アジア映画巡礼

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TIFF DAY 7(続き) 『チェイス!』舞台挨拶

2014-10-30 | インド映画

六本木アカデミーヒルズ49Fのスカイスタジオで行われた記者会見に引き続き、『チェイス!』の上映会場TOHOシネマズスクリーン2では、午後1時45分から舞台挨拶が行われました。


司会者:皆様、アーミル・カーンさんにお会いするのをすごく楽しみにしていたと思います。お二人揃っての初来日となります。なお、これからの舞台挨拶なんですが、お客様における写真撮影や録音は禁じられますので、それだけはご了承下さい。スチールカメラマンの方々は、登場から挨拶まではフラッシュ撮影で、それ以降はフラッシュなしの撮影に切り替えて下さい。基本的にこちらのステージでの写真撮影の形は作りませんので、よろしくお願いします。

それでは盛大な拍手でお迎え下さい、『チェイス!』主演のアーミル・カーンさん、ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督です!(主題歌が流れる中、2人が登場。会場は拍手と歓声、叫び声ですごい音量で、司会者の声も聞こえないぐらい)


 司会者:多数の方が本日の来日を楽しみにされていました。ね、皆さん?(おー!というような歓声と拍手)まずお二人から、ひと言ずつご挨拶をいただきましょう。(挨拶部分だけ、英語を書き起こしてみました)

 

Aamir Khan:Thank you, thank you so much.アイシテマス。We are very happy to be here, and, and...a... this is my first meeting you and first time to Japan. I'm very excited to be here for Toronto Film Festival and visit Tronto, and a....but Tokyo. Sorry. And I'm so excited. But I'm looking forward to coming to Japan very long and my wife is with me and daughter is somewhere here with me. So you all are very very happy to me and thank you so much for such warm and loving welcome. Thank you, thank you.

アーミル:ありがとう、アイシテマス。(うわぁぁぁという歓声)この場に来られてとても幸せです。初めて日本に来て皆さんとお目にかかっているわけですが、トロント国際映画祭にこられて興奮してます。トロントへは....おっと、東京でした(笑)。ごめんなさい。興奮してますね。でも、ぼくはずっと前から日本に来たいと思ってたんです。今回は妻も一緒で、娘もこの会場のどこかにいます。お目にかかれて嬉しいですし、こんな暖かい心のこもった歓迎をして下さって、御礼申し上げます。本当にありがとう。(アーミル、トロント国際映画祭も略称TIFFなので、同じ略称の東京国際映画祭と間違えたようです。観客があまりにも間近すぎて、インドと勝手が違いちょっと上がっていたのでしょうか....)

 

司会者:本当に来日ありがとうございます。続きまして、初来日していただきましたヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督です。

 

Vijay Krishna Acharya (Director):コンニチハ。Thank you for coming to see the film. It's a great pleaseure to see you and to see the house is full. And it's quite wonderful for me to be here and thank you. I hope you enjoy the film. We mede it with a lot of love and I hope that we can get some of the back from you. Thank you.

監督:コンニチハ。(大きな拍手)映画を見に来て下さってありがとうございます。皆さんと満員の劇場でお目にかかれるなんて、この上ない喜びです。日本に来られたことも素晴らしく、お礼を申し上げます。この映画を楽しんでいただければと思いますが、我々がたくさんの愛情を込めて作った作品なので、皆さんからも愛をいただけると嬉しいです。ありがとう。

 

司会者:アーミル・カーンさんにまずおうかがいします。文字通りインドの国宝級のスターでご活躍が著しいのですが、たくさんのオファーの中で、今回の『チェイス!』に出演しようと思った一番の理由というか、魅力はどんなところだったのでしょうか。

アーミル:僕が作品を選ぶ時は、感情移入できるかという点と、直感的な点からと、両方で判断します。この映画の脚本を見て気に入った点は、この映画の規模が大きく、たくさんのアクション、サーカス、歌、ダンス、そしてロマンスが入っていることでした。それと共に、その根底に心に響くようなストーリーがあるというところも気に入りました。

 

司会者:監督にお聞きしたいのですが、アーミルさんとお仕事を一緒にしての印象と、今回この映画にアーミルさんが出演したことによって、どんなスパイスというか魅力がこの映画に出て来たのかについて教えて下さい。

