りーぶる・ライフ

ようこそ☆自立生活支援センター富山の活動やお知らせ、脳性麻痺の二次障害等について綴っています。ごゆっくりご覧ください♪

二次障害の手術から1年半

2008-12-12 20:44:10 | 脳性麻痺の二次障害

 12月に入ってから二次障害で手術を受けた金沢市にある金大病院に定期受診に行きました。担当医からは、手術の経過は良好で、頸椎に入れたボルトのズレも破損もないといわれました。
 また、人工骨と骨盤からとって頸椎に入れたものがきちっと癒着していて良い感じになっているといわれました。
 以下は、CT画像です。

 前の黒いところは、食道です。頸椎を切り開いて人工骨(真ん中下の白いところ)を入れ、両側に白いネジが2本頸椎に入れてあります。真ん中の逆三角形になっているところは頸椎の中で、神経が通っているところです。
 私は、この頸椎の神経が通っている部分が狭くなっていたので拡げました。

  このCTは、頸椎2・4・6・7番目にボルトが入っているところ。(白い丸いのはボルト) ボルトとボルトの間の縦の白い部分はチタン合金で頸椎と頸椎の間を一定間隔で保つために入れられているものだと思います。
 また、両側のボルトの間にある画像の真ん中の白い四角いものは人工骨です。

 これは、横から見たCTです。右側は首の後ろで、白い四角いものは人工骨(訂正/ボルトではありません)です。真ん中の縦の空間は神経の通っている部分です。2番から7番までの頸椎の空間が広くなっていることがわかります。

これは手術前のMRIです。右側が首の後ろ。真ん中に縦に走っているものが頸椎での神経です。黒く見えるのは神経が痛んでいるところだそうです。狭くなっているところは、頸椎が変形して神経が圧迫されているところです。

 いろんな手術の仕方があるようですが、今担当医からは頸椎の1番と2番のズレに気をつけるようにといわれています。全体としては良くなっていますが、神経的なことがあるのでどれだけ回復するのかわかりませんが、また報告をしていきたいと思います。

 


二次障害の手術をして1年半がたちました

2008-11-02 20:52:32 | 脳性麻痺の二次障害
 私は2次障害の手術をして、今月で1年半を迎えようとしています。体調としては良くなっているかなと思います。具体的にどのように良くなっているのか書きたいと思います。
 まずはしびれですが、全体的によわくなったような気がします。しかし両手のしびれは未だ残っています。強弱から行けばよわくなってきているように思います。そして手術した首ですがコルセットからネックカラーに変わってきて、今はネックカラーをとって徐々に何も着けずにおれる時間を長くしていっています。まだまだネックカラーを着けないと夕方、夜はしびれが強くなりきついものがあります。
 また車で移動する際は首のコルセットをつけるようにしています。車に乗っているとどうしても跳ねたり揺れたりという首にショックが来ることが多いので安全のために着けています。
 次に、痛みですがリハビリの日の夜または寒い日や風呂に入った日などには首や肩、腕に負担がかかり痛みが出ることがあります。最近、ちょっと心配なのはめまいが出るようになってきたことです。多分血行が悪いので出るのではないかと思います。そんな時にはビタミンEを飲むとめまいが治ります。
 あとは腕の力や可動域についてですが、力はついてきているのですが、利き手の右手の可動域が悪いように思います。利き手じゃない左の手の可動域はだいぶ良くなりました。
 また腰ですが、手術後よりも痛みが強くなってきています。これについてはあまり良い方向にいっていないような気がします。リハビリの時には歩行訓練をしていますが、平行棒で調子の良いときは4往復することがありますが、毎回気候や体調によって痛みが違うので、必ずしも成果があがっているとは言い切れない状態です。右手が冷たく感じる症状については、少しやわらいでいるような気がします。今年の冬は寒さに対してどのようになっていくのかわかりませんが、やはり寒くなってきたので身体がこわばり、体調が良くない日もあります。
 でも1年前から比べると、それでもだいぶ良くなったかなと思います。今はとにかく天候をみながら身体の調子を整えていくしかないかなと思いながら、毎日生活しています。

センターの理事入院

2008-10-03 17:10:37 | 脳性麻痺の二次障害
 当センターの理事の今井氏が二次障害の手術のために9月30日入院されました。お住まいは山梨県で、病院も山梨の病院です。無事二次障害の手術が終わることを願っております。
(センタースタッフ一同)

脳性麻痺の二次障害に関する座談会をしました。⑩<最終回>

2008-07-15 23:12:54 | 脳性麻痺の二次障害

 報告⑨の続きです。
 さっそくご覧下さい。

                     


 Dさん
 Bさん、服のボタンは自分でとめれるのですか?

 Bさん
 今日、着ている服だったら、とめれます。

 Dさん
 とめれる!?

 Cさん
 高い位置(首元)だけ?

 Bさん
 いや、この辺りまでは。(どの辺りかは分かりません…。すみません)

 Cさん
 できる!?

 Bさん
 はい

 Dさん
 小さいボタンだけどねぇ。

 Bさん
 本当、最近ですよ。(出来るようになったの)

 Cさん
 最初は、下のほう(についているボタン)からとめていかないとダメでしょ?

 Bさん
 いや、下のほう(に付いてるボタンをとめるの)は全然ダメなんです。何か、ある日突然できるようになった。

 Cさん
 例えば(ボタンを)とめるにしても、段違いになったらダメだから、下のほうからとめていけばいいけど、先に上のほうを止めるとどこまでとめたかわからなくなるからね。
できたり、できなかったりもしたね。

 Bさん
 状態が、行ったり来たりするよね。(よくなったり悪くなったり。)

 センター
 今日、Bさんから話しにでてこなかったけど、事務所には常に温度計と湿度計があって、あとは気圧計を持っておられます。「気圧が下がると体調が変わる。」って。そんなに細かく見なくてもいいやーん!って思うんですけど。でもやっぱり気になるみたい。

 Aさん
 自分の場合は、温度計だわ。

 Dさん
 やっぱり、温度は気になる?

