の子プラデュムナの息子である王子の名でもあるこの「アニルッド」を、変なところでぶった切るとは、とムカッとしたに違いありません)、「君の寮はH(ホステル)4号棟だ。変更したかったらまたおいで」と言われるし、どうもおかしな具合です。しかもH4に行ってみると、白菜頭の変な上級生が近づいてきます。自分のことを「セクサ」と紹介するこの2回生、本名グルミート・シン(ヴァルン・シャルマ)は、脳内がセックスでいっぱいなので「セクサ」らしく、何かというとすぐ罵り言葉を発する「アシッド」(ナヴィーン・ポリシェッティ)と共に、新入生の教育係のようです。アニは同じ新入生のマザコン男「マミー」と共に、「H10号棟の女子寮に行き古着をもらってこい! あと、身につけていた下着もな」と命じられ、いやいや女子寮に向かいます。そこで、工科大には珍しいハレー彗星級美女マヤ(シュラッダー・カプール)と出会い、それがきっかけでアニとマヤは付き合うことに。一方、優秀な学生が集まるH3号棟のボス、ラギー(プラティーク・バッバル)は、スポーツ万能のアニに目を付け、H3に引き抜こうとしていました。というのもこの大学では、毎年GC(ジェネラル・チャンピオンシップ)と呼ばれる各種競技会が行われ、クリケット、卓球、バスケ、カバディ、チェス等々で、寮の代表が熾烈な争いを繰り広げることになっているからです。毎年勝つのはH3で、H4は万年最下位。H3からの引き抜きを断ったアニは、H4の勝利を目指し、最上級生デレク(ターヒル・ラージ・バシン)やチェスに長けた上級生で大酒飲みの「へべれけ」(サハルシュ・クマール・シュクラ)らと共に、作戦を練り始めます....。

というのが約30年前の話。今はみんなそれぞれが各分野で成功を収め、家庭も持って、幸せに暮らしていました。ところがアニは、あれほど思い合っていたマヤと結婚したものの、息子が小さい時に離婚。その後息子のラーガヴ(ムハンマド・サマド)を一人で育ててきたのですが、その息子の身に大変な事件が起こってしまったのです。万策尽きたアニとマヤはセクサに助けを求め、やがて昔の「負け犬」たちがアニのもとに集まってきます...。

という具合に、約30年の時をへだてて、2つのストーリーが並行して進行していきます。見ている者が時代を混同しないよう、中年の皆さんには念入りな老けメイクが施されていますし、若い時は大学が舞台、中年になってからはまったく別の場所が舞台になるので、そのあたりの切り替えは大丈夫。社会的成功者としてインドの経済発展を担っている中年の人々にも、バカなことをやっていた時代があった、何が成功で何が失敗か、一概には決められないよ、というメッセージが込められている、と言えば固いイメージになってしまいますが、もうハチャメチャに面白いシーンが多く、笑って泣ける作品です。

中でもいろいろ笑わせてくれるのが、上写真3人組の右側の人セクサ。かなり際どいことも言っているのですが、下品にならず(字幕の訳が上手なおかげもあります)、最後まで楽しい笑いを提供してくれます。特に、サッカー試合中の演技力はたいしたものですので、お見逃しなく。セクサを演じたヴァルン・シャルマは、そういえば『Fukrey(怠け者)』(2013)のポスターで顔を見たな、という程度でこれまで全然注目していなかったのですが、この映画でちょっぴりファンになりました。ほかにも、『マントー』(2018)にも出演していたターヒル・ラージ・バシンや、『あなたの名前を呼べたなら』(2019)に一瞬顔を出していたサハルシュ・クマール・シュクラなど、要チェックの俳優が多数います。楽しみにして公開をお待ち下さい。次回は、このクセ者たちを見事に束ねた監督、ニテーシュ・ティワーリーのお話をしたいと思います。では最後に合い言葉を、「Are Pagle, Fikar Not!(アレー・バグレー、フィカル・ノット/バカだなあ、心配するなよ!)」。コロナ禍も乗り切るぞ!

[スチール写真クレジット]
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