アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

インド映画の8月&9月

2024-09-02 | インド映画

今年の8月は、どこにも行けませんでした。去年は、バンコク、シンガポール、香港と回って、シンガポールと香港の物価高に悶絶したのになあ。一つには、円安物価高のせいで旅行に行く気持ちが全然起きなくなったのと、もうひとつは住んでいるマンションで、ある工事が進行中のため、我が家も11月の工事に備えて一部屋を空にしないといけなくて、毎日少しずつ荷物を動かしたり、家具をどこに運ぶか考えたり、あれこれしているからです。一部屋の一方の壁を壊し、その後修復して、部屋全体の内装をやり直すため、一部荷物を置いておく、とかができないんですよね。あー、これが終わるまで憂鬱です。最終的に動かすのはつっぱり本棚6基と棚板50枚ぐらい、写真等物がパンパンに入ったファイルケース4個なんですが、それがリビングに来たりしたら...。あ、あと洗面台と洗濯機も移動させ、洗面所や台所の収納に入っている物も全部出して動かすんだった...。でもまあ、書庫にしている部屋ではなくてよかった、と思わなくては。こんな状態なので、今年いっぱいは家を空けられそうにありません。

ということで、現地映画情報が貧弱な今夏なんですが、ちょっと書き留めておきたいことが2、3ありまして、インド映画現地報告代わり、ということで、3つほどお伝えします。

①今夏最大のヒットはボリウッド作品『Stree 2』

『Stree 2: Sarkate Ka Aatank(女性 2:頭なし人間の恐怖)』というヒンディー語映画、8月15日に封切られて半月でなんと興行収入は71億4800万ルピーに達しました。これは歴代興行収入の第12位で、プラバースの『SALAAR/サラール』(2013)を抜き、2014年のヒット作『PK/ピーケイ』の75億ルピーに迫っています。シリーズ前作は、『ストゥリー 女に呪われた町』(2018)という邦題(「ストゥリー」とは変なカタカナ書きですねー。「ストリー」の方がより正確です)で、2020年の<インディアン・ムービー・ウィーク・リターンズ>で上映されていますが、こちらの興収は18億ちょっと。まあ、シュラッダー・カプールとラージクマール・ラーオ以外はほとんどスターらしい出演者もいない割には、ヒットしたじゃん、という感じだったのですが、今作も出演者は前作とほぼ同じメンバー、監督も同じくアマル・コウシクだというのに、スーパーヒットになってしまいました。出演者はほかに、ラージクマール・ラーオの友人役でアパルシャクティ・クラーナーとアビシェーク・バネルジー、クセ者おじさん役のパンカジ・トリパーティーももちろん出ています。今回はストーリーが、もっと練れていたんですかねー? それとも、豪華カメオ出演のおかげ?  予告編を付けておきます。

tree 2 | Official Trailer | Shraddha K | Rajkummar R | Pankaj T | Dinesh V | Amar K | 15th Aug 2024  

う~ん、どうやら本格的ホラー映画にしたのが、インドの観客にウケたみたいですね。タマンナーの色っぽいソング&ダンスシーンがチラと出てきましたので、その動画も付けておきましょう。

Aaj Ki Raat | Stree 2 | Tamannaah Bhatia | Sachin-Jigar | Madhubanti | Divya | Amitabh | 15th August

 

『ストリー2』、まだまだ上映が続きそうです。歴代興収トップ10に入れるか???

 

②南インド映画は低調気味

一方、コリウッドやトリウッド映画は、6月にプラバース主演のテルグ語映画『Kalki 2898 AD』が大ヒットして歴代興収第7位に駆け上がった以外は、今夏はダヌシュ主演&監督作『Raayan(ラーヤン)』も、ヴィクラム主演作でパー・ランジット監督作『Thangalaan(黄金の息子)』も、10億ルピー台にとどまりました。『Kalki(カルキ)』は『ハヌ・マン』と同じく、ヒンドゥー教神話とマーベル・コミックス映画を合体させた感じの作品のようなので、最近のインド人観客のお好みはこのあたりにある、と言えそうです。ナーグ・アシュヴィン監督の『Kalki』、日本でも見られるでしょうか? 『Kalki』の予告編を付けておきます。あ、『Kalki』で思い出しましたが、ディーピカー・パードゥコーンの出産予定日は9月28日だそうです。「元カレのランビール・カプールの誕生日といっしょ!」とインドのメディアが騒いでいましたが、おめでたい話題に水を差すんじゃありませんよ、この罰当たりジャーナリスト。無事に生まれてきてくれることを願いましょう。

Kalki 2898 AD (HINDI) | Official Trailer | Prabhas, Deepika P, Kamal Haasan, Amitabh Bachchan

 

③9月の注目作はNTR Jr.主演の『Devara: Part 1』

8月は低調だった南インド映画界が期待を寄せるのは、9月27日に公開されるNTR Jr.主演、コラタラ・シヴァ監督作の『Devara: Part 1(デーヴァラ:第1部)』。少し前に下のポスターが解禁となり、NTR Jr. が二役を演じるとわかってからは、よけいに期待が高まっています。

何せ製作費が30億ルピーもかかっていますので、それ以上の興収を上げないとお話になりません。映画のヒットは相手役のジャーンヴィー・カプールの輝き具合にかかっているとも言え、1ヶ月ほど前にリリースされたソング&ダンスシーンはまずまず好評だったことから、期待が高まっている次第です。3曲目のソング&ダンスシーンも間もなく公開となるようで、目下一番の話題作となっています。NTR Jr.とジャーンヴィー・カプールのマッチング、採点すると何点ぐらいでしょうか?

Chuttamalle | Devara Second Single | NTR | Janhvi Kapoor | Anirudh Ravichander | Shilpa Rao | 27 Sep

 

というわけで、秋のお祭りシーズンより一足早く、大ヒット作が生まれるかどうか、注目していましょう。日本でも、9月13日には『ジガルタンダ・ダブルX』(2023年/タミル語)、10月4日には『花嫁はどこへ?』(2024/ヒンディー語)と 『ハヌ・マン』(2024/テルグ語)、そして11月29日にはシャー・ルク・カーン主演作『JAWAN/ジャワーン』(2023/ヒンディー語)と、インド映画が次々と公開されますので、注目していて下さいね。あ、注目だけでなく、映画館へもGO!  ですよ。直近封切りの『ジガルタンダ・ダブルX』の予告編も、付けておきます。

9.13公開『ジガルタンダ・ダブルX』予告編

 

 


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