 Aさん
 気になるね。

 Bさん
 身体が受け付けなくなるんですよ。

 センター
 他の人もそういうことってあるのかなぁ?って。

 Dさん
 受け付けないってどういうこと?

 Bさん
 イライライライラするんですよ。

 Aさん
 あー!自分もある。なんか、イラッとする。

 Bさん
 それで、気圧計を見たら、下がってきてるんですよ。

 Cさん
 へ~。

 センター
 Cさんもそういうことってありますか?

 Cさん
 私、鈍感だからそんなの分かんないですね~。

 みんな
 あはははは

 センター
 だから、そうなるのも手術と関係あるのかなぁ?って。

 Bさん
 リウマチの人はよくあるって聞くけど。

 Dさん
 リウマチの人は、結構、湿度とか、寒い所とかっていろいろあるよね。

 センター
 神経の関係だからだよね?逆に言えば首の手術も神経いじっているから関係あるのかなぁ?って。

 Bさん
 あと、びっくりしたのは左右の脇で体温が違うんですよ。

 Cさん
 どれくらい?

 Bさん
 36、9℃と37、8℃とかっていう時もあったよ。

 Cさん
 そんなに??

 Bさん
 で、看護師さんに聞いたら「脳卒中の人でもこういうことあるよ」って言われた。

 センター
 それも神経の関係なのかな?

 Aさん
 神経!

 Bさん
 神経の身体の悪いところは体温が低いみたいです。

 Aさん
 確かに脳卒中の人は、右側は寒いけど、左側はやたらと熱いとかあるみたい。

 Bさん
 Cさんは状態がそんなに悪くないから、(温度差があるような症状が)ないのかもしれないですね。

 Cさん
 ただ、私の場合、足が冷たくて冷たくて、冷たさから痛さに変わるんですよ。

 Fさん
 あ!!!

 センター
 あ~Fさんもなんだ。

 Cさん
 そうなんだ。

 センター
 そういう意味では、CさんもFさんも歩いておられるから、似たようなこともあるのかな?

 Dさん
 リウマチの人も手術したりするもんね。リウマチの人でも、骨が変形してきて神経がやられてしまって…とか。

 Cさん
 このあいだ、インターネットで見ていたんだけど、頚椎の7つあるうちで、大してずれていないのに、神経触られる人もいるみたい。
私なんか、頚椎が10ミリぐらいずれてしまってても、こうやって生きてたわけなんだから。

 Bさん
 やっぱり、神経って敏感なんだろうね。
 そしたら、調整してまた集まれる時に集まりましょうか。
 よろしくお願いします。

 みんな
 よろしく~。

                     
 
 以上になります。
 まとめることができて本当によかったぁ~と思いました。
 話しておられる雰囲気は和気藹々としているのですが、とても大切なことをたくさん話されていると実感しました。
 少しでも参考になれば幸いです。
 ありがとうございました。
 
 そして、7/20(日)の2回目の座談会もお気軽にお越しください。



脳性麻痺の二次障害に関する座談会をしました。⑨

2008-07-15 23:06:35 | 脳性麻痺の二次障害
 
 皆さん、こんばんは
 今日、この記事で全て載せようと思ったのですが、どうやら記事に載せる文字数の制限を超えるみたいなので、2回に分けて載せたいと思います。

 今回は、手術をした事で日常生活にでてきた様々な変化についてお話しされています。当事者同士だからこそ出てくる貴重なお話しがたくさんあります。

 それでは、ご覧下さい。

                     

 

  参加された方々です 
                            
   Aさん:3年前と2年半前に手術をされた方
 Bさん:昨年手術された方
   Cさん:昨年手術された方          
   Dさん:手術された方のご家族
 Fさん:10年程前に2度手術をされた方   
   センター:センタースタッフ

                      


 Aさん
 あまり肩とか冷やさないほうがいいですよ。

 Dさん
 夜中寝るときも大変じゃないですか?首が固定されているから枕の関係とか。

 Aさん
 自分は、上を向いて寝ています。

 Dさん
 横(向き)にはならない?

 Aさん
 横になる時もあるけど、その体勢ばかりだと腕が痛くなるんで。

 Cさん
 上を向いて寝ているときの枕って?

 Aさん
 低いです。自分の場合、枕じゃなくてバスタオルを4つに折って、それをまたさらに3つに折ったものを枕にしています。

 Dさん
 Bさんは横向きで寝てるの?

 Bさん
 僕は横向きの方が多いです。敷布団と同じ幅くらいの枕で平べったい枕です。左側はバスタオルをあてて高くしているんです。枕の左右で高さを変えています。

 Aさん
 肩幅と同じ高さじゃないとさ…

 Dさん
 そうそうそう!!

 Bさん
 僕、最初は左に向いて寝れなかったんです。20分くらいで目が覚めて来て…。でも、今は腕や肩の筋力がついてきて1時間半くらいは眠れるようになってきました。痺れが少なくなってきたんです。ハードなリハビリをやらされて…。重量挙げみたいな。

 Aさん
 なにそれ?

 Bさん
 おもりを上げさせられたりとかね。

 Dさん
 首に負担ないの?

