アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

バンコクで韓国映画とタイ映画の2本立て、の日

2023-08-31 | アジア映画全般

バンコクは、今日の夕方すごい雷雨に襲われました。いわゆる南国の「スコール」というやつですが、一昨日から天気予報で、今日と明日は雷雨がある、と出ていたため、靴も雨天用(縫い目のないやつ)を履いていったし、地下鉄のスクンビット駅からは歩道橋経由で濡れずに帰れたし、ホントにいいホテルを選んだものです(自画自賛)。夕方7時頃の歩道橋からの写真です。

昼間はこんないいお天気だったんですよ。ここは、昨日も来たサムヤーン駅に直結するチャムチュリー・スクエアと道を挟んで向かいにできた新しいモール、サムヤーン・ミットタウン(Samyan Mitrtown)の4階です。

ヒンディー語のできる方は、「mitrって、ひょっとして”友達”のミトル?」と思われたことでしょう。その通りです、タイ語にはサンスクリット語からの借用語が結構入っていて、”ミット(友達)”もその一つです。と偉そうに言ってますが、タイ語は「ありがとう」「これは何ですか?」「いくらですか?」ぐらいしか言えない私。でも、”ダーラー(星、スター)”が”ターラー(星)”とか、”パーサー・タイ(タイ語)”の”パーサー”が”バーシャー(言語)”だとか、いくつかは見当がつくタイ語があるんですね。というわけで、ひときわ憶えやすい名前の「ミットタウン」(「ミッドタウン」とも似てる)にやってきました。下左は、Wiki「Samyan Mitrtown」から拝借した写真で、下方にある円形の建物の4階にある映画館から見た写真が、右側のものです。

 

ここにできた映画館「House」をチェックしたら、ちょうど2本、見たい映画が続けて見られそうなプログラムだったので、朝ご飯もそこそこに11時頃あわててホテルを出てきたのでした。上左の写真で、丸い建物がショッピングモールで、後ろの高層ビルはオフィス&住居棟です。丸い建物は屋上に木がはえていることからもわかるように、外に出られるガーデンになっており、映画館の中がものすごく冷えるので、映画と映画の間に屋上で”解凍”できて本当に助かりました。モヘアのセーターを着て、インドのショールを膝掛けとさらには肩からもかけて見ていたのですが、人数が少なかった(6,7人だった)せいもあるのか、ギンギンに冷えていたのです。

 

是枝裕和監督の『怪物』が間もなく公開らしく、上右のような、こんなコーナーが映画館入り口に作られていました。それで、私が見た1本目は、これまたさむ~い映画でして、それもあって冷え冷え感がすごかったのかも知れません。この韓国映画です。

日本でも『コンクリート・ユートピア』というタイトルで来年1月から公開されるのですが、主演したイ・ビョンホンがエンケンこと遠藤憲一にしか見えない作品で、共演のパク・ソジュンもいつもの彼とは違う、かなりイタい役どころでした。すでにストーリーはご存じかも知れませんが、一夜にしてソウルの街が地震で崩壊し、1つだけ20階ぐらいある団地が奇跡的に残って地上にそのままの姿をさらしている、という状況から物語は始まります。その団地の人たちがサバイバルする姿を、パク・ソジュン演じる公務員とパク・ボヨン演じる妻の看護師を中心に描いていくのですが、みんなが途方に暮れる中である部屋が火事になり、それを消そうと消防設備を必死で動かして消火栓につなげた男がいました。それがイ・ビョンホン演ずる902号室の住人で、その後の団地集会で彼が団地を守る住民会の会長に選ばれ、パク・ソジュンらと共に行動隊を組織します。食料を皆で分けたり、乏しくなると外に出て食料がありそうな所を探して回ったりして、真冬の寒い中何とかみんな生き延びていくのですが、いろんな問題が起こり、ついには902号室の男にも秘密があることがわかってきて....、という、サスペンス風味満載の作品でした。監督はオム・テファ。イ・ビョンホンの演技は映画賞ものですが、何もこんな映画に出なくても、という気もしてしまった作品でした。

このHouseという映画館は、3と4と5というスクリーンがあり、現在は3と4でいろんな作品を上映しているようです。席数が結構あり、とても立派なスクリーンでした。この辺は昨日書いたようにチュラロンコン大学のある地区で、周囲に学校がいっぱいあるらしく、3時ごろには結構高校生がロビーに集まって来ていました。そして3時5分から見たのが、タイ映画『Man Suang(マン・スアン)』です。

これは19世紀の半ば、ラマ三世の時代の後期が舞台で、金持ちや大臣などが秘密裏に遊ぶ倶楽部マン・スアンに、使命を帯びてやってきたタイ古典舞踊の踊り子である青年とその友人、倶楽部で打楽器を担当する青年、そして倶楽部の経営者である大金持ちの息子という4人の若者が、いろんな陰謀に巻き込まれながら自分のやるべきことを果たしていく物語です。4人の青年役がそれぞれに美形で、多分タイ映画のボーイズものファンの方はよくご存じなんだと思います。映画としては脚本も演技も固くて、いまひとつ面白味のない作品でしたが、登場するタイ古典舞踊やその衣装、倶楽部の関係者の扮装や小道具などが目を楽しませてくれるので、まあエキゾチックさを楽しむのと、イケメン・ボーイズを楽しむのとで、料金には見合うかな、という感じでした。そうそう、映画の料金は160バーツ(約650円)でした。

終わってから、冷凍肉寸前の体をほぐすために、ショッピングモールをうろついてみました。3階はとにかく食べ物屋ばっかり。特に焼き肉系がずらりと並んでいます。2階に行くとフードコートがあったので、ついフラフラとタイ式スイーツを食べてしまいました。3種類の中身を入れてもらって、かき氷玉を入れてココナツミルクと蜜をそそぎ、これで50バーツ(200円ちょっと)。4年ぶりですねー。

このショッピングモールのある土地はやはりチュラロンコン大学の持ち物だそうで、モールの中には各種学習センターのような部屋がたくさんあり、デザインを学ぶ人、絵画を学ぶ人など、若者たちがいろんな活動をしていました。その他、ユニクロもあれば、携帯や家電の売り場もあり、地上階(Ground Floor)と地下階(B1F)はまた食べ物屋がわっちゃりとあるという、若者向けのモールという感じでした。サムヤーン駅、ならびにチャムチュリー・スクエアとは地下道で繋がっているのですが、そのトンネルが工事中そのままというか、そういうデザインにしてあって、しかも途中の一部の道がガラス張り。遊び心も若者風のモールでした。

で、このトンネルを抜けて、チャムチュリー・スクエアのクーポン食堂にやってきました、おかゆを食べに。今日はきれいに写真が撮れたのでアップし直しておきます。今日は空腹というソースがなかったのに、昨日と同じくとってもおいしい、豚肉団子入り温泉卵かけおかゆ60バーツ。右の小皿の上の方は、納豆か醤油になりかけの大豆みたいな味の、塩辛い調味料です。下は昨日同じく、唐辛子入りの酢ですが、間違って唐辛子を飲み込んだら辛いのなんのって。プリッキヌーを侮ってはいけません。そうそう、クーポン食堂、昔は食べたら汚れた食器はそのままにしてみんな立っていっていましたが、今は下げる場所まで持って行く人の方が多くなりました。よしよし(←上から目線すぎ)。

さて、明日は香港映画が見たいのですが、うまく時間が合うかどうか。MBKに行くか、セントラルデパートから伊勢丹の方に行くか、迷っている最中です...。

 


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