監督:アーミルは俳優として素晴らしいだけでなく、人間性も素晴らしいんです。チームの和を大切にする、監督にとって偉大なる協力者と言えます。映画をご覧になればおわかりのように、彼の演じた役はとても難しい役で、役作りには苦労したのではないかと思うんですが、その苦労を感じさせない素晴らしい演技を見せてくれています。ですので、皆さんには本当に楽しんでいただけると思います。

 

司会者:日本では12月5日からの公開となりますが、皆さんご覧になればさらにアーミルさんの魅力がおわかりいただけると思います。今回の作品はバイク・スタントがあって、歌と踊りもあって、さらにサーカスと、たくさんのチャレンジがあったと思います。特に大変だったのはどこでしょう? また、どういう風に挑んで行かれましたか?

アーミル:スタントは簡単でしたが、大変だったのはダンスでした。(笑)インド映画でダンスが上手なのはリティク・ローシャンで、僕はそんな上手じゃありません。だから、ダンスのシーンにはビクビクしていて、リハーサルを重ねてダンスシーンに臨みました。アクションは簡単だったと言いましたが、サーカスのシーンは結構苦労しましたね。相手役のカトリーナ・カイフと何度もリハーサルをしたんですが、サーカスシーンの80~90%は僕たち自身が演じています。高い所で命綱なしで演技をしたため大変だったんですが、結果的にうまくいってよかったです。

 

司会者:監督も、アクションシーンが満載で、特にバイクスタントが大変だったと思います。シカゴでの撮影のエピソードとか聞かせて下さい。

監督:いい方のエピソード、それとも悪い方?(笑)アクションは見るのは楽しいのですが、行うのは大変で、難しい仕事でした。十分な準備をして臨むことが大切で、俳優はもちろん、スタントマンの安全性を確保することに細心の注意を払いました。おかげで、満足できる結果が残せました。見ていただければわかるのですが、アーミルも結構危険な場面をこなしています。いい役者であれば、十分な準備をした上で危険なアクションもこなしてもらえるのだと今回わかりました。バイクアクションですが、僕もバイクが好きで乗っていました。もうずっと前ですけれどね。誰でも若い頃に乗ったことがあると思うので、今回バイクアクションを使用しました。でも、皆さん、家に帰ってこのスタントを試してはダメですよ。(笑)

 

司会者;監督はそう言ってますが、ケガとかはなかったのでしょうか。

アーミル:僕はケガをしなかったんですが、共演者のウダイ・チョープラーがケガしました。そんなに深刻なものではなかったけれど、1週間ほど松葉杖をついていましたね。それからアメリカ人のスタントマンなんですが、車を飛び越すシーンをやった人が、着地の時にスピードを計算ミスしたのか、予定したよりも遠くに飛んでしまいケガをしました。最初はショックで気を失っていたのですぐ病院に運んだんですが、大したことはなかったので間もなく現場に復帰しました。そのほかにはなかったですね。

 

(ここで、会場後方から小さなお子さんの大きな泣き声が響いてきました)
アーミル:あの子、僕らの答えに満足していないのかも。(笑)

司会者:では、最後にお二人からファンの皆さんにメッセージをお願いします。

監督:私が言いたいのは....アイシテマス。(笑)この映画を楽しんでいただけるよう、心から願っています。それと、他のインド映画もたくさんご覧いただければと思います。愛と敬意を込めて、この映画を皆さんに捧げます。

 

アーミル:数ヶ月前のことなんですが、ある日本の人が僕にサインを求めてきたんです。その時びっくりして、なぜ僕にサインを、と聞いたら、『きっと、うまくいく』を見たんだと言うんですね。その時初めて日本で大ヒットしたことを聞いて、とても嬉しかったです。僕たちの映画『きっと、うまくいく』がヒットして光栄ですし、暖かく迎えていただいてお礼を言いたいです。同じラージクマール・ヒラニ監督の作品『PK』が間もなく公開されますが、それも楽しんでいただければと思います。本当にありがとうございました。

その後会場では、大画面、大音響で『チェイス!』が上映され、満員の観客は今目の前にいたアーミル・カーンが披露する素晴らしい演技に酔いしれました。公開まであと1ヶ月余り、ぜひ楽しみにしてお待ち下さい!




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