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アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

<現地レポート>香港の映画館で

2011-03-20 | アジア映画全般

香港は、今日は一日雨でした。

香港政府は、今回の日本の地震による津波と原発の放射能漏れに対し、自国民(自域民と言うべきかも)保護のため迅速な行動を取りました。すぐに係官を日本に派遣し、香港人のための救援活動を開始したのです。
昨日も、臨時増便で2便の飛行機を飛ばし、多くの香港人家族が香港に引き上げるのを助けました。その人たちにテレビ局がインタビューしていたのですが、40前後の家長らしき男性が、「外国の報道は大げさすぎる。日本はもっと落ち着いていますよ。僕は両方の新聞を見比べてたから、海外の報道は随分誇張してるなあと思いました」と語っていたのが印象的でした。

さて、今日はやっと映画を見ることができました。ところが、昨日まで尖東の映画館で上映していた劉徳華(アンディ・ラウ)主演の「我知女人心」は、行ってみるとあえなく上映終了になっていました。しょうがないので、唯一の香港映画だった王晶(バリー・ウォン)監督・主演の「猛男滾死隊」を見る羽目に。
バリー・ウォン監督作品と言えば、昔は、下らないながらも勢いがあって面白かったのですが、彼も年を取ったのか、何とも気の抜けた作品でがっかり。30香港ドル(約300円)だったからまあ許すけど、という感じです。
お話は、バリー・ウォン、曾志偉(エリック・ツァン)ら5人は同じ学校の同窓生。それぞれ年や職業は違うものの、物分かりがよく、性教育に熱心な朱先生に教えてもらったせいで、みんなそちら方面がお盛んな大人に。奥さんの目を盗んで若い娘とあれこれやっているうちに、浮気がばれて…、というお決まりのもの。
感心するというか呆れるのは、ものすごい数の他の作品のパロディを盛り込んでいること。「ラスト、コーション」「唐山大地震」「the Eye」など、数え疲れるほどでした。借り物競争は、まだまだ得意なバリー・ウォン監督のようです。

そのあと、九龍駅の上にあるショッピングモールの中のグランド劇場でもう1本。姜文(チアン・ウェン)の、これも監督・主演の中国映画「譲子弾飛」でした。中国より遅れての公開です。
舞台は1920年。姜文率いる馬賊の一団が豪華列車を襲ったところ、乗っていたのは新しい県知事として赴任していく途中の葛優(グオ・ヨウ)とその妻劉嘉玲(カリーナ・ラウ)。葛優扮する県知事は、「地位を買うのに有り金全部使ってしまった」と言うので、姜文が県知事に化け、その収入や他のもろもろを全部いただくことに。
ところが、赴任先であるガチョウ市には、町を支配下に置く大旦那、周潤発(チョウ・ユンファ)がいた。かくして、二人は緊迫した、かつバカバカしい戦いを繰り広げることに…。
姜文監督らしい才気溢れる物語は、私などにはついていくだけでやっと。日本語字幕でもう一度、ゆっくり見直してみたいものです。
でも、笑えるシーンがいっぱいあり、大規模なCG画面や豪華なゲスト出演(何と胡軍(フー・ジュン)があばた面で出てくる)と相まって、大いに楽しませてくれました。出演者がみんな芸達者なのも嬉しい限り。日本でもウケるのではないでしょうか。

明日20日からは、いよいよ香港国際映画祭です。また様子をお伝えしますね。

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