 Bさん
 いや、その日の夜はもうひどくて寝られないです。

 Aさん
 ひょっとして、砂袋をもちあげるやつ?自分もやったよ。

 Bさん
 そうです。筋トレだ!と言われて10回だぁ~と。

 Aさん
 筋トレと言われてやるんだけど…。「首手術しているのに、こんなところ筋力つけて大丈夫なの?悪くなるんじゃないの?」とか言っていたら「ボルトで固定してあるから心配ない!」と言われて…。いい加減だなぁ~って。

 Bさん
 僕、首が右に曲がっているでしょう。それを訓練の時に左に向くようにとギュッ、ギュッとやられるんです。首折れそう~!!って。

 Dさん
 やめてー。結構すごいリハビリしてたんだね。Bさんたち…。

 Bさん
 今も週1回していますよ。1週間分の疲れが出ますよ。痺れちゃいますよ。痺れが増して、これでいいのかな?って。

 Dさん
 でも、よくなったんだよね。Bさんボタンも止めれるようになったんだよね。

 Bさん
 なんか、いろんなことできるようになったよね。いつの間にか。

 センター
 そうだね。あっ、ご飯も食べれるようになった。薬も飲めるようになった~って。
 
 Bさん
 前は、薬が入っている袋を開けられなかったんだよね。今は開けれるようになった。

 センター
 錠剤も手で摘めるようになったしね。

 Aさん
 自分は、薬の袋は開けれるけど、キャンディーの袋が開けられないんです。

 Dさん
 (Aさん)キャンディー食べるんだぁ

 みんな
 あはははは

 Aさん
 もらったら、食べないといけないでしょう。(笑)

 Cさん
 私も両手使ってなかなか上手く動かせない。例えば納豆あるでしょう。その中にあるからしとか出汁が入っているやつが上手く開けれないんです。開けれたと思ったらバシャーってこぼしちゃうんです。

 Bさん
 あの袋は厚みがあるから難しいよね。

脳性麻痺の二次障害に関する座談会をしました。⑧

2008-07-14 22:19:50 | 脳性麻痺の二次障害
 みなさん、こんばんは
 相変わらず、蒸し暑い日が続いていますがいかがお過ごしですか
 私はこの週末にカレーを作ったのですが、野菜をデカく切りすぎたせいか、食べても食べてもなくなっていきません「ジャガイモだけどかして、冷凍したら」とアドバイスをもらいつつ、作ったものは食べきりたいという思いと格闘中です。


 …と、余談はこのくらいにして今回のお話しに移ります。
 テーマとしては、二次障害の予防について話しをしているなかで、日常のひょんなことから二次障害になる可能性があるんだということで驚いたり、また、話しも終盤に差し掛かりつつも、話したい・聞きたい思いがとまりません

 とにかく、先に進んでご覧になってみてください。

                     

 

  参加された方々です 
                            
   Aさん:3年前と2年半前に手術をされた方
 Bさん:昨年手術された方
   Cさん:昨年手術された方          
   Dさん:手術された方のご家族
 Fさん:10年程前に2度手術をされた方   
   センター:センタースタッフ

                      


 Dさん
 (二次障害に)他の人たちがならないようにするための予防ってあるのかな?自分たちはもう二次障害になってしまったから、いまさら先生には聞けないじゃないですか。

 Aさん
 予防はないかも知れないけど…

 Dさん
 (予防は)ないかもしれないけど、手が痺れるとか足が痺れるとかの場合は、早めの受診とかしなきゃいけないってことかな。

 Aさん
 それと、自分の場合、眠っていて目が覚めたら、首から肩にかけて筋が突っ張ったりしてたから、それも(二次障害の)原因のひとつかなぁって思ってるんだよね。

 Dさん
 脳性麻痺でも首を振る人(不随意運動のある人)とない人がいるじゃないですか。やっぱり、首を振る人(不随意運動のある人)のほうが…

 Bさん
 やっぱり、首を振る人(不随意運動がある人)のほうがなりやすいですね。

 Dさん
 自分の家族を見てても、格段いつも首を振ってるわけじゃないんですよね。

 Bさん
 自分もそうです。

 Aさん
 自分もあんまりなかった。

 センター
 確かに首を振ってるわけじゃないけど、Bさんの場合は常に首が緊張状態ではあったのかなって思うけど。

 Dさん
 固まってたの?

 Bさん
 そうですね…。

 Aさん
 自分も固まってた。

 センター
 硬直型って感じかなぁ?

 Bさん
 でも、先生が言ってたけど椅子に腰掛ける時に、(勢いよく)ドーンって座るだけでも(二次障害に)なりますよ、って言われたんですよ。「どういう座り方しているの?」って聞かれて。

 センター
 「あっ!椅子がある!」と思って、ドーンって座るだけでも結構神経が傷つきますよって言われたんです。だから、お尻をきちんと座面につけてから…

 Bさん
 ゆっくり座りましょうって言われましたね。

 Dさん
 えっ!?そうなの??

 Cさん
 ふーーーん。

 センター
 うちらってどっちかと言うと、椅子があると思ったら「あ~椅子がある!」って安心してドーンって座るじゃないですか。

 Aさん
 そうそう!

 Bさん
 うんうん

 センター
 そんなことだけでも傷がついていたと思ったら、結構キツイなぁ…って。私もそうだしなぁ…って。

 Aさん
 下手すれば、椅子ごともろに床に落下している場合もあるけれど。ドスーン!ゴーン!!って。

 Bさん
 そういう積み重ねがよくないと思うんですけど。
 …え~、センターさんが「そろそろ(終わりましょうか)」と言ってますが。

 Dさん
 もう2時間(も経った)?

 Cさん
 え??もう(2時間)?

 Bさん
 もしよかったら、またこういう集まりを持って身体の状況とか話していければいいかなぁという思いがあります。

 センター
 これからますます寒くなって雪が降る季節になると(身体の状態が)また違うのかなぁというのもあるので…。

 Dさん
 やっぱり冬場は違う?

 Aさん
 手術して最初の冬は、手術で異物(金属)が入ったことによって病院の先生曰くでは、「白血球が増えすぎているんだわ~」と言われたんだけど、身体が熱くて熱くて暖房が入れられない状態だったんです。

 Dさん
 え?冬で?Bさんは寒いって言ってたよね?

 Bさん
 僕は寒くて寒くてならないですね。

 Dさん
 (Aさんに対して)今は?

 Aさん
 手術して2年経って少しずつ前の状態に戻ってきているかなぁとは思うけど。でも、やっぱり首が曲がらない(まわらない)からさぁ…。

 Dさん
 Aさんって(頚椎)全部固定してあるんですか?

 Aさん
 2~3(番)の間から6、7(番)のあいだまで。

 Cさん
 おんなじだ。自分もいちばん(頚椎の1番目)上だけあいてて、あと下は全部固定してしまったんですよ。だけど、12月に診てもらった時に「手が痺れるんで。」と言ったら、「1番目も、ずれてきているかもしれないから」ということで診てもらって、「大丈夫」と言われたから安心はしているんですが、でも、いつ何時またなるかもしれないから気をつけておいてくれって話しだったんですよ。

 Aさん
 頚椎の1番目って脳外科らしいね。

 Bさん
 うん、頭の中に入っているみたいだから。

 Dさん
 そうなの?

 Cさん
 え?そうなの?1番目って?

 Dさん
 脳外科で手術するの?

 Bさん
 整形外科ではないらしいよ。
 ということで、(今日は時間なので)また、よかったら集まりますか。

 Aさん
 (今度は)人数増えているんじゃないの。

 Bさん
 冬、気をつけて過ごしてください。


                     

 これで、報告が終わったと思われた方いませんでしたかぁ
 
 …まだ続きますよ
 とは言え、次回で最後の報告になると思います。
 ということで、今回はこのへんで





脳性麻痺の二次障害に関する座談会をしました。⑦

2008-07-11 20:24:25 | 脳性麻痺の二次障害
 みなさん、こんばんは
 富山は、先程までものすごい雨と雷でした。皆さんのところではどうですか?

 さて、今回は「日頃、脳性麻痺への理解が不十分だと感じる時」についてそれぞれが思っておられることをざっくばらんにお話しされています。

 こうやって、文字に起こしながら「何気なく話していることだけど、大切なことたくさんはなしてるんだなぁ」って感じています。

 それでは、ご覧ください。

 
                     

 

  参加された方々です 
                            
   Aさん:3年前と2年半前に手術をされた方
 Bさん:昨年手術された方
   Cさん:昨年手術された方          
   Dさん:手術された方のご家族
 Fさん:10年程前に2度手術をされた方   
   センター:センタースタッフ

                      


 
 Dさん
 整形外科の先生って、骨に対しては詳しいじゃないですか。でも、脳性麻痺自体に対しては全然(理解がない)でしょ?

 Aさん
 全然!(理解ない)

 Dさん
 だから、その結びつきって言うんですか?難しいですよね。

 Aさん
 脳性麻痺だから、…脳神経外科?でもないしねぇ。

 Dさん
 でも、脳神経内科とかにもまわされたりしたから…。脳性麻痺と頚椎の因果関係というか、脳性麻痺の年を重ねるごとの事例とか。

 センター
 どこに行けば確実に診てもらえるとか

 Dさん
 そうそう!!アドバイスをもらったり…。

 Bさん
 そういう先生を探すのが大変なんですよね。
 僕が、入院していた時に担当医が僕の(病気の)こと分からなかったんですよ。僕に対して「専門外だから分かりません」って言われたんです。えー、分からない先生が何で担当するの?って…。

 Aさん
 最近、専門外の先生が入ってることあるよね。

 Bさん
 だから、分からない先生を相手にしててもしょうがないから、分かる先生に代えて欲しかったんだけど…。

 Dさん
 (代えて欲しいって)なかなか言えなかった?

 Bさん
 言えませんでしたね…。(苦笑)

 センター
 どっか調子悪いなぁって思った時に、どこの病院に行けば確実に分かってもらえるか。いい悪いは別として、脳性麻痺を理解してもらえるところってどこなんだろう…って。

 Dさん
 そうそう!!痛みや痺れの原因を調べるために、いろんなところに回されるんですよね。頚椎なのか、(脳性麻痺の)麻痺が強くなっただけなのか…。とか。

 Aさん
 専門に扱っている先生がどこの病院にいるのかが全然分からないし。整形外科の先生は、そういう事例を知らないからさ。

 Bさん
 まぁ、確かに知らない人は多いね。

 Aさん
 足が動かなくなったら、普通は整形外科行くでしょ?障害あろうが、なかろうが。それで、「原因がわかりません」って言われたらどこに行けばいいんですか!!!って。

 Cさん
 だから、これからの人のために、こうやって集まりを持っているわけでしょう。

 Bさん
 さっきも言いましたが担当医が全然分からなかったんで、もうひとつの病院の先生とメールでやり取りしたんです。「いま、こんな状態なんですけど、どうしたらいいんですか?」って。そしたら、答えてきてくれたんです。いまも結構メールでやり取りしてるんです。

 Aさん
 いま、自分の先生は自分のこと分かっているんですけど、その先生が定年退職されたらどうしたらいいんですか?って…。

 Bさん
 (※普段、通院している病院と手術をされた病院は違っているということを前提に。)
 今まで、手術を受けた病院で歯医者に通っていたんです。首の手術をして首が心配だったから「歯の治療を受けたいけど、どこで受けたらいいですか」と聞いたら、「うちの病院で受けたらいい。何かあっても自分が対応できるから。」と言ってもらえて結構通ってたんです。首の骨もまだ固まってなかったのもあったんで、心配だったから。

 Dさん
 そのほうが安心だよね。

 Cさん
 今はもう固まったって言われたんでしょう?

 Bさん
 今度、受診することになっているんです。その時に分かると思います。

 Cさん
 私の場合は、骨は固まったって言われたんだけど、でも右手が痺れてきたって言ったら今度MRI撮ってみましょうって言われて。MRIも1ヵ月半も先に予約入れないと撮れないんだよね。…前聞いた話しなんだけど、MRIは金具入れたら撮れないって聞いたことあるんだけど。

 Aさん
 いいえ、そんなことないですよ。自分はいろんな病院で撮ってるんで。

 Dさん
 金具入ってると撮れないって聞いたことある。

 Bさん
 (金具が入っていると画像が)ぼやけるって聞いたことある。

 Dさん
 MRI撮らないと神経の部分とかまで分からないもんね

 Aさん
 手術した後に、すぐ1回目撮って退院する前にも撮っているよ。

 Bさん
 (Cさんに対して)(手術後すぐに)撮ってます?

 Cさん
 いいえ。レントゲンは何度も撮ってますが。


脳性麻痺の二次障害に関する座談会をしました。⑥

2008-07-09 22:36:28 | 脳性麻痺の二次障害
 みなさん、こんばんは
 ここ数日は、とても暑い日が続いています。湿気ありありです
 痛みや痺れでしんどい思いをされている方も多いかと思いますが、皆さんいかがお過ごしですか?

 気持ちが滅入ってしまわないように、何か気分転換ができる趣味など持っているといいですよね。
 何か、いいアイディアなどお持ちの方はコメントなどいただけると嬉しいです

 さて今回は、手術を決断するまでの不安や手術後の効果について自分のことや他の人のことなどを振り返ってお話しをされています。

 それでは、ご覧ください。

 
                     

 

  参加された方々です 
                            
   Aさん:3年前と2年半前に手術をされた方
 Bさん:昨年手術された方
   Cさん:昨年手術された方          
   Dさん:手術された方のご家族
 Fさん:10年程前に2度手術をされた方   
   センター:センタースタッフ

                      

 
 この後しばらく、自分の友達や親戚も手術を受けてよかった・思わしくなかった等という話しが続きます…。

 Dさん
 ただ、手術してあまり思わしくないって話しも聞いていたから(自分の家族が)手術するのが怖くて…。また歩けるようになるのかなぁ、とか。

 Aさん
 自分も、手術するの断りに断ってたもんね~。「手術したくなーい」って。

 CさんDさん
 そうなんですかぁ。

 Dさん
 怖いっていうか、後のことがね~

 Cさん
 そういうもんだよね~

 Aさん
 怖いっていうか、手術した後どうなるのか…

 Dさん
 結局、寝たきりになるんじゃないかとか。

 Aさん
 そうそうそう!!先生に、「手術しても車椅子生活だよ」と言われたら、手術しないほうが…手術したくないって思ってさ…。

 Dさん
 今、悪くなっていて手術しなくちゃ寝たきりになるっていうか、(症状悪化の進行から手術に踏み切るまで)早ければ早いほど神経の傷みの回復が早い(戻りやすい)。
(首の神経を)ずーっと傷めつけてきたんだから、手術したからと言って(すぐに)パーンと良くなるわけない、って(言われたんです)。

 Aさん
 自分も、散々先生に言われたんです。「このまま放っておいたら、死んじゃうよ。」って。

 Dさん
 先生がインターネットで調べたみたいなんですけど、昔もこういう病気(頚椎の神経が傷むような)はあったみたいなんですが、結構、命に関わる病気だったらしいんです。今は医学の進歩でこれだけになったって。

 Bさん
 僕が手術する時、先生から言われたんです。「Bさん、手術しなくても死にませんから。手術するかしないか決めてください。」って。「死なないのは間違いないですから」って。(笑)

 Cさん
 死なないって言われたのは、良かったね。(苦笑)でも、自分が手術する時も先生から「リスクはいろいろありますけど~」って。

 Aさん
 自分のときは「手術しても助かるかどうかは五分五分ですよ」って言われて…。

 Dさん
 えー。それは、命に関して?

 Bさん
 Aさんの場合は、肺が1/4しか機能していなかったのもあって、「危ないかも」と言われていたんです。

 Dさん
 え?でも、頚椎との因果関係はないんでしょ?

 Bさん
 あるみたいです。首のどこかが圧迫されていた…。

 Dさん
 あ~、そうなんですかぁ。

 Cさん
 今はもう大丈夫なんですか?

 Aさん
 今は、もう大丈夫。大丈夫って変だけど、普通の生活には戻ってますね。でも、またひっくり返ったりすると、ボルトでまた傷つける可能性があると言われてる。

 Dさん
 とにかく転んだらダメなんだよね。

 Aさん
 転んだらダメってことは、車椅子生活をしていたほうがいいのか、杖を…。悩みの種です。

 Dさん
 今は杖をついて歩けるんですか?

 Aさん
 そこまでは、やれなかった。というか、リハビリ1年超えても変わらない状態なら切られてしまう。

 Dさん
 先生も、手術して回復する可能性があるのは1年までって。

 Cさん
 後はダメって。

 Aさん
 後は、その状態を維持するしかない。

 Dさん
 今のところは維持しているんですか?悪くなっているんですか?

 Aさん
 少しは歩けるようになった。

 Dさん
 よくなったんですね。

 Aさん
 よくなったというか、たまに友達が遊びに来た時に「調子どう?」って感じで、手を引いて歩いたりはするけど、長距離は無理。

 Dさん
 ちょっと移動する分にはいいんだ?

 Aさん
 そうだね。

 Cさん
 それってのは、筋肉が細ってきているっていうのもあるんじゃないかなと思うんだけど?

 Aさん
 筋肉が細るっていうか、固まると言うか。

 Cさん
 力が入らなくなる、みたいな。

 Aさん
 柔軟性がなくなるというか。

 Cさん
 あー。私も歩いているんだけど、(手術して半年立ったんだけど)歩かないで家にいたら、立つにも立ち上がりにくくなると言うか。歩ける時は自分で歩いていたほうが、筋肉にはいい感じだわ。じーっとしてると、筋肉が細っていくと言ったらいいか。私の場合、歩いたり自転車をこぐようなことをしていたり。
 実は、手術前は左足の付け根が痛かったんですよ。病院行って左足の付け根も診てもらったんですけど、関係ないっていう話しだったんです。だから、自転車に乗っていたんですけど、1日のうちに(痛みが)左足から右足に変わってしまって…。それから今も痛いままです。去年の8月くらいから左足が痛かったんです。それが10月の半ばから右足になって…。

 Bさん
 股関節脱臼はないんですか?

 Cさん
 全然ない。レントゲンでも何にもない。

 Dさん
 障害のない人も歩かなくなったら歩けなくなる、みたいなことかな?かといって、リハビリを一生懸命しすぎても変なところに支障出てきたり。

 Aさん
 使わなくてもいい筋肉も使っているってことかな。

 Cさん
 そういうこともあるね。


脳性麻痺の二次障害に関する座談会をしました。⑤

2008-07-07 21:00:45 | 脳性麻痺の二次障害
 みなさん、こんばんは
 座談会報告記事5回目です。今月20日に2回目の集まりを控え、この報告を早く仕上げなければ…と実は私の中では焦りまくっているのです。
 …とはいえ、まだまだ終わりません
 着実に仕上げたいと思っています。

 さて今回は、Fさんのことを中心に話しが進んでいきます。が、他の方にも共通する事柄は多いようです。

 それでは、ご覧ください。

 
                     

 

  参加された方々です 
                            
   Aさん:3年前と2年半前に手術をされた方
 Bさん:昨年手術された方
   Cさん:昨年手術された方          
   Dさん:手術された方のご家族
 Fさん:10年程前に2度手術をされた方   
   センター:センタースタッフ

                      

 
 センター
 Fさんの話しをします。Fさんは、11年前、仕事をしていた時に荷物を持ち上げたら首がポキっと鳴って3日ほど痛かった。それから3年半ほど経って、急に立ち上がれなくなって手術をして、少しよくなったけど2年半ほどしてまた悪くなって手術をした。

 ※【Fさんのコミュニケーション手段が筆談のため、Fさんが書いたものを読んでいるというやり方です。】

 Dさん
 ってことはFさん2回も手術したってこと?

 Fさん
 はい

 Dさん
 2回とも同じ病院で?

 Fさん
 はい

 Fさん以外のみんな
 うーーーーーん…。

 Aさん 
 結局、ボルト固定とかはないんでしょう?

 センター
 ボルト固定はないっていってましたよね?

 Fさん
 うん

 センター
 ボルトで固定してないってことは、どうやって手術したんだろう。

 Bさん
 骨で(圧迫された神経を)広げた…

 Aさん
 骨で(圧迫された神経を)広げて…自分の1回目の手術と同じ…

 Bさん
 (Aさんの1回目の手術と)やり方同じだね。

 Cさんセンター
 ははーん。

 Cさん
 (骨で圧迫された神経を)広げただけなんだ。

 Aさん
 脊髄が通っているところを骨をひろげるというか、骨の後部をはずして外側に付け替えるんでしょう?

 Bさん
 (頚椎の)2,3,4(番)とかあるでしょう。多分、その骨と骨のあいだにある軟骨がつぶれているから、そのあいだに骨を入れることによって神経をひろげていったのだと思います。そのことによって神経が膨れてくるので。そのための骨を腰骨かどっかから持ってきているんだろうと思います。

 Aさん
 図に書いて説明しようか?(図に書きながら説明。説明している雰囲気を感じ取っていただくということでご了承ください。)自分が聞いている話しでは、こっちが前だとするでしょう。骨がこうあるのね。骨はドーナツ型になっているんだって。上から見たらね。で、このドーナツになっている中に脊髄が通っているんだって。で、Fさんがした手術と自分が1回目にやった手術は、この骨を一度はずして…

 Dさん
 外すって切るってこと?

 Aさん
 そう、切るの。

 Cさん
 切って、外して…。

 Aさん
 切って、外した部分に…この、本来骨の後ろに恐竜じゃないけど、突起がついているんだって。その突起をこの抜いた骨とくっつけてはめ込むんだって。こっちに上乗せするんだって。本来、こうきてるんだけど、これを外側にずらすんだって。

 Dさん
 1回目はFさんと同じ手術なんだ。それでまた悪くなって、2回目は固定したんだ?

 Aさん
 そうです。

 Bさん
 Fさんは、同じ手術を2回しているの?

 Fさん
 Bさんの質問への返事を書き始めます。

 Dさん
 Aさんは、2回目の手術をして歩けるようになったんですか?

 Aさん
 まだ歩けないというか、1回目の手術してから3ヶ月くらいか・・。その位経ってから、首から下の力が抜けきってしまって…。ご飯食べようにも腕が曲がらなくなって、先生に言ったら「リハビリが足らーん」とか言われて…。

 みんな
 笑い。

 
Aさん
 「冷たいものを触ったら痺れるんです」って言ったらMRIを撮ることになったんですが、それでも原因がわからなくて、「先生、もう力は入らないんですけど」って言ったら「じゃあ、もう一回MRI」ってことで撮ったんですけど、動いたみたくてきちんとに撮れなくて…。でも、結果的にはもう一度手術することになって。

 Dさん
 2回目の手術で歩けるようにはなったんですか?

 Aさん
 1回目の手術をする1ヶ月前くらいの状態にはなりました。

 Dさん
 つかまり歩きみたいな感じですね?

 Aさん
 そうです。

 Dさん
 もし、1度目の手術した病院じゃなくて最初から2回目の手術した病院に行っていたら(症状や状態が)どうなっていたか分かんないね。

 Bさん
 そうだろうね。動けたかも…

 Dさん
 分からないけどね。

 Aさん
 動けたかどうか分かんないけど、自分、理学療法士さんから言われたんだけど、手術して動けなくなるより、手術せずにもう少し首の骨が倒れないような方法なかったのかなぁ。首を(ネックカラー等で)固定しながらしばらく様子見て、どうしても症状の進行がとまらないようなら手術をするっていうのでも良かったんじゃないのかって言われてねぇ…。

 センター
 手術してからそんな風に言われても複雑だよね…。

 
 Aさん
 そうなんです。

 センター 
 これからどうしていくかっていう話しをして欲しいよね。

 Bさん
 (手術を)やってから言うな~って。

 Aさん
 手術してしまったもーんって。時計の針が戻ってくれるのならいいんだけど…。

 センター
 Fさんですが、2回目の手術は、首の緊張をとるために筋肉を取る手術をした…じゃあ、首は触ってないってこと?筋肉だけ取ったってこと?

 Fさん
 はい

 Dさん
 じゃあ、(手術で)首の骨は何もしてないってこと?

 Aさん
 骨(を、「どう」「こう」したって訳)じゃないんだ?

 センター
 でも、筋肉がなかったらもっとしんどいような気もするんだけど。

 Dさん
 筋肉って、骨を補強するというか骨を守る意味もあるじゃないですか。

 センター
 そうだよなぁ~って思うんですけど。で、(Fさんは)その手術をしてよくなった…と言うか楽にはなったんですか?

 Fさん
 変わらない。

脳性麻痺の二次障害に関する座談会をしました。④

2008-06-25 21:16:06 | 脳性麻痺の二次障害
 
 みなさん、こんばんは
 まずはお詫びです。座談会の記事、滞ってしまって本当に本当にすみませんでしたこのかん、更新までの期間もあいだがあいてしまうことが多い中、多くの方にご覧いただいていること、本当に嬉しく思っています。ありがとうございます。

 文章としては短くても、あいだをあけずに記事を更新できればと思っています。
 あらためまして、これからもよろしくお願いします。

 さて、座談会の今回の話しのポイントは、前半は【手術に踏み切る時期について】後半は【レントゲンとMRIについて】といったところでしょうか。

 それでは、ご覧ください。

 
                     



  参加された方々です 
                            
   Aさん:3年前と2年半前に手術をされた方
 Bさん:昨年手術された方
   Cさん:昨年手術された方          
   Dさん:手術された方のご家族
 Fさん:10年程前に2度手術をされた方   
   センター:センタースタッフ

                      



 Dさん
 でも、前に会った時よりも(状態が)落ち着いておられるね、Bさん

 Bさん
 でもね、さっき言っておられたけど手術直後は(状態が)すごくよかったんですよ。でも、3ヶ月くらい経ったら具合わるーくなってきたんですよ。今は腰が痛くて、歩く練習にもならないんですよ。
 僕は、こんなこと(障害者に関わる活動)をやっていたんで情報を持っているほうだったんですよ。だから、Aさんの話しを聞いて(脳性麻痺の)二次障害かなって思ったんですよ。実は、いろんな人が二次障害で歩けなくなって、だいたい1年くらいで寝たきりになる人が多かったんですよ。首の手術をした方もいたんですけど、今だから言えるけど、ボルトが外れて食道を突き破って死んじゃった人もおられて…

 AさんDさん
 こわいね~

 Bさん
 昔の(ボルトの)止め方って言うのは、両側から金具で止めるって感じだったんです。今は骨に直接止めてあるんですけど、昔はそういう(骨に直接止める)止め方をしなかったんですよ。骨の両側から…どう言うのかなぁ

 Cさん
 はさむ込むって感じで。

 Bさん
 そうです。はさむ込むって感じで止めてあったので、緊張が強い方は食道を突き破って亡くなられるというのがあって…。そういう話しを聞いていたので自分としては、(手術を)やりたくなかったんですよ。でも、Aさんが手術をされて見る見るうちによくなっていって、このやり方だったらいいのかもしれない…と思ったんです。

 Cさん
 (BさんにとってAさんは)実験台だ~

 Aさん
 あははは

 Bさん
 でも、AさんもCさんも(手術に踏み切るのが)早かったんですよ。(機能的に)できなくなってから手術するよりも、早ければ早いほうが回復が早いそうなんです。

 Cさん
 僕もそう聞いた。

 Bさん
 僕はダメだったんですよ。僕は、(状態が)悪くなるまでのスパンが長かったんですよ。歩けなくなってきたのが25歳頃から。いろんな症状が出てきて、完全に歩けなくなって(車椅子での生活が主になって、という意味で)10年くらい(経った)かな。今、訓練の先生と話しをしているんですけど、いろんなことがバタバターっとできなくなる時期ってありますよね。手術する数ヶ月前くらいから。

AさんCさん
 うんうん

 Bさん
 (できなくなってから手術するまでの時期が)早ければ早いほど回復力はあるんだけど、遅ければ遅いほど回復しないそうなんです。

 Dさん
 それは、先生から聞いたことがありますね。

 Bさん
 で、僕は(今回手術したことによって)「どこまで(回復する見込みが立てられるか)?」という話しをした時に、「去年(2006年のこと【※座談会当時は2007年12月】)の12月頃かな?」といわれて、去年のいまごろまでしか回復しないんだな、と思っていたんですが。

 Cさん
 まだあの時は(2006年12月時点)全然歩けなくとは思ってもみなかった。

 Dさん
 病院の先生に「2007年いっぱいに手術をすればいいとは言われるけど、その間に歩けなくなることってあるんでしょうか?」って聞いたら「それは、ないでしょう」と言われたのに

 Cさん
 半年も経たないうちに歩けなくなってきて…

 Dさん
 これは何だ?と思ってねぇ…

 センター
 急に歩けなくなっていうことが想像つかないんですけど、どんな・・どう・・何と言っていいか…

 Cさん
 腰がうまく安定しない。立っていても、腰が安定しないから腰があっち行ったりこっち行ったりするんですよ。

 Dさん
 あのね、緊張っていうか歩く姿も、身体中が伸びきった感じで…腰をふらふらして、つながりながら歩いていくんですよ。

 Aさん
 (腰に)力が入らないというか、ストーンと地面に下がったような感じなんです。

 Cさん
 そうだわ

 Dさん
 私が思うのは、脳性小児麻痺の手の麻痺が進んだからなのか首のせいなのか分からないんですが、3~4年の長い目でみると、だんだん手先の細かいことがしにくそうに見えてきたんです。でも、ただ私は麻痺が進んでいったのか…それは首のせいなのかどうなのかレントゲン撮ってみてないから分からないけど。あの時から少しずつ…だったのかな?と思ったり。やっぱり、麻痺自体は年毎に麻痺の強さはひどくなっていくんですか?人によるんですかね?因果関係がわからないからね。

 Bさん
 人にもよるみたいですね。でも、僕も手術前に言われたんです。レントゲン撮って(状態は)2年前と同じだって言われたんです。レントゲンだけでは分かんないからMRI撮らないか?と言われて撮ったら「傷ついてるね。このまま放っておくとよくないから、別の病院行ってきて」と言われて行ってきたんです。

 Dさん
 でも、ずっと通院しているのにそういう前にMRI撮ってなかったことが今の医学でそういうこと有り得るのかなぁ?って。やっぱり普通、症状が出てきたらレントゲンでは見えない(ものを見るために)MRIは撮りませんか?

 Cさん
 そういうこと自体が分かっていなかったんじゃないの?

 Dさん
 じゃあ、レントゲンでは(症状の進行が)分からないの?

 Dさん以外のみんな
 レントゲンでは分からないんだよ~。
 
 Dさん
 じゃあ、MRI撮ってみようかという考えにはならなかったのかなぁ??

 センター
 たぶん、たぶんですけど、脳性麻痺の場合、緊張が激しいから動くじゃないですか。だから、手間がかかるから…というか、できればやりたくないというか。そういうのもあるんじゃないんですかね。

 Bさん
 うん、自分もMRI撮った時に睡眠薬使われたんです。

 CさんDさん
 あ~動くから。

 センター
 きれいに撮れないから

 Cさん
 俺も3、40分だったら絶対動かないってことないよ。

 Aさん
 自分は、筋肉注射されたけど(検査中に)効かなくて動いてしまって、MRI終わった後に効いてきて、意味ないじゃーんって。

 Cさん
 でも、今のは少しぐらい動いても大丈夫なんだと思うけどね

 センター
 大丈夫なんだと思うんですけどね。その辺、こだわりあるんですかね…動くみたいな。わかんないですけど。

 Bさん
 みんな睡眠薬使ってるね。

 Dさん
 そういうのもあって躊躇されるんですかね…先生って。

 センター
 そういうのもあるのかなぁって。

 Bさん
 でも、面白いことあったよ。手術してから、CTはこのまま撮れるようになったよ。

 センター
 このままって、車椅子に乗ったまま?

 Bさん
 睡眠薬使わずに撮れるようになった。

 Dさん
 よくなったってこと?動きがおさまったってこと?

 Bさん
 そうなのかなぁ。

 Dさん
 なんか不思議

 Bさん
 「CTはきれいに撮れました」「あぁ、そうですか」って。

 センター
 慣れ?

 Bさん
 分からない。

 センター
 レントゲンひとつにしても、ちょっと前までは押さえつけられるとかって感じなんでしょう。絶対に寝ないといけないというか。でも、今は車椅子のまま撮れるんでしょう。

 Bさん
 レントゲンは今、車椅子に乗ったまま撮ってもらってる。

 センター
 前は、絶対に寝なきゃダメって…。お医者さんの中に、レントゲンは絶対に寝てとらないといけないとか、MRIは絶対に動いちゃいけないとか、そういう思いがあるのかなぁって。

 Bさん
 自分が入院していた病院は、手術前の検査を全部車椅子乗ったまましてもらった。ベッドに寝ることは一度もなかった。

 センター
 ちょっと前までは、そういうことすらなかったよね。

 Bさん
 なかったね。