しばらくお休みだったインド映画の自主上映会。”諸般の事情”があったようですが、7月末、カンナダ語映画のヒット作で再始動です。いつものように、Periploさんからいただいた情報です(いつもお世話になっております。←お仕事関係の紋切り型ご挨拶。いつから流行りだしたものやら)。
『Godhi Banna Sadharana Mykattu(小麦色の肌、中肉中背 )』
2016年/カンナダ語/144分/英語字幕付き
監督:ヘーマント・ラーオ
主演:アナント・ナーグ、ラクシト・シェッティ、シュルティ・ハリハラン
■日時:2016年7月31日(日)午後 1:15~
■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ・彩の国Visual Plaza アクセス
■料金:大人1,500円
■主催:東京カンナダ人会 公式サイト 予約
Periploさんの詳しいご紹介ページはこちら。カーヴェリ川長治さんの映画評はこちら。カーヴェリ川さんのブログを読むと、とっても見たくなること請け合いです。また、Periploさんのブログには、我々が1983年のインド映画祭で上映した『芽ばえ』(1974)を始め、アナント・ナーグの出演作についてのご紹介があり、あの俳優か!と古くからのインド映画ファンは納得なさるはず。『芽ばえ』の時のアナント・ナーグの写真、下に付けておきましょう。映画祭の時の素材としてもらったのですが、あまりにもブロマイド的(笑)で、パンフやその他パブには使えなかった1枚です。岡田准一に似た、いい顔ですねー。
67歳になった今も、渋い魅力を放っているアナント・ナーグ。今回は、アルツハイマーになった老人の役で、息子と外出中に行方不明になる役だそうですが、彼の演技が話題を呼んで、6月3日の公開後、『Godhi Banna Sadharana Mykattu』は今もまだロングラン中(しかも、ベンガルールではまだ結構な数の映画館でやっていますねー)という状況になっています。予告編はこちらです。
Godhi Banna Sadharna Mykattu | Official Trailer | Anant Nag | Rakshit Shetty | Sruthi Hariharan
ところで、Periploさんのご紹介の中に、「リメイク権も方々に売った」という箇所があり、ヒンディー語映画ではアナント・ナーグのやった役にアミターブ・バッチャンの名前が挙がっているとか。その前にはアヌパム・ケール主演という案もあったようで、こちらは『私はガンディーを殺していない』(2006)からの連想でしょうか。さらにいろいろニュースを調べると、『Godhi Banna Sadharana Mykattu』はマラーティー語映画『Astu-So Be It(それでよし)』(2013/下・右のポスター)のリメイクでは、という指摘も出たようです。ただ、ちょっと調べてみると、『Astu』はモーハン・アーガーシェー演じる主人公がアルツハイマーになる、という点では同じでも、ストーリーはまったく別物のようで、リメイクには当たらないと考えるのが妥当のようです。アナント・ナーグもモーハン・アーガーシェーも、1970年代に起こったインディアン・ニューシネマという流れの中で素晴らしい演技を見せてくれた名優たちの1人。年を取っても衰えを知らない演技力に拍手、というところですね。
カンナダ出身の皆さん始め、インド人ファミリーの人気が予想される作品ですので、Periploさんのブログでのアドバイスを参照にして、ご予約なさっておくことをお勧